2021年07月31日
Microさんは、1980年、東京都のお生まれ。
お父さまがサーフショップを経営されていた関係で、
幼少期からハワイに頻繁に通い、サーフィンの腕を磨かれます。
Def Techとしては、デビューした2005年に、NHK紅白歌合戦に初出場し、2007年に解散。
解散後は、新人発掘のプロデュース業や、映画監督、俳優など、活躍の場を広げられます。
その後、2010年に、Def Techを再結成し、昨年、デビュー15周年を迎えられ、
現在は、新ユニットWSTとソロ活動を並行しながら、ご活躍中でいらっしゃいます。
──フラットになりつつある世界
茂木:映画『イン・ザ・ハイツ』は、まさに文化のるつぼみたいなところで行なわれている映画なんですけど。世界がフラットになって来ていると言うか、言葉の壁もないし、いい時代になってきてますよね。
Micro:それが解け落ちて行くような感じがしますね。
茂木:でも、Def Techが、日本語と英語をあそこまでフラットに混ぜちゃう楽曲を作り続けていたのはすごいと思うんですけど、ご本人たちとしてはどうだったんですか?
Micro:日本は、“外タレ(外国人タレント)”に対しては扱いがいいじゃないですか(笑)。Def Techを外タレにしようと思ってたんですよ。日本にいながら外タレとして扱って欲しいと思っていたので、演出を含めて、ほとんど日本語が喋れないような見せ方をしていました。「英語圏の方たちが、少し日本語を喋れるだろう」ぐらいの逆輸入ということを付加価値にできるんじゃないかと思いましたね。
茂木:そうだったんですか。
Micro:僕はまだまだ英語を喋れないんですけど、Shenにいっぱい発音練習してもらいました。
茂木:Microさんは日本とアメリカを行き来してるからネイティブなんだと、皆思っていたんじゃないかな。
Micro:全然です。それも演出ですね(笑)。演出した上で、その理想に自分たちを近づけていく、という作業が楽しみなんです。
アメリカには短期の語学留学だけだったので、その後日本に帰って来て「あの環境を日本で作らなきゃ」ということで、Shenたちが現れて。アメリカンスクールの子たちが自分の周りに集まって来て、日本にいながら英語の環境を作らせて貰えたことが、英語の上達に繋がりました。
茂木:すごい!
茂木:Microさんから見て、この映画『イン・ザ・ハイツ』で描かれている社会的な問題は、どうでしたか?
Micro:人種の差別感というものを余り描かずに、ちゃんと伝わって来ていますね。特に、ジョージ・フロイトの『ブラック・ライヴズ・マター(Black Lives Matter)』のことなどもありながら、コロナ禍で1年延期もあって、ようやく7月30日に公開になった。…という、文脈・流れも、全てこの映画に詰まっているなと思います。2021年になって、やっと移民の人たちがクローズアップされて、主役がヒスパニックの子になるということだけでも、本当にどれだけ時間がかかったんだろうな、と。
茂木:心のエネルギー、本当に言葉にできないような思いが込められた映画、それがこの『イン・ザ・ハイツ』ですよね。
Micro:はい。
茂木:ところで、WSTのShu Dosoさんは長い仲間なんですよね。
Micro:そうですね。10代からの幼馴染みです。
茂木:今回はどういう経緯でやることになったんですか?
