2020年10月10日
ニック・ラスコムさんは、世界中のあらゆる地域から良い音楽を発掘し、
ラジオやDJを通して世界に発信しているミュージック・インフルエンサー。
幅広いジャンルとスタイルの音楽に精通し、
1999年から様々なラジオ番組の選曲を担当され、
2010年よりBBCラジオの人気音楽番組「Late Junction」のDJを
担当されていらっしゃいました。
その他、iTunesの音楽編集者と、
ロンドン現代美術研究所の音楽ディレクターを兼任されていらっしゃいました。
音楽、建築、記憶、体験を融合した国際的なサウンドプロジェクトである、
Musicityの創設者でもいらっしゃいます。
──音楽はみんなが好きなものが必ずどこかにある
茂木:通訳は西川顕さんです。よろしくお願いします。
ニックさんはBBCラジオのDJとして本当に素晴らしい番組をいろいろやられてきてるんですけど、そもそもニックさんが音楽を好きになったきっかけはあるんでしょうか?
ニック:子供の時、まだ歩く前から、お父さんがいつも音楽をかけていて音楽が大好きだったので、常に家には音楽が流れていたのをすごく覚えています。
茂木:なるほど。ニックさんはそれで音楽が好きになって、その後自分でもバンドを組もうとしたんですか?
ニック:18歳の時にバンドを組んだのですが、その時に進学をするか、音楽をやるかというので、当時の若い人がみんなそうしていたように、ギターを買ってバンドをやりました。結局バンドは15年ぐらいやっていました。
茂木:次のビートルズになりたいと思った時期はなかったんですか?
ニック:もちろんビートルズになりたかったです。たくさん練習もしてそこそこ上手くなってライブもいっぱいやって、その後ロンドンにも出てきていろいろやったんですけれど、結局レコード会社と契約できなくて、あるところで諦めてDJの方に移ってしまいました(笑)。
茂木:音楽好きの若者にとっては、“DJになる”ということが夢の仕事のひとつになっていると思うんですけど、DJになるきっかけは何だったんですか?
ニック:今でもそうですけど、当時、いつもレコードを買っていたので、友達の家でたまたま親がいない時にハウスパーティをやると呼ばれて、そのレコードをかけたりしていたんです。それが気がつくと仕事になっていて、そういう意味ではすごくラッキーだったなと思います。
茂木:DJがいい仕事をすると本当に人々の気持ちが盛り上がるし幸せになると思うんですけど、“音楽の力”とは、そもそも何なんですかね?
ニック:音楽…確かに、なかなか言葉にはしづらいですけど、コズミックだなと。あと、音楽というのはいろんなアートと比べても即効性のあるアートで、感動する時はすぐに来る。
正直その辺はあまり深く分析したくないんですけれど、ひとつだけ思うのは、ジャズが好きな人もいれば、ポップスが好きな人もいれば、クラッシックが好きな人もいる…ということで、とても表現形態として民主的なものだな、と。必ずみんなが好きなものがどこかにある、という意味で、すごくいいなと思います。本当に音楽は素晴らしいと思いますね。
茂木:日本ではティーンエイジャーの男の子がミックステープを作って女の子にプレゼントするという文化があったし、今でもあるかもしれないんですけど、そういう自分の好きな音楽を自分の大切な人に贈るということについてはどう思いますか?
ニック:僕も同じようなことをしていました。カセットで自分の好きな音楽を纏めて、好きな子に聴かせて、これで彼女がかっこいいなと思ってくれればいいなと思っていました。まぁ上手くいく時もあったかもしれないけどいかない時も多かったな、という感じなんですけど。
今のイギリスの子はそういうことをやるのかな、と思ったら、なかなかどうなのかわからないんですけど、自分の情熱をカセットに纏めて渡すという行為は素晴らしいと思いました。
茂木:この「TOKYO DREAMING」は、ひょっとしたら、ニックさんから皆へのラブレターのようなものなんでしょうか?
