2020年09月26日
塙宣之さんは、1978年、千葉県のご出身でいらっしゃいます。
2000年、大学で知り合った、土屋伸之さんと、
ボケの塙、ツッコミの土屋で、漫才コンビ「ナイツ」を結成。
内海桂子さんの弟子として活動を開始されます。
2003年、漫才新人大賞を受賞し、
2008年、お笑いホープ大賞THE FAINAL優勝と、
NHK新人演芸大賞の演芸部門で大賞を受賞されます。
そして、M-1グランプリでは2008年から3年連続で決勝へ進出されました。
その後も、たくさんの賞を受賞され、確かな実力で老若男女問わず、
大人気でいらっしゃいます。
また、漫才協会、落語芸術協会、三遊亭小遊三一門として、
寄席でもご活躍中でいらっしゃいます。
──衝撃を受けたダウンタウンのお笑い
茂木:もともとダウンタウンさんのお笑いを観て衝撃を受けられたそうですけど、これはいつぐらいですか? 高校生の時ですか?
塙:いえ、もっと前ですね。ダウンタウンさんを知らなかった時にテレビで観て。
たぶん大阪から上京してきて来たばかりの出始めの頃に、クイズ番組で「大阪ですごい人気だったダウンタウンが東京に来ました」みたいな始まり方だったのかな?
その時に松本さんが、真面目なクイズ番組で、間違えちゃいけない回答なのにボケて間違えちゃったんです。で、ちょっと変な空気になって、「次、第2問」って間違えちゃいけないのに、またピンポン押して間違えちゃって、それで浜田さんがそれに対して怒って。で、「第3問」またやっちゃったんですよ。そしたらそこにいる役者とか女優とかがちょっと変な空気になってきてて、「ほんま、お前やめろよ」みたいなことを言うんですけど、それを4問・5問とやり続けたんですよ。
その時に浜田さんが、いよいよクイズの回答席の上に登っちゃったりして、そのダウンタウンさんに「すっげーな!」って思って。でもだんだんそれで役者も女優さんもみんな笑うようになってきて、観てて「やっぱりこいつらすごいわ!」みたいになったところがはじめなんですよ。
茂木:でもそれは、本当にいいところをご覧になってますよね。ダウンタウンが大御所になってみんなが忖度して、というんじゃなくて、逆にみんな「こいつら何なんだ?」という…。
塙:はい。それだからもう、“心が揺れた”という感じですね。「なんじゃ? この人」と思って。
茂木:それは感動するね…!
塙:それが一番最初に好きになったところですね。
茂木:だから塙さんはダウンタウンのそういう笑いを「映画とか音楽とか、芸術の世界まで高めた」と言って評価されてるじゃないですか。やっぱりそういう想いで、今ナイツの作品も作られてるんですよね?
塙:いやいや、そんな想いはないですけど…。
たぶん分かりやすく言うと、僕らの前の人とかは「やすきよはもう最高だった!」とかみんな言うんですけど、例えば、今それを観ても、あんまり分からないんですよ。何でかと言うと、当時はやすしきよし師匠のことをみんなが知ってて、やすし師匠はこういうことをやって、と、要するに、生き様をリアルタイムでみんなが見ていたから、だからその人たちは観ていて面白い。
だけど、やすし師匠のことをを知らない(人が)何十年経ってから観ても、一緒に追いかけてないからその生き様とか分からないじゃないですか。
だから昔の漫才は、そういう何でも生き様にしちゃう漫才だった。だけどダウンタウンさんはそういうことを一切やらずに、純粋にちゃんとしたネタにした、というところが、あの流れで急にやる人はあんまりいなかったでしょうから、そういうところが面白かったんじゃないですか? 僕らは単純にそこから見ているので。
──故・内海桂子師匠の教え
茂木:それにしても、師匠の内海桂子さんはどんな師匠でした?
塙:…でも、いろいろ今思うと、年を取ってきて言ったことが分かるようになってきました。
例えば、「何でもいいんだよ、漫才は」。「誰とでもできるよ、私は」、と言うんですよ。
茂木:(笑)。そんなことおっしゃってました?
塙:僕の中でまだ“フリートーク”“漫才”と分けて考えちゃう癖があるんですけど、「音楽で言えば“ジャズ”なんだ」と。「そこでぶつかるものが大事なんだ」と言うんですよ。
茂木:かっこいいですね…!