Micro:一昨年ぐらいからコロナが流行し始めて、コロナ2年目になって、3回目、4回目の緊急事態宣言が続いて、家族にも友人にも中々会えなかったりする中で、Shuちゃんとは週に4回ぐらい、誰にも会わずに2人だけで海に行って、帰って来ては仕事をして…。という、そんな生活がありました。
僕たちは“波ニケーション”と呼んでいるんですが(笑)、海の行き帰りの車の中などで色んなことを教えて頂きました。Shuちゃん自体は音楽家ではなくて元々実業家で、色んなお仕事をされてるんですけど、その中で「社会には、音楽と本でしかメッセージを届けるツールがない」と言い切られたんです。
茂木:おお、すごい。
Micro:「ラジオとかテレビとかは?」と言ったら、「SNSももちろんあるんだけれど、自分が解釈を変えずにちゃんと伝えられるものは、実は数少ないと思う」と言って、「音楽をやりたい」と。「それは10代からの夢だったんだ」ということでした。
「じゃあ詩を書いてみなよ」と言って書き始めたら、素晴らしい詩が次から次へと生まれて。やっぱり“いい言葉”には“いいメロディ”がくっついてくるので、そこに僕が彫刻のように言葉にメロディを乗せていって1曲1曲生まれてきたのが、今年です。
茂木:そういうコミュニティから出て来る濃い音楽性とか、歌詞とかすごいな、と思うんですが、Shuさんと共有しているものがとても多いんでしょうね。
Micro:そうですね。ズレがなかったんですよね。お互い20歳ぐらいまでは知っていたんですけど、40歳に差し掛かるぐらいまでで久しぶりに再会して、この5年ぐらいで急接近したんです。彼が持っている自分の哲学だったり培ってきたものが、自分と符合したと言うのが大きかったですね。なので、詩を書いて貰ったものを加筆することも余りなかったんです。
茂木:へぇ〜。Shuさんは、今まで余り詩を書いたことがなかったんですか。
Micro:伝えたい想いをメモでずっと打ち込んでいたみたいですね。世の中の矛盾とかを歌いたいと言っていました。
特に今、旅行にも行けない、どこかに行けない。東京にいる、僕たち東京生まれ東京育ちのシティ・ボーイは、「県外から来ないでください」と言われる。みんなから“東京差別”と言うか“コロナ差別”を受けて、寂しくもなりました。
その上で、自分ではちょっとナショナルスティックかなと思ったんですけど、今年・去年は日本に特化して、「日本から出れないなら日本の方々だけにこの音楽を送ろう」と思ったんです。
茂木:なるほど! こっちは外タレじゃない方ですね(笑)。
Micro:外タレじゃないです(笑)。
■プレゼントのお知らせ
ご紹介してきた、現在、全国公開中の映画『イン・ザ・ハイツ』のペア劇場鑑賞券を、
3組6名の方にプレゼントいたします。
(※こちらのチケットは、オンラインで座席予約ができる、“ムビチケ”となります。)
ご希望の方は、お名前やご住所、電話番号など、必要事項を明記の上、
メッセージフォームより、ご応募ください。
茂木さんに聞きたい事や相談したい事など、一緒にを添えていただけると嬉しいです。
尚、当選者の発表は、商品の発送をもってかえさせていただきます。
たくさんのご応募、お待ちしております。
●映画『イン・ザ・ハイツ』 全国公開中!
© 2021 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved
配給:ワーナー・ブラザース映画
●映画『イン・ザ・ハイツ』公式サイト
全国公開中!
上映している映画館など、詳しくは公式サイトをご確認ください。
●Def Tech 公式サイト
●WST(ダブスト) 公式サイト
↑Microさんの今後の予定などは、公式サイトをご覧ください!
●Powers of Ten / Def Tech
(Amazon)
お父さまがサーフショップを経営されていた関係で、
幼少期からハワイに頻繁に通い、サーフィンの腕を磨かれます。
Def Techとしては、デビューした2005年に、NHK紅白歌合戦に初出場し、2007年に解散。
解散後は、新人発掘のプロデュース業や、映画監督、俳優など、活躍の場を広げられます。
その後、2010年に、Def Techを再結成し、昨年、デビュー15周年を迎えられ、
現在は、新ユニットWSTとソロ活動を並行しながら、ご活躍中でいらっしゃいます。
──フラットになりつつある世界
茂木:映画『イン・ザ・ハイツ』は、まさに文化のるつぼみたいなところで行なわれている映画なんですけど。世界がフラットになって来ていると言うか、言葉の壁もないし、いい時代になってきてますよね。
Micro:それが解け落ちて行くような感じがしますね。
茂木:でも、Def Techが、日本語と英語をあそこまでフラットに混ぜちゃう楽曲を作り続けていたのはすごいと思うんですけど、ご本人たちとしてはどうだったんですか?
Micro:日本は、“外タレ(外国人タレント)”に対しては扱いがいいじゃないですか(笑)。Def Techを外タレにしようと思ってたんですよ。日本にいながら外タレとして扱って欲しいと思っていたので、演出を含めて、ほとんど日本語が喋れないような見せ方をしていました。「英語圏の方たちが、少し日本語を喋れるだろう」ぐらいの逆輸入ということを付加価値にできるんじゃないかと思いましたね。
茂木:そうだったんですか。
Micro:僕はまだまだ英語を喋れないんですけど、Shenにいっぱい発音練習してもらいました。
茂木:Microさんは日本とアメリカを行き来してるからネイティブなんだと、皆思っていたんじゃないかな。
Micro:全然です。それも演出ですね(笑)。演出した上で、その理想に自分たちを近づけていく、という作業が楽しみなんです。
アメリカには短期の語学留学だけだったので、その後日本に帰って来て「あの環境を日本で作らなきゃ」ということで、Shenたちが現れて。アメリカンスクールの子たちが自分の周りに集まって来て、日本にいながら英語の環境を作らせて貰えたことが、英語の上達に繋がりました。
茂木:すごい!
茂木:Microさんから見て、この映画『イン・ザ・ハイツ』で描かれている社会的な問題は、どうでしたか?
