2021年07月17日
パトリック・ハーランさんは、1970年、アメリカ・コロラド州のご出身。
1993年、ハーバード大学の比較宗教学部をご卒業後、22歳の時に来日。
その後、1997年に、吉田眞さんとお笑いコンビ「パックンマックン」を結成。
日米コンビならではのネタで人気を集めます。
お笑い芸人として活動する一方、NHK『英語でしゃべらナイト』などにも出演し、
司会やコメンテーターとしてもご活躍中です。
現在は芸能活動を続けながら、東京工業大学で非常勤講師として、
教壇に立っていらっしゃいます。
──日本とアメリカのショービズの違い
茂木:最初は『爆笑オンエアバトル』などで出てきたじゃないですか。あの頃は、どっちが脚本を書いていたんですか?
パックン:基本的に、ネタはマックンが書いて、2人で肉付けをする。「こういう骨組みでやろう」と言って、「いいよ。じゃあこういう所でこういうのを入れられないか?」と提案したりして。
茂木:日本は『たけし城』みたいな体を張ったお笑いというのは特徴だと思うんですけど、あの辺りはどうですか(笑)?
パックン:2〜3回キャスティングされて、すぐにプロデューサーとかディレクターが分かったのは、僕のリアクションが面白くないことです(笑)。全然面白くないです! 普通に「痛い! やめろ!」、「もう帰る!」って(笑)。
茂木:(笑)。
パックン:1回だけ、水風呂とか褌で、大晦日の番組にキャスティングされたんだけど、その後はやっぱり来ないですね。全然駄目です。で、マックンもそれが大してうまくないんです(笑)。
茂木:パックンに聞きたいのが、色んな人を想定してキャスティングするじゃないですか。アメリカのいいコメディを見ていると、その個性で「あ、本当にこういう人いるよね」という感じがするんですよ。アメリカは『ドラマ・エデュケーション』というドラマとコメディの関係があるんじゃないかと思うんだけど、その辺りはどうですか?
パックン:芸能界全体のショービズのあり方が違うんですよね。アメリカは1つの番組に出れば、十分食べて行けるんですよね。
茂木:ああ、「このドラマの、この人」とかね。
パックン:日本で売れているタレントさんと言ったら、大体複数の番組に出ているじゃないですか。役者としてキャスティングされたり、体を張るバラエティ系にも出たり、クイズ番組にも出たり、教育番組にも出たり、コメンテーターもやらせてもらって…。
茂木:パックンのことを見ているような(笑)。
パックン:そう(笑)。僕もマルチタレントの活動が大好きで、ここが正解だと思うんですけど。でも、アメリカとギャラ設定が違うから…。
茂木:ちょっと待って。アメリカはそんなにギャラが高いんですか?
パックン:(有名ドラマの)主人公6名、1人ずつ、1話1億円。
茂木:ええーーっ(笑)! 逆に、アメリカはそんなにお金が出るんですか?
パックン:“世界が対象”ということが大きいです。世界が市場ですよ。それが英語マーケットの力です。
茂木:ああ、英語マーケットですか。でも、それだけ競争も激しいとおっしゃってましたね。
パックン:競争は激しいです。
茂木:パックンは、今ご家族とは幸せな人生を送っていらっしゃいますよね。
パックン:幸せですよ。日本のギャラ設定は、アメリカに比べて低いんですけど、東京で暮らせてるから幸せですよ。先週話したように、貧困な環境で育った僕にとっては。例えば、今日はここまでバイクで来たんですけど、帰り道に「ちょっとバーガーでも食べて帰ろう」と思えば、できるんですよ! このバーガー、東京だと1000円ぐらいするんですけど、1000円のバーガーを気軽に買えるこの余裕。幸せそのものなんですよ。
──もっと自由な議論を
茂木:この『逆境力 貧乏で劣等感の塊だった僕が、あきらめずに前に進めた理由』という本を読んで僕が思ったのは、「やっぱりパックンは才能があったんだな」ということです。
パックン:(笑)。
茂木:すごく日本のメディアで活躍してくださったお陰で、日本の社会にいい影響があると思うんですよ。“自由さ”とか、“自分で考えること”とか、今回の『逆境力』みたいな“「困っている子供たちのことを見ましょう」というストレートなメッセージ”とか。これからも良い影響を与え続けて欲しいなと思います。
パックン:ありがとうございます。茂木さんもそうなんですけど、考える人が考えさせてくれる、「皆で考えるのは悪くないよ」と。でも、くそ真面目になる必要もない。楽しく、自分の話したいことを話して、自分の考えたいことを考えて、皆とシェアし合えるという、そいういう人がどんどんメディア…YouTubeも、Podcastも、テレビもラジオもそうなんですけど、どんどん出て、もう少し自由に議論ができる、自由にコミュニケーションができるような日本を築き上げて行ければいいな、と思うんですよね。
茂木:パックンの人生を見ていると、コロラドからハーバードに行かれて日本に来て、今もマルチタレントとして活躍されていますが、これからパックンはどっちの方に旅していくんでしょうね?