塙:なかなか今はできないですけどね。僕らも若い時、そんなのをやっちゃって、滑ることもあったわけですからね。だからそれはその域にはまだ行ってないですけど。
茂木:桂子師匠が、順子ひろしの順子師匠とやってたことありましたよね。僕は寄席で何回か観た気がするんですけど、あれもフリージャズですよね。
塙:順子師匠と一時やってました。あれも最高に面白かったですよ。
あれは本当にやり続けて欲しかったんですけど、桂子師匠がツッコミだったんですよ。で、桂子師匠は指にサンゴの指輪をしてるんですね。それで順子師匠を叩くんで、順子師匠が「お姉さん、あたし痛いから嫌だ」って言って、それで仲悪くなっちゃってコンビ解散したんですけど(笑)。
茂木:(笑)。そうなんですか!? うわぁ、初めて聞いた! そういう意味では、あれは貴重な高座だったなぁ。
まぁでも、ナイツさんの漫才も、それから塙さんのお笑いも、これからますます進化していくと思うんですけど。
塙:むしろ、もうどんどん進化したいです。
茂木:どういうインスピレーションと言うか、今見えてる方向性とかありますか?
塙:見えてるものは、毎年新ネタをいっぱい作ることですよね。先週も言いましたけど、それが「できない」と思ったらもう駄目だと思うんですよね。「生涯、たかが400本作るぐらい」と考えることが大事だから、まだまだやってない漫才なんか無限にあるだろうし、とにかくそこが楽しいので、いろいろ作りたいですね。
茂木:僕は本当にナイツのお笑いが好きなんですよ! 本当にLOVEなんですよ! 新作を観たいんですけど、どこで観られますか?
塙:ありがとうございます。ナイツの独演会がまた今年もあります。
茂木:「ナイツ独演会 四苦八苦してカンペィが正解」がインターネット生配信ということですね。こちらのチケットが絶賛販売中ということでございます。これはもう絶対に観た方がいいですよね!
塙:ぜひぜひ! 今年も「すごい面白いな」と思うネタができてますよ。もうやりたいっていうやつが。これは今年しかできない漫才です。
茂木:これは絶対に観た方がいいですね!
☆ナイツさんの独演会「四苦八苦してカンペィが正解」については、こちらをクリック!
●ナイツ - マセキ芸能社Official Site
↑ナイツさんの詳しい情報は、公式サイトをチェックです!
●ナイツ・塙宣之 (@hanawa_nobuyuki) Twitter
●YouTube「ナイツ塙の自由時間」
2000年、大学で知り合った、土屋伸之さんと、
ボケの塙、ツッコミの土屋で、漫才コンビ「ナイツ」を結成。
内海桂子さんの弟子として活動を開始されます。
2003年、漫才新人大賞を受賞し、
2008年、お笑いホープ大賞THE FAINAL優勝と、
NHK新人演芸大賞の演芸部門で大賞を受賞されます。
そして、M-1グランプリでは2008年から3年連続で決勝へ進出されました。
その後も、たくさんの賞を受賞され、確かな実力で老若男女問わず、
大人気でいらっしゃいます。
また、漫才協会、落語芸術協会、三遊亭小遊三一門として、
寄席でもご活躍中でいらっしゃいます。
──衝撃を受けたダウンタウンのお笑い
茂木:もともとダウンタウンさんのお笑いを観て衝撃を受けられたそうですけど、これはいつぐらいですか? 高校生の時ですか?
塙:いえ、もっと前ですね。ダウンタウンさんを知らなかった時にテレビで観て。
たぶん大阪から上京してきて来たばかりの出始めの頃に、クイズ番組で「大阪ですごい人気だったダウンタウンが東京に来ました」みたいな始まり方だったのかな?
その時に松本さんが、真面目なクイズ番組で、間違えちゃいけない回答なのにボケて間違えちゃったんです。で、ちょっと変な空気になって、「次、第2問」って間違えちゃいけないのに、またピンポン押して間違えちゃって、それで浜田さんがそれに対して怒って。で、「第3問」またやっちゃったんですよ。そしたらそこにいる役者とか女優とかがちょっと変な空気になってきてて、「ほんま、お前やめろよ」みたいなことを言うんですけど、それを4問・5問とやり続けたんですよ。
その時に浜田さんが、いよいよクイズの回答席の上に登っちゃったりして、そのダウンタウンさんに「すっげーな!」って思って。でもだんだんそれで役者も女優さんもみんな笑うようになってきて、観てて「やっぱりこいつらすごいわ!」みたいになったところがはじめなんですよ。
茂木:でもそれは、本当にいいところをご覧になってますよね。ダウンタウンが大御所になってみんなが忖度して、というんじゃなくて、逆にみんな「こいつら何なんだ?」という…。
塙:はい。それだからもう、“心が揺れた”という感じですね。「なんじゃ? この人」と思って。
茂木:それは感動するね…!