Micro:人種の差別感というものを余り描かずに、ちゃんと伝わって来ていますね。特に、ジョージ・フロイトの『ブラック・ライヴズ・マター(Black Lives Matter)』のことなどもありながら、コロナ禍で1年延期もあって、ようやく7月30日に公開になった。…という、文脈・流れも、全てこの映画に詰まっているなと思います。2021年になって、やっと移民の人たちがクローズアップされて、主役がヒスパニックの子になるということだけでも、本当にどれだけ時間がかかったんだろうな、と。
茂木:心のエネルギー、本当に言葉にできないような思いが込められた映画、それがこの『イン・ザ・ハイツ』ですよね。
Micro:はい。
茂木:ところで、WSTのShu Dosoさんは長い仲間なんですよね。
Micro:そうですね。10代からの幼馴染みです。
茂木:今回はどういう経緯でやることになったんですか?
Micro:一昨年ぐらいからコロナが流行し始めて、コロナ2年目になって、3回目、4回目の緊急事態宣言が続いて、家族にも友人にも中々会えなかったりする中で、Shuちゃんとは週に4回ぐらい、誰にも会わずに2人だけで海に行って、帰って来ては仕事をして…。という、そんな生活がありました。
僕たちは“波ニケーション”と呼んでいるんですが(笑)、海の行き帰りの車の中などで色んなことを教えて頂きました。Shuちゃん自体は音楽家ではなくて元々実業家で、色んなお仕事をされてるんですけど、その中で「社会には、音楽と本でしかメッセージを届けるツールがない」と言い切られたんです。
茂木:おお、すごい。
Micro:「ラジオとかテレビとかは?」と言ったら、「SNSももちろんあるんだけれど、自分が解釈を変えずにちゃんと伝えられるものは、実は数少ないと思う」と言って、「音楽をやりたい」と。「それは10代からの夢だったんだ」ということでした。
「じゃあ詩を書いてみなよ」と言って書き始めたら、素晴らしい詩が次から次へと生まれて。やっぱり“いい言葉”には“いいメロディ”がくっついてくるので、そこに僕が彫刻のように言葉にメロディを乗せていって1曲1曲生まれてきたのが、今年です。
茂木:そういうコミュニティから出て来る濃い音楽性とか、歌詞とかすごいな、と思うんですが、Shuさんと共有しているものがとても多いんでしょうね。
Micro:そうですね。ズレがなかったんですよね。お互い20歳ぐらいまでは知っていたんですけど、40歳に差し掛かるぐらいまでで久しぶりに再会して、この5年ぐらいで急接近したんです。彼が持っている自分の哲学だったり培ってきたものが、自分と符合したと言うのが大きかったですね。なので、詩を書いて貰ったものを加筆することも余りなかったんです。
茂木:へぇ〜。Shuさんは、今まで余り詩を書いたことがなかったんですか。
Micro:伝えたい想いをメモでずっと打ち込んでいたみたいですね。世の中の矛盾とかを歌いたいと言っていました。
特に今、旅行にも行けない、どこかに行けない。東京にいる、僕たち東京生まれ東京育ちのシティ・ボーイは、「県外から来ないでください」と言われる。みんなから“東京差別”と言うか“コロナ差別”を受けて、寂しくもなりました。
その上で、自分ではちょっとナショナルスティックかなと思ったんですけど、今年・去年は日本に特化して、「日本から出れないなら日本の方々だけにこの音楽を送ろう」と思ったんです。
茂木:なるほど! こっちは外タレじゃない方ですね(笑)。
Micro:外タレじゃないです(笑)。
■プレゼントのお知らせ
ご紹介してきた、現在、全国公開中の映画『イン・ザ・ハイツ』のペア劇場鑑賞券を、
3組6名の方にプレゼントいたします。
(※こちらのチケットは、オンラインで座席予約ができる、“ムビチケ”となります。)
ご希望の方は、お名前やご住所、電話番号など、必要事項を明記の上、
メッセージフォームより、ご応募ください。
茂木さんに聞きたい事や相談したい事など、一緒にを添えていただけると嬉しいです。
尚、当選者の発表は、商品の発送をもってかえさせていただきます。
たくさんのご応募、お待ちしております。
●映画『イン・ザ・ハイツ』 全国公開中!
© 2021 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved
配給:ワーナー・ブラザース映画
●映画『イン・ザ・ハイツ』公式サイト
全国公開中!
上映している映画館など、詳しくは公式サイトをご確認ください。
●Def Tech 公式サイト
●WST(ダブスト) 公式サイト
↑Microさんの今後の予定などは、公式サイトをご覧ください!
●Powers of Ten / Def Tech
(Amazon)