パックン:僕は今まで、ほとんど自分で舵を切ったことがないんですよ。「こうしないか?」と誰かが道を見せてくれて、やってみたんです。東京に来たのもそうだし、その前に日本に来たのもそうだし、お笑いコンビ『パックンマックン』を結成したのもそうですし。この番組にも、誰かがキャスティングしてくださったお陰で、今日、ゆっくりと茂木さんと話せてるんです。
でも、“来るものを拒まない”というこの生き方が大好きなんで、10年後に僕がどこにいるのか、なかなか予想が付かないのがいいなと思います。だから、僕は立ち止まることだけはやりたくないです。
■プレゼントのお知らせ
ご紹介してきた、SB新書から刊行されている、
パトリック・ハーランさんのご著書
『逆境力 貧乏で劣等感の塊だった僕が、あきらめずに前に進めた理由』を、
3名の方にプレゼントいたします。
ご希望の方は、お名前やご住所、電話番号など、必要事項を明記の上、
メッセージフォームより、ご応募ください。
茂木さんに聞きたい事や相談したい事など、
一緒にを添えていただけると嬉しいです。
尚、当選者の発表は、商品の発送をもってかえさせていただきます。
たくさんのご応募、お待ちしております。
●逆境力 貧乏で劣等感の塊だった僕が、あきらめずに前に進めた理由 (SB新書) / パトリック・ハーラン (著)
(Amazon)
●パックンマックン(@packunmackun) Twitter
●パックンマックン 公式サイト
●パックンマックンの親子で覚える英会話 YouTube
1993年、ハーバード大学の比較宗教学部をご卒業後、22歳の時に来日。
その後、1997年に、吉田眞さんとお笑いコンビ「パックンマックン」を結成。
日米コンビならではのネタで人気を集めます。
お笑い芸人として活動する一方、NHK『英語でしゃべらナイト』などにも出演し、
司会やコメンテーターとしてもご活躍中です。
現在は芸能活動を続けながら、東京工業大学で非常勤講師として、
教壇に立っていらっしゃいます。
──日本とアメリカのショービズの違い
茂木:最初は『爆笑オンエアバトル』などで出てきたじゃないですか。あの頃は、どっちが脚本を書いていたんですか?
パックン:基本的に、ネタはマックンが書いて、2人で肉付けをする。「こういう骨組みでやろう」と言って、「いいよ。じゃあこういう所でこういうのを入れられないか?」と提案したりして。
茂木:日本は『たけし城』みたいな体を張ったお笑いというのは特徴だと思うんですけど、あの辺りはどうですか(笑)?
パックン:2〜3回キャスティングされて、すぐにプロデューサーとかディレクターが分かったのは、僕のリアクションが面白くないことです(笑)。全然面白くないです! 普通に「痛い! やめろ!」、「もう帰る!」って(笑)。
茂木:(笑)。
パックン:1回だけ、水風呂とか褌で、大晦日の番組にキャスティングされたんだけど、その後はやっぱり来ないですね。全然駄目です。で、マックンもそれが大してうまくないんです(笑)。
茂木:パックンに聞きたいのが、色んな人を想定してキャスティングするじゃないですか。アメリカのいいコメディを見ていると、その個性で「あ、本当にこういう人いるよね」という感じがするんですよ。アメリカは『ドラマ・エデュケーション』というドラマとコメディの関係があるんじゃないかと思うんだけど、その辺りはどうですか?
