2021年02月20日
西野さんは、1980年兵庫県のお生まれ。
1999年、梶原雄太さんと、漫才コンビ「キングコング」を結成。
西野さんの活動はお笑いだけにとどまらず、絵本執筆や、ソロトークライブ、
舞台の脚本執筆を手がけ、海外でも個展やライブ活動を行っていらっしゃいます。
2015年には、渋谷のハロウィン翌日のゴミ問題の娯楽化を提案。
区長や企業、およそ500人の一般人を巻き込む異例の課題解決法が評価され、
広告賞を受賞されました。
そのほか、クリエーター顔負けの「街づくり企画」、「世界一楽しい学校作り」など
未来を見据えたエンタメを生み出し、注目を集めています。
そして2016年、絵本『えんとつ町のプペル』を発表。
累計発行部数65万部(2021年1月現在)の大ヒットとなり、
2020年12月には映画化もされ、話題を集めていらっしゃいます。
──昔の自分に球を投げる
茂木:西野さん、これまで色々絵本を作って来て、絵本の展覧会もずっとやってこられましたよね。そして2019年には、エッフェル塔で日本人初の『光る絵本展』。これは面白いですよね。
西野:僕の出は兵庫県の貧乏人なんですけど、敷居が高くてギャラリーとかに入るのが怖かったんですよ。「僕みたいな者が入っていいんだろうか?」、「この格好でいいのか。靴もちょっと汚いし大丈夫だろうか?」みたいな。
今思うと、ギャラリー側はウェルカムじゃないですか。
茂木:お客さんですもんね。
西野:なんですけど、こっちは勝手に引け目を感じてしまっていて、ギャラリーに入れなかったんですよ。僕と同じように、「東京のギャラリーなんか絶対に入れないんです」とか、「美術館とか緊張する」…という少年は、結構いるだろうなと思ったんです。
そうして「じゃあどうすれば、ギャラリーの中にあるあの作品を、彼らに見せることができるのかな?」と思った時に、やっぱりギャラリーの一番は照明なので、ちゃんと作品に照明がいい感じに当たっていて、という。「じゃあその設備さえ整えばいいのか?」と思ったけど、でも外に出して屋外で照明を当てるというのは想像がつかなかったんです。
だったら、作品自体を光らせてしまったら、場所は商店街であろうが、鳥取砂丘であろうが、エッフェル塔であろうが、どこにだって行けるので、こっちからお迎えに行くことができるな、と思って。『光る絵本展』というのはそこからスタートですね。
茂木:すごいイノベーションですよね。西野さんは、実はすごく考えながら表現してるんですよね。
西野:(笑)。やっぱり、(ギャラリーに入れなかった)当時の自分にずっと球を投げてるという感じですね。当時の僕は特別ではないはずで、絶対に僕と同じような子はいっぱいいるはずなんです。
──お客さんが見たいのは“挑戦している人”
茂木:日本一のオンラインサロンを運営している西野さんにみんな聞きたいと思うんですが、どうしたら人気が出るんですか?
西野:人気の一つは、“嘘をつかない”ということがとても重要だなと思います。結論はそこですね。
例えば、CM女王は結構危ういなと思っています(笑)。1月〜3月まではA社の化粧品を宣伝していて、4月〜6月はB社の化粧品、みたいな、あのダブルスタンダードが繰り返されてしまうと、結構信用を落としてしまう。
茂木:でも、西野さん。日本では特にそうかもしれないけど、タレントさんはそれが器用にできる人がいいんだという雰囲気があるじゃないですか?
西野:ありましたよね。でも、そのタレントさんが、YouTube、オンラインサロン、クラウドファンディングとかに行っても、結構苦戦しているな、という感じがしています。やっぱり、『広告ビジネス』と『ダイレクト課金ビジネス』は絶対に分けなきゃいけないな、と。
でも、考えてみたらそうじゃないですか。例えば、グルメ番組でご飯を食べて、あんまり美味しくないものを「美味しい〜!」と言わなきゃいけない仕事じゃないですか。
茂木:まぁ、成立しないですもんね。
西野:でもそれをやってしまうと、番組スタッフさんには「OK!」と言われるし、スポンサーさんにもすごく喜ばれる。…ですが、その放送を観た一家族が、「西野君が美味しいと言っていたから食べに行こうか」と食べに行って、それが全然美味しくなかった時とかに、この家族の信用を失っってしまうんです。
これをずっとタレントさんが重ねていくと、信用を落としてしまう、というのが、非常に痛いなという感じですね。
茂木:先ほど「人気が出る秘訣は、“嘘をつかない”こと」とおっしゃいましたが、やっぱりオンラインサロンの運営もそこが一番大事ですか?
