2020年08月29日
たかまつななさんは、フェリス女学院出身のお嬢様芸人として、
テレビ・舞台で活動する傍ら、 お笑いジャーナリストとして、
お笑いを通して社会問題を発信されていらっしゃいます。
18才選挙権を機に、若者と政治の距離を縮めるために、
株式会社笑下村塾を設立。
東京大学大学院情報学環教育部、
そして、慶應義塾大学大学院政策メディア研究科を
ご卒業されていらっしゃいます。
現在は、お笑い界の池上彰を目指し、
「笑える!使える!政治教育ショー」を行う、
株式会社笑下村塾の取締役として主権者教育の普及・啓発を、
積極的に行っていらっしゃいます。
──シルバー民主主義の問題
茂木:たかまつさんは芸人のコンペに高校の時から出ているし、表現者としての魂がすごいですよね。
たかまつ:コンプレックスでしたよ。だってバラエティとかを小さい頃から観ていないし、漫才の文化でも育ってないわけですし、芸人として必死に追いつこうとしてましたね。
茂木:なんで、その表現者として活躍したいという気持ちがあったのでしょう?
たかまつ:爆笑問題の太田さんの『憲法九条を世界遺産に』という本を読んで、「憲法についてこんな考えがあるんだ」と感銘して、それで芸人になろうと決意して…と言う感じですね。
先輩に「売れたら好きなことが何でもできるよ」と言われて、「売れることは大切なんだ」と思って、「どうやったら売れるかな?」と考えて、「お嬢様言葉だったら、手っ取り早く世の中に出れそう」という感触があったんです。
茂木:そこら辺が戦略的に素晴らしかったですね。
たかまつ:いや、でも、結構きつかったですよ。やっぱり“お嬢様芸人”として出たら、番組では“お嬢様”しか求められないんですよ。全部それでしか呼ばれなくなってしまうので、「イメージを変えていく」とか「やりたいことをやっていく」のはすごく大変なんだなと思いました。
茂木:なるほどね。
たかまつ:ひな壇に出て、学歴がない人のことを馬鹿にしたりとか、お金を持っていない人のことを「しもじも」みたいなことを言うのは、ゲームとしてはやっていましたけど、お笑いを取って、先輩芸人さんに振ってもらって笑いを取って。大きな笑いが起きるのはもちろん気持ちいいですけど、自分の本来の気持ちはどちらかと言うと「『教育格差』や『貧困』とか問題だ」と思っていることを考えると、ちょっとずつ矛盾が出てきて少ししんどかったりもしましたね。
茂木:たかまつななさんから見て、今社会を見ていった時に、例えばどんなことが気になりますか?
たかまつ:やっぱり一番は『シルバー民主主義』ですね。人口も減っている中、このままだと若者世代がかなり損してしまう、と。
地球温暖化の問題は、「なんでこんなに災害が大きくなってから対処するんですか」と。もう待ったなしの状況ですよね。
「なんでコロナでこんなにお金使うんですか?」と。「それって本当に必要ですか?」と。「私たちが返済するんですか?」ということとかも含めて、若者にどんどんツケが回ってくる。
そして「人口が減ってどうするのか?」と。海外に行ってすごく売っていくかと言って、そんなグローバルに展開するということもないですし、むしろグローバルのもの…Uberとか締め付けたりとかして、「外国人の労働者を受け入れるのか?」「移民・難民を受け入れるのか?」と言ったら、そういうこともしない、と。
どんどん国際社会からも、まだ孤立とまでは言えないかもしれないですけども、すごくこれから先で日本で生きていくことに対して不安ですし、結局「自分さえよければいいのか?」という問題ですよね。
茂木:たかまつさんは、たまたま恵まれた環境から出てこられましたけど、格差の問題はありますね。
たかまつ:自己責任論の社会なので、私は逆にアメリカとかよりも怖いなと思いますね。寄付文化とかも根付いてないですし、「自己責任だ」「生活保護を受けてる奴は悪い」みたいな空気がどんどん蔓延していくと、めちゃくちゃ怖いなと思います。
茂木:『笑下村塾』の仲間たちは、どんな方たちですか?
たかまつ:やっぱり政治とか社会問題に関心がある人がすごく多いですね。
茂木:まさに、吉田松陰の志の共同体のような?
たかまつ:そうです。“笑いで世直し”ということに対して、共感してくれている人が多いですね。
茂木:リスナーの方が『笑下村塾』の活動に興味を持っていたら、サイトに行けばいいですか?
たかまつ:『笑下村塾』と検索していただいたりとか、私のTwitterを見ていただくと、活動がわかると思います。
茂木:そしてクラウドファンディングも。
たかまつ:やってます! “社会問題解決型”のYouTube番組を作りたいと思っていまして、若い人に本当に届くような番組を作りたいと考えていますので、今その番組の制作費をクラウドファンディングで集めてます。よろしければご支援いただけるとありがたいです。
茂木:先ほど『シルバー民主主義』とおっしゃっていましたが、お年寄りの方のほうが投票に行ってしまうから、そのご意見が政治により強く繁栄されちゃうということだと思うんですけど…。
これから日本の若者たちが希望を持つような国になるためには、どうしたらいいですかね?
たかまつ:まず、若い人たちがそれを自覚して、「もう大人たちには任せてられないんだ」という気持ちを持って、選挙に行く・政治参加する・おかしいことはおかしいと声を上げていく・理不尽を受け入れない、ということだと思いますね。
変革していく、と。変革するのは組織もなかなかしんどいと思いますけどね。変革できない人は変革しようとしている人を応援してあげるということがすごく大切だと思います。
●たかまつなな/時事YouTuber(@nanatakamatsu) Twitter
●たかまつななチャンネル - YouTube
●たかまつななオフィシャルサイト
テレビ・舞台で活動する傍ら、 お笑いジャーナリストとして、
お笑いを通して社会問題を発信されていらっしゃいます。
18才選挙権を機に、若者と政治の距離を縮めるために、
株式会社笑下村塾を設立。
東京大学大学院情報学環教育部、
そして、慶應義塾大学大学院政策メディア研究科を
ご卒業されていらっしゃいます。
現在は、お笑い界の池上彰を目指し、
「笑える!使える!政治教育ショー」を行う、
株式会社笑下村塾の取締役として主権者教育の普及・啓発を、
積極的に行っていらっしゃいます。
──シルバー民主主義の問題
茂木:たかまつさんは芸人のコンペに高校の時から出ているし、表現者としての魂がすごいですよね。
たかまつ:コンプレックスでしたよ。だってバラエティとかを小さい頃から観ていないし、漫才の文化でも育ってないわけですし、芸人として必死に追いつこうとしてましたね。
茂木:なんで、その表現者として活躍したいという気持ちがあったのでしょう?
たかまつ:爆笑問題の太田さんの『憲法九条を世界遺産に』という本を読んで、「憲法についてこんな考えがあるんだ」と感銘して、それで芸人になろうと決意して…と言う感じですね。
先輩に「売れたら好きなことが何でもできるよ」と言われて、「売れることは大切なんだ」と思って、「どうやったら売れるかな?」と考えて、「お嬢様言葉だったら、手っ取り早く世の中に出れそう」という感触があったんです。
茂木:そこら辺が戦略的に