パックン:芸能界全体のショービズのあり方が違うんですよね。アメリカは1つの番組に出れば、十分食べて行けるんですよね。
茂木:ああ、「このドラマの、この人」とかね。
パックン:日本で売れているタレントさんと言ったら、大体複数の番組に出ているじゃないですか。役者としてキャスティングされたり、体を張るバラエティ系にも出たり、クイズ番組にも出たり、教育番組にも出たり、コメンテーターもやらせてもらって…。
茂木:パックンのことを見ているような(笑)。
パックン:そう(笑)。僕もマルチタレントの活動が大好きで、ここが正解だと思うんですけど。でも、アメリカとギャラ設定が違うから…。
茂木:ちょっと待って。アメリカはそんなにギャラが高いんですか?
パックン:(有名ドラマの)主人公6名、1人ずつ、1話1億円。
茂木:ええーーっ(笑)! 逆に、アメリカはそんなにお金が出るんですか?
パックン:“世界が対象”ということが大きいです。世界が市場ですよ。それが英語マーケットの力です。
茂木:ああ、英語マーケットですか。でも、それだけ競争も激しいとおっしゃってましたね。
パックン:競争は激しいです。
茂木:パックンは、今ご家族とは幸せな人生を送っていらっしゃいますよね。
パックン:幸せですよ。日本のギャラ設定は、アメリカに比べて低いんですけど、東京で暮らせてるから幸せですよ。先週話したように、貧困な環境で育った僕にとっては。例えば、今日はここまでバイクで来たんですけど、帰り道に「ちょっとバーガーでも食べて帰ろう」と思えば、できるんですよ! このバーガー、東京だと1000円ぐらいするんですけど、1000円のバーガーを気軽に買えるこの余裕。幸せそのものなんですよ。
──もっと自由な議論を
茂木:この『逆境力 貧乏で劣等感の塊だった僕が、あきらめずに前に進めた理由』という本を読んで僕が思ったのは、「やっぱりパックンは才能があったんだな」ということです。
パックン:(笑)。
茂木:すごく日本のメディアで活躍してくださったお陰で、日本の社会にいい影響があると思うんですよ。“自由さ”とか、“自分で考えること”とか、今回の『逆境力』みたいな“「困っている子供たちのことを見ましょう」というストレートなメッセージ”とか。これからも良い影響を与え続けて欲しいなと思います。
パックン:ありがとうございます。茂木さんもそうなんですけど、考える人が考えさせてくれる、「皆で考えるのは悪くないよ」と。でも、くそ真面目になる必要もない。楽しく、自分の話したいことを話して、自分の考えたいことを考えて、皆とシェアし合えるという、そいういう人がどんどんメディア…YouTubeも、Podcastも、テレビもラジオもそうなんですけど、どんどん出て、もう少し自由に議論ができる、自由にコミュニケーションができるような日本を築き上げて行ければいいな、と思うんですよね。
茂木:パックンの人生を見ていると、コロラドからハーバードに行かれて日本に来て、今もマルチタレントとして活躍されていますが、これからパックンはどっちの方に旅していくんでしょうね?
パックン:僕は今まで、ほとんど自分で舵を切ったことがないんですよ。「こうしないか?」と誰かが道を見せてくれて、やってみたんです。東京に来たのもそうだし、その前に日本に来たのもそうだし、お笑いコンビ『パックンマックン』を結成したのもそうですし。この番組にも、誰かがキャスティングしてくださったお陰で、今日、ゆっくりと茂木さんと話せてるんです。
でも、“来るものを拒まない”というこの生き方が大好きなんで、10年後に僕がどこにいるのか、なかなか予想が付かないのがいいなと思います。だから、僕は立ち止まることだけはやりたくないです。
■プレゼントのお知らせ
ご紹介してきた、SB新書から刊行されている、
パトリック・ハーランさんのご著書
『逆境力 貧乏で劣等感の塊だった僕が、あきらめずに前に進めた理由』を、
3名の方にプレゼントいたします。
ご希望の方は、お名前やご住所、電話番号など、必要事項を明記の上、
メッセージフォームより、ご応募ください。
茂木さんに聞きたい事や相談したい事など、
一緒にを添えていただけると嬉しいです。
尚、当選者の発表は、商品の発送をもってかえさせていただきます。
たくさんのご応募、お待ちしております。
●逆境力 貧乏で劣等感の塊だった僕が、あきらめずに前に進めた理由 (SB新書) / パトリック・ハーラン (著)
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●パックンマックン(@packunmackun) Twitter
●パックンマックン 公式サイト
●パックンマックンの親子で覚える英会話 YouTube