西野:とても大事ですね。
すごく面白いと思うのが、TwitterなどのSNSのフォロワーと違って、オンラインサロンの話になると、“絶対に退会者がいる”ということなんですよ。SNSのフォローを外すというのは、余程のことがない限りあまりないじゃないですか。
茂木:そのまま放置してますよね。
西野:オンラインサロンは月額なので、納得がいかなかったら退会者がいるんです。それで、毎日のように、入会者と退会者が絶対に出るんですよ。
見ていてすごく面白いんですけど、“仕事が上手く行っている時とか、勝ちパターンに入っている時は、退会者がすごく増える”んですよ。
茂木:え? そうなんですか!? どういうこと?
西野:お客さんが見たいのは、勝ちパターンをずっとなぞっている人ではなくて、“挑戦している人”なんです。
茂木:頑張っているところを見たいんだ。
西野:少年漫画と一緒で、「来週どうなる?」というのをずっと出し続けないといけない、という。
(漫画『ワンピース』の主人公の)ルフィが第1話から最強でずっと勝ち続けたら、そんなに人気出ないじゃないですか。ルフィがたまに負けたりだとか、逃げたりだとか、でもそこから海賊王になるという、グラフが上がったり下がったりしているから、ワクワクしたり、「次どうだ!?」というのがあるんです。だから、ここをデザインしないといけないんです。
茂木:ということは、“ドラマが続いている”という感じですか。
西野:そうです。なので、勝ちパターンに入っている時は、速攻で捨てなきゃいけないんです。
茂木:西野さんは、みんなの前で弱みを見せますよね。こんなに弱いヒーローがいていいのか、っていうぐらい(笑)。
西野:(笑)。「助けてください」はすぐに言いますね(笑)。本当に何回も終わり掛けてるんですよ!
茂木:だから今のお話で言うと、そこが魅力なのかな?
西野:挑戦していると、“ああ、これは人生終わったな”みたいのは毎週やってくるので、それはつきものですね(笑)。
■プレゼントのお知らせ
今週は、番組特製のエコバックに、
図書カード3,000円分をセットにして、
3名さまにプレゼントします!
ご希望の方は、お名前やご住所、電話番号など、必要事項を明記の上、
メッセージフォームより、ご応募ください。
茂木さんに聞きたい事や相談したい事など、
一緒にを添えていただけると嬉しいです。
尚、当選者の発表は、
商品の発送をもってかえさせていただきます。
たくさんのご応募、お待ちしております。
●映画『えんとつ町のプペル』公式サイト
●西野えほん(キングコング)(@nishinoakihiro) Twitter
●西野亮廣ブログ Powered by Ameba
1999年、梶原雄太さんと、漫才コンビ「キングコング」を結成。
西野さんの活動はお笑いだけにとどまらず、絵本執筆や、ソロトークライブ、
舞台の脚本執筆を手がけ、海外でも個展やライブ活動を行っていらっしゃいます。
2015年には、渋谷のハロウィン翌日のゴミ問題の娯楽化を提案。
区長や企業、およそ500人の一般人を巻き込む異例の課題解決法が評価され、
広告賞を受賞されました。
そのほか、クリエーター顔負けの「街づくり企画」、「世界一楽しい学校作り」など
未来を見据えたエンタメを生み出し、注目を集めています。
そして2016年、絵本『えんとつ町のプペル』を発表。
累計発行部数65万部(2021年1月現在)の大ヒットとなり、
2020年12月には映画化もされ、話題を集めていらっしゃいます。
──昔の自分に球を投げる
茂木:西野さん、これまで色々絵本を作って来て、絵本の展覧会もずっとやってこられましたよね。そして2019年には、エッフェル塔で日本人初の『光る絵本展』。これは面白いですよね。
西野:僕の出は兵庫県の貧乏人なんですけど、敷居が高くてギャラリーとかに入るのが怖かったんですよ。「僕みたいな者が入っていいんだろうか?」、「この格好でいいのか。靴もちょっと汚いし大丈夫だろうか?」みたいな。
今思うと、ギャラリー側はウェルカムじゃないですか。
茂木:お客さんですもんね。
西野:なんですけど、こっちは勝手に引け目を感じてしまっていて、ギャラリーに入れなかったんですよ。僕と同じように、「東京のギャラリーなんか絶対に入れないんです」とか、「美術館とか緊張する」…という少年は、結構いるだろうなと思ったんです。
そうして「じゃあどうすれば、ギャラリーの中にあるあの作品を、彼らに見せることができるのかな?」と思った時に、やっぱりギャラリーの一番は照明なので、ちゃんと作品に照明がいい感じに当たっていて、という。「じゃあその設備さえ整えばいいのか?」と思ったけど、でも外に出して屋外で照明を当てるというのは想像がつかなかったんです。
だったら、作品自体を光らせてしまったら、場所は商店街であろうが、鳥取砂丘であろうが、エッフェル塔であろうが、どこにだって行けるので、こっちからお迎えに行くことができるな、と思って。『光る絵本展』というのはそこからスタートですね。
茂木:すごいイノベーションですよね。西野さんは、実はすごく考えながら表現してるんですよね。
西野:(笑)。やっぱり、(ギャラリーに入れなかった)当時の自分にずっと球を投げてるという感じですね。当時の僕は特別ではないはずで、絶対に僕と同じような子はいっぱいいるはずなんです。
──お客さんが見たいのは“挑戦している人”
茂木:日本一のオンラインサロンを運営している西野さんにみんな聞きたいと思うんですが、どうしたら人気が出るんですか?