ニック:それは本当に素晴らしいです。涙が出てきそうなんですけれども(笑)。
ある意味そうだと思います。これは自分にとって、実際に居られなかった、昔の幻想的な80年代東京への愛を込めたミックステープなので、皆さんへのラブレターと言ってもいいんじゃないかと思います。
●Nick Luscombe presents TOKYO DREAMING(Amazon)
●日本コロムビア 公式サイト
●Nick Luscombe(@nickluscombe) Twitter
●Nick Luscombe Official Site
ラジオやDJを通して世界に発信しているミュージック・インフルエンサー。
幅広いジャンルとスタイルの音楽に精通し、
1999年から様々なラジオ番組の選曲を担当され、
2010年よりBBCラジオの人気音楽番組「Late Junction」のDJを
担当されていらっしゃいました。
その他、iTunesの音楽編集者と、
ロンドン現代美術研究所の音楽ディレクターを兼任されていらっしゃいました。
音楽、建築、記憶、体験を融合した国際的なサウンドプロジェクトである、
Musicityの創設者でもいらっしゃいます。
──音楽はみんなが好きなものが必ずどこかにある
茂木:通訳は西川顕さんです。よろしくお願いします。
ニックさんはBBCラジオのDJとして本当に素晴らしい番組をいろいろやられてきてるんですけど、そもそもニックさんが音楽を好きになったきっかけはあるんでしょうか?
ニック:子供の時、まだ歩く前から、お父さんがいつも音楽をかけていて音楽が大好きだったので、常に家には音楽が流れていたのをすごく覚えています。
茂木:なるほど。ニックさんはそれで音楽が好きになって、その後自分でもバンドを組もうとしたんですか?
ニック:18歳の時にバンドを組んだのですが、その時に進学をするか、音楽をやるかというので、当時の若い人がみんなそうしていたように、ギターを買ってバンドをやりました。結局バンドは15年ぐらいやっていました。
茂木:次のビートルズになりたいと思った時期はなかったんですか?
ニック:もちろんビートルズになりたかったです。たくさん練習もしてそこそこ上手くなってライブもいっぱいやって、その後ロンドンにも出てきていろいろやったんですけれど、結局レコード会社と契約できなくて、あるところで諦めてDJの方に移ってしまいました(笑)。
茂木:音楽好きの若者にとっては、“DJになる”ということが夢の仕事のひとつになっていると思うんですけど、DJになるきっかけは何だったんですか?
ニック:今でもそうですけど、当時、いつもレコードを買っていたので、友達の家でたまたま親がいない時にハウスパーティをやると呼ばれて、そのレコードをかけたりしていたんです。それが気がつくと仕事になっていて、そういう意味ではすごくラッキーだったなと思います。
茂木:DJがいい仕事をすると本当に人々の気持ちが盛り上がるし幸せになると思うんですけど、“音楽の力”とは、そもそも何なんですかね?
ニック:音楽…確かに、なかなか言葉にはしづらいですけど、コズミックだなと。あと、音楽というのはいろんなアートと比べても即効性のあるアートで、感動する時はすぐに来る。
正直その辺はあまり深く分析したくないんですけれど、ひとつだけ思うのは、ジャズが好きな人もいれば、ポップスが好きな人もいれば、クラッシックが好きな人もいる…ということで、とても表現形態として民主的なものだな、と。必ずみんなが好きなものがどこかにある、という意味で、すごくいいなと思います。本当に音楽は素晴らしいと思いますね。
茂木:日本ではティーンエイジャーの男の子がミックステープを作って女の子にプレゼントするという文化があったし、今でもあるかもしれないんですけど、そういう自分の好きな音楽を自分の大切な人に贈るということについてはどう思いますか?
ニック:僕も同じようなことをしていました。カセットで自分の好きな音楽を纏めて、好きな子に聴かせて、これで彼女がかっこいいなと思ってくれればいいなと思っていました。まぁ上手くいく時もあったかもしれないけどいかない時も多かったな、という感じなんですけど。
今のイギリスの子はそういうことをやるのかな、と思ったら、なかなかどうなのかわからないんですけど、自分の情熱をカセットに纏めて渡すという行為は素晴らしいと思いました。
茂木:この「TOKYO DREAMING」は、ひょっとしたら、ニックさんから皆へのラブレターのようなものなんでしょうか?
ニック:それは本当に素晴らしいです。涙が出てきそうなんですけれども(笑)。
ある意味そうだと思います。これは自分にとって、実際に居られなかった、昔の幻想的な80年代東京への愛を込めたミックステープなので、皆さんへのラブレターと言ってもいいんじゃないかと思います。
●Nick Luscombe presents TOKYO DREAMING(Amazon)
●日本コロムビア 公式サイト
●Nick Luscombe(@nickluscombe) Twitter
●Nick Luscombe Official Site