塙:それが一番最初に好きになったところですね。
茂木:だから塙さんはダウンタウンのそういう笑いを「映画とか音楽とか、芸術の世界まで高めた」と言って評価されてるじゃないですか。やっぱりそういう想いで、今ナイツの作品も作られてるんですよね?
塙:いやいや、そんな想いはないですけど…。
たぶん分かりやすく言うと、僕らの前の人とかは「やすきよはもう最高だった!」とかみんな言うんですけど、例えば、今それを観ても、あんまり分からないんですよ。何でかと言うと、当時はやすしきよし師匠のことをみんなが知ってて、やすし師匠はこういうことをやって、と、要するに、生き様をリアルタイムでみんなが見ていたから、だからその人たちは観ていて面白い。
だけど、やすし師匠のことをを知らない(人が)何十年経ってから観ても、一緒に追いかけてないからその生き様とか分からないじゃないですか。
だから昔の漫才は、そういう何でも生き様にしちゃう漫才だった。だけどダウンタウンさんはそういうことを一切やらずに、純粋にちゃんとしたネタにした、というところが、あの流れで急にやる人はあんまりいなかったでしょうから、そういうところが面白かったんじゃないですか? 僕らは単純にそこから見ているので。
──故・内海桂子師匠の教え
茂木:それにしても、師匠の内海桂子さんはどんな師匠でした?
塙:…でも、いろいろ今思うと、年を取ってきて言ったことが分かるようになってきました。
例えば、「何でもいいんだよ、漫才は」。「誰とでもできるよ、私は」、と言うんですよ。
茂木:(笑)。そんなことおっしゃってました?
塙:僕の中でまだ“フリートーク”“漫才”と分けて考えちゃう癖があるんですけど、「音楽で言えば“ジャズ”なんだ」と。「そこでぶつかるものが大事なんだ」と言うんですよ。
茂木:かっこいいですね…!
塙:なかなか今はできないですけどね。僕らも若い時、そんなのをやっちゃって、滑ることもあったわけですからね。だからそれはその域にはまだ行ってないですけど。
茂木:桂子師匠が、順子ひろしの順子師匠とやってたことありましたよね。僕は寄席で何回か観た気がするんですけど、あれもフリージャズですよね。
塙:順子師匠と一時やってました。あれも最高に面白かったですよ。
あれは本当にやり続けて欲しかったんですけど、桂子師匠がツッコミだったんですよ。で、桂子師匠は指にサンゴの指輪をしてるんですね。それで順子師匠を叩くんで、順子師匠が「お姉さん、あたし痛いから嫌だ」って言って、それで仲悪くなっちゃってコンビ解散したんですけど(笑)。
茂木:(笑)。そうなんですか!? うわぁ、初めて聞いた! そういう意味では、あれは貴重な高座だったなぁ。
まぁでも、ナイツさんの漫才も、それから塙さんのお笑いも、これからますます進化していくと思うんですけど。
塙:むしろ、もうどんどん進化したいです。
茂木:どういうインスピレーションと言うか、今見えてる方向性とかありますか?
塙:見えてるものは、毎年新ネタをいっぱい作ることですよね。先週も言いましたけど、それが「できない」と思ったらもう駄目だと思うんですよね。「生涯、たかが400本作るぐらい」と考えることが大事だから、まだまだやってない漫才なんか無限にあるだろうし、とにかくそこが楽しいので、いろいろ作りたいですね。
茂木:僕は本当にナイツのお笑いが好きなんですよ! 本当にLOVEなんですよ! 新作を観たいんですけど、どこで観られますか?
塙:ありがとうございます。ナイツの独演会がまた今年もあります。
茂木:「ナイツ独演会 四苦八苦してカンペィが正解」がインターネット生配信ということですね。こちらのチケットが絶賛販売中ということでございます。これはもう絶対に観た方がいいですよね!
塙:ぜひぜひ! 今年も「すごい面白いな」と思うネタができてますよ。もうやりたいっていうやつが。これは今年しかできない漫才です。
茂木:これは絶対に観た方がいいですね!
☆ナイツさんの独演会「四苦八苦してカンペィが正解」については、こちらをクリック!
●ナイツ - マセキ芸能社Official Site
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●ナイツ・塙宣之 (@hanawa_nobuyuki) Twitter
●YouTube「ナイツ塙の自由時間」