西野:人気の一つは、“嘘をつかない”ということがとても重要だなと思います。結論はそこですね。
例えば、CM女王は結構危ういなと思っています(笑)。1月〜3月まではA社の化粧品を宣伝していて、4月〜6月はB社の化粧品、みたいな、あのダブルスタンダードが繰り返されてしまうと、結構信用を落としてしまう。
茂木:でも、西野さん。日本では特にそうかもしれないけど、タレントさんはそれが器用にできる人がいいんだという雰囲気があるじゃないですか?
西野:ありましたよね。でも、そのタレントさんが、YouTube、オンラインサロン、クラウドファンディングとかに行っても、結構苦戦しているな、という感じがしています。やっぱり、『広告ビジネス』と『ダイレクト課金ビジネス』は絶対に分けなきゃいけないな、と。
でも、考えてみたらそうじゃないですか。例えば、グルメ番組でご飯を食べて、あんまり美味しくないものを「美味しい〜!」と言わなきゃいけない仕事じゃないですか。
茂木:まぁ、成立しないですもんね。
西野:でもそれをやってしまうと、番組スタッフさんには「OK!」と言われるし、スポンサーさんにもすごく喜ばれる。…ですが、その放送を観た一家族が、「西野君が美味しいと言っていたから食べに行こうか」と食べに行って、それが全然美味しくなかった時とかに、この家族の信用を失っってしまうんです。
これをずっとタレントさんが重ねていくと、信用を落としてしまう、というのが、非常に痛いなという感じですね。
茂木:先ほど「人気が出る秘訣は、“嘘をつかない”こと」とおっしゃいましたが、やっぱりオンラインサロンの運営もそこが一番大事ですか?
西野:とても大事ですね。
すごく面白いと思うのが、TwitterなどのSNSのフォロワーと違って、オンラインサロンの話になると、“絶対に退会者がいる”ということなんですよ。SNSのフォローを外すというのは、余程のことがない限りあまりないじゃないですか。
茂木:そのまま放置してますよね。
西野:オンラインサロンは月額なので、納得がいかなかったら退会者がいるんです。それで、毎日のように、入会者と退会者が絶対に出るんですよ。
見ていてすごく面白いんですけど、“仕事が上手く行っている時とか、勝ちパターンに入っている時は、退会者がすごく増える”んですよ。
茂木:え? そうなんですか!? どういうこと?
西野:お客さんが見たいのは、勝ちパターンをずっとなぞっている人ではなくて、“挑戦している人”なんです。
茂木:頑張っているところを見たいんだ。
西野:少年漫画と一緒で、「来週どうなる?」というのをずっと出し続けないといけない、という。
(漫画『ワンピース』の主人公の)ルフィが第1話から最強でずっと勝ち続けたら、そんなに人気出ないじゃないですか。ルフィがたまに負けたりだとか、逃げたりだとか、でもそこから海賊王になるという、グラフが上がったり下がったりしているから、ワクワクしたり、「次どうだ!?」というのがあるんです。だから、ここをデザインしないといけないんです。
茂木:ということは、“ドラマが続いている”という感じですか。
西野:そうです。なので、勝ちパターンに入っている時は、速攻で捨てなきゃいけないんです。
茂木:西野さんは、みんなの前で弱みを見せますよね。こんなに弱いヒーローがいていいのか、っていうぐらい(笑)。
西野:(笑)。「助けてください」はすぐに言いますね(笑)。本当に何回も終わり掛けてるんですよ!
茂木:だから今のお話で言うと、そこが魅力なのかな?
西野:挑戦していると、“ああ、これは人生終わったな”みたいのは毎週やってくるので、それはつきものですね(笑)。
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今週は、番組特製のエコバックに、
図書カード3,000円分をセットにして、
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ご希望の方は、お名前やご住所、電話番号など、必要事項を明記の上、
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茂木さんに聞きたい事や相談したい事など、
一緒にを添えていただけると嬉しいです。
尚、当選者の発表は、
商品の発送をもってかえさせていただきます。
たくさんのご応募、お待ちしております。
●映画『えんとつ町のプペル』公式サイト
●西野えほん(キングコング)(@nishinoakihiro) Twitter
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