Dream Heart(ドリームハート)

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Dream HEART vol.439 葉っぱ切り絵アーティスト リトさん 初作品集「いつでも君のそばにいる 小さなちいさな優しい世界」

2021年08月28日

リトさんは、1986年、神奈川県のお生まれです。

ご自身のADHDによる偏った集中力やこだわりを前向きに生かすために、
2020年より独学で制作をスタートされます。

その後、Instagram、Twitterに毎日のように投稿する葉っぱ切り絵が注目を集めます。

その作品が、国内メディアで続々と紹介されるほか、
米国(アメリカ)、英国(イギリス)、イタリア、フランス、ドイツ、ロシア、イラン、タイ、インドなど、
世界各国のネットメディアでも取り上げられ、話題となりました。

そして先日、講談社より、
初作品集『いつでも君のそばにいる 小さなちいさな優しい世界』を発売されました。


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──作品は“自分自身への挑戦”の積み重ね

茂木:初作品集『いつでも君のそばにいる 小さなちいさな優しい世界』が5万部を超えるベストセラーになっているということですが。リトさん、この作品を撮っている機材はどんなものなんですか?

リト:iPhoneですね。片手で葉っぱを持ちながら撮らなければいけないんで、逆にちゃんとしたカメラだと持てないんです。

茂木:撮る時の光の当て方とか、色々工夫はあるんですか?

リト:一応僕のこだわりでは、全部真っ青な空ではなくて、周りの木々がちょうど“自然の額縁”になるような感じで撮っています。

茂木:ああ、自然の額縁。そこも含めて作品の表現ということになるんですかね。

リト:そうですね。

茂木:そして、『いつでも君のそばにいる 小さなちいさな優しい世界』の中でも、「葉っぱの切り絵メソッド」が紹介されているんですが、最初にドライリーフを作るんですか。

リト:そうです。元々、採ったばかりの葉っぱを使って制作していたんですけど、そうすると葉っぱが数日で劣化してパリパリになって、ボロッと崩れて終わりになってしまうんですよ。だから、最初は作って撮影が終わったら捨てていたんですね。その場でポイと捨てていたんですけど、何とか残せないかなぁと思っていて。
ある時に、Instagramで海外の方から「葉っぱ(切り絵)が素晴らしいから、保存する方法を勉強をして展示とかした方がいいよ」と言われて、ウェブサイトなど色々見せてもらったんです。それで、グリセリンとお湯で簡単にできるんだと知って、すぐに加工しました。

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茂木:その後は、半永久的に保存できちゃうんですか?

リト:今のところはそれ以上の劣化がないので、まぁ大丈夫じゃないかなと思っています。

茂木:本当に色んな葉っぱを使っていらっしゃるんですけど、公園に行って探すんですか?

リト:そうですね。これから秋の葉っぱのモミジとかイチョウを探しに行くのが楽しみです。

茂木:葉っぱを見て、そこからインスピレーションを受けたりするんですか?

リト:そういう時もありますし、まず最初に絵を描いてみて「あ、この絵だったらこの葉っぱの形が合いそうだ」と選ぶパターンとの、2パターンがあります。

茂木:ひょっとしたら、外国の大きい葉っぱとかでも…。

リト:例えばInstagramで『Leaf art』と調べると、切り絵以外にも葉っぱを使った色んなアートが出てくるんですけど、「こんなの日本にないよ!」みたいな葉っぱでアートを作っている方を見ると、「羨ましい!」と思うんですよ(笑)。

茂木:(笑)。実際に今スタジオに持って来て頂いているんですけど、本当に細かくて! これはどうやってこんなに細かい作業をされるんですか? 工夫している所とかあるんですか?

リト:いきなり一発目からこれが出来たわけじゃなくて(笑)。色んなデザインで失敗しては修正して、「これはこうやって繋げないと倒れちゃうんだな」とか。だから、一つの作品として見ると“完成されたもの”という感じで見えるかもしれないんですけど、一つ一つ切り取っていくと、“今まで作ったものの集合体”だったりするんです。

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茂木:そうなんですか。これがすごいと思うのは、全部繋がってるんですよね。

リト:そうです。手で持って撮影するので、これが自立しないと駄目なんですよ。

茂木:それを実現するための技術はすごくないですか。どうやってるんですか?

リト:まず、ドライリーフにしてみないと、葉っぱがどうなるかもわからないですし。何でもいいと言うわけではなくて、意外とやりやすい葉っぱとやりにくい葉っぱがあるんですよ。

茂木:どういうのがやりやすいんですか?

リト:今使っているのは“サンゴジュ”という葉っぱと“アイビー”という葉っぱの2種類がメインなんですけど、僕にはそれがすごくしっくりきた葉っぱでした。毎日葉っぱの形を見ながらすごい考えて、「これは星が飛び出してみたらかっこいいんじゃないか」とか、自分自身に課題と言うか挑戦を課して、自分を乗り越えて、乗り越えてやっていくうちに、少しずつ緻密になっていったという感じです。

茂木:表現している世界は小さくて優しいんですけど、リトさんの取り組み自体はアスリートみたいですね。

リト:そうかもしれないですね。“自分自身への挑戦”と言うか(笑)。

茂木:色んな声を聞いていると思うんですけど、どういう声を聞いた時が一番嬉しいですか?

リト:「これを見て、田舎にいる親戚との思い出を思い出しました」とか、「離れ離れになった友達のことを思い出しました」とか、「昔こんなことをやったなぁと懐かしい気持ちになりました」とか、皆さん色んな感想を持ってくださっていて。僕はその人それぞれのエピソードを聞くのがすごく楽しいんですよ。

茂木:じゃあ本当に、リトさんの作品が一人一人の人生に響き合ってるんですね。
そして、リトさんは現在、愛知県の田原市博物館で、個展『リト@葉っぱ切り絵 〜1枚の葉っぱで表現する世界〜』を開催されていらっしゃいます。

リト:今までは全部葉っぱ切り絵だけの展示会だったんですが、今回は初めて、葉っぱ切り絵に至るまでの、ボールペン画だったり、粘土作品、スクラッチアートなど、色んなアート作品も一緒に展示して、楽しめるようになっています。

茂木:ぜひ、お近くの方はお出かけください。

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■プレゼントのお知らせ

今夜のゲスト、葉っぱ切り絵アーティストのリトさんの作品集
『いつでも君のそばにいる 小さなちいさな優しい世界』に、
リトさんの直筆サインを入れて、3名の方にプレゼントいたします。

ご希望の方は、お名前やご住所、電話番号など、必要事項を明記の上、
メッセージフォームより、ご応募ください。

茂木さんに聞きたい事や相談したい事など、
一緒にを添えていただけると嬉しいです。

尚、当選者の発表は、
商品の発送をもってかえさせていただきます。
たくさんのご応募、お待ちしております。



★番組でご紹介した、現在開催中のリトさんの展覧会、
「リト@葉っぱ切り絵 〜1枚の葉っぱで表現する世界〜」は、
9月26日(日)まで開催されています。
詳しくは、愛知県の 田原市博物館 公式ホームページでご確認ください!


●いつでも君のそばにいる 小さなちいさな優しい世界 / リト@葉っぱ切り絵
(Amazon)



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講談社 公式サイト