Dream Heart(ドリームハート)

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Dream HEART vol.394 シンガーソングライター 尾崎裕哉さん 1stフルアルバム「Golden Hour」

2020年10月17日

尾崎裕哉さんは、1989年、東京都のご出身。

2歳の時、お父さまでいらっしゃる、尾崎豊さん死去後、
お母さまと共にアメリカに渡り、15歳までの10年間を、アメリカのボストンで過ごされました。

慶應義塾大学大学院をご卒業後、2016年に、自伝『二世』を出版。

アーティスト「尾崎裕哉」としては、
初の音源となるDigital 1st Single『始まりの街』をリリース、
また、2017年には、初のフィジカルCD作品『LET FREEDOM RING』をリリースされました。

以降は、フルオーケストラとの競演「ビルボードクラッシックス」、
弾き語りツアー「ONE MAN STAND」、バンドライブ「INTO THE NIGHT」と、
様々なスタイルでのライブを開催されていらっしゃいます。

そして、今月、21日に、初のフルアルバム「Golden Hour」をリリースされます。


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──どんな環境にいても自分次第

茂木:今回の「Golden Hour」。ご本人から、音楽性としてはどういうところを狙った、というのはあるんですか?

尾崎:音楽性の狙いというところは、あえて定まってはないんですけど…。楽曲自体が、10年前に作った曲もあれば最近作った曲もいろいろあって、それをどうやって1つのアルバムにしようか、というところを考えて作りました。
必然的に、ある意味、自分の好きなR&Bだとか、ロックとか、今流行りのポップスサウンドとか、そういうのを混ぜて行って今になるのかな、という感じはします。

茂木:聴いていて、J-POPから離れてワールドミュージックになっているな、という感じがするんですけど…。

尾崎:本当ですか? J-POPにしようという意識はあったんです。一応、J-POPの枠組みの中でやっているつもりではあるんですけど、サウンド感とかメロディは、いわゆるJ-POPものからはちょっと離れているかな、という気がします。
でも、自分が聴いている音楽とか、聴いてきたものにそういうのが多いので…。

茂木:ジョン・メイヤーさんがお好きなんですよね。

尾崎:そうですね。ジョン・メイヤーも好きです。彼は僕のギターの師匠というか…。まぁ、YouTube越しですけどね(笑)。YouTube越しに師匠として仰いで、ひたすらコピーすると言う(笑)。

茂木:なるほど。ジョン・メイヤーさんのギターの精神というものは受け継いでいると。

尾崎:ジョン・メイヤーは、ポップスとブルースを融合させるのがとても上手だったんですよ。その考え方とサウンド感がすごく好きで。ちょっとソウルが入っていたり、ブルースが入っていたり、でもポップスが入っていて、そしてギターサウンドというものが入っていて、もうアーティスト像としてすごく理想的なんです。

茂木:幅の広い音楽を作っているというのがね。

尾崎:そうですね。そして、“ちゃんと音楽を知っている”というのが、“ミュージシャンズ・ミュージシャン”っぽい感じ。なのに、メインストリームも張れてるというところが、すごいなぁと思って聴いていました。
でも、そういうギターミュージックばかり聴いていたんですけど、ある時からフランク・オーシャンというアーティストの「Channel Orange」というアルバムに、僕はものすごく影響を受けてしまいました。そこからサウンドがトラップ乗りだったり、ビート寄りのものが多くなってきたと言う感じですね。制作スタイルも全然変わってしまったんですよ。

茂木:やっぱり、ワールドミュージックですよね。

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茂木:11曲目の「Rock 'n Roll Star feat.布袋寅泰」。これはこういう歌詞ですね。『腹をすかせた夜はない 窓ガラスを割ったこともない こんなちっぽけな暮らしの中で わからなくなるよ』。これはどこかで聞いたことがあるような歌詞でもあるんですが(笑)。

尾崎:(笑)。そうですね。僕は、アルバムの中と言うか曲作りの中で、歌詞のサンプリングというのをやっているんです。サンプリングは、普通、ヒップホップの人がレコードから一部分取り出して、自分の楽曲にループしてビートとして作るという意味があるんですけど。
例えば、尾崎豊の象徴的な単語…、名詞・動詞・形容詞といろいろあるんですけど、『窓ガラス』と言ったら、結構僕のバックグラウンドから連想するじゃないですか。あえてそこを入れたりして、聴いていて分かる人はドキっとするし、分からない人は分からないなりに聴いても意味がわかる、と。そういう遊びですね。

茂木:すごく成功していると思います。そして『ロックンロールを演じてた』というこの歌詞も意味深ですね。

尾崎:(笑)。“自分がいかに普通であるか”というところに悩んでいた時期があったんですよ。例えば、エミネムの「8 Mile」という映画があったじゃないですか。“いやいやいや! エミネムの人生、過酷〜〜〜!”みたいな。“俺はそんなにストリートで揉まれてないよ!”というふうに思っていたのが、逆にコンプレックスだったんですよ。

茂木:まぁ、“お坊ちゃん”と言ったら失礼ですけど…。

尾崎:そう、そんなもんなんですよ。別に食べるものにも困ってなかったし、普通に学歴もそれなりにあるし、“困ってない人に歌うものはあるのかな?”みたいな。それですごく迷っていたんですよ。“でも、意外にみんなそういうことを考えてる人はいるんじゃないかな?”と思ってこの曲を作ったんです。
普通な自分なんだけど、憧れるものというものはあって、その憧れのために自分は一生懸命頑張りたいし、頑張っていかないといけないよね、みたいな気持ちをこの曲に込めたという感じですかね。

茂木:なるほど。というか、エミネムはちょっと特殊で特別だからね(笑)。

尾崎:言っても、尾崎豊もわりと普通の家庭で育っているので…。“結局、どんな環境にいても自分次第なんだな”というところが、父親を見ててもエミネムを見てても思うところなんですよね。

茂木:ちょっと盛り上がってきたところでこの続きは来週なのかな、という感じなんですけれども…。
今、尾崎裕哉さんは「ONE MAN STAND 2020」を絶賛公演中ということで、このコンサートは弾き語りですか?

尾崎:弾き語りでやっています。割りとこぢんまりとした会場でやっていて、テーマが『僕のお家のリビングにお招きして、みんなを音楽でおもてなしをする』みたいな。

茂木:素敵ですね〜。

尾崎:しっとりした曲が多かったり、盛り上げるところは盛り上げるんですけど、リクエストに答えたりとかメッセージを読んだりとかもしながらやっているライブですね(笑)。

茂木:これは今回の「Golden Hour」からも?

尾崎:やろうかな、と思っています。「Golden Hour」の中のボーナストラックに「ONE MAN STAND」で弾いていた曲とかも入っています。

茂木:極上の音楽経験ができるということですね! ぜひ皆さん、公式ホームページに行くといろいろ出ていますので、もしチケットがまだ手に入るんだったら駆けつけた方がいいと思います!

尾崎:ありがとうございます!

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●Golden Hour / 尾崎裕哉
(Amazon)


尾崎裕哉 オフィシャルウェブサイト


尾崎裕哉 Official INFO(@ozakihiroyainfo) Twitter


尾崎裕哉 |Hiroya Ozaki (@hiroya.ozaki) Instagram


尾崎裕哉 SMEレコーズ


※10月17日Dream HEART(ゲスト 尾崎裕哉さん)のpodcast配信は
2020年10月17日22:30〜2021年1月17日22:30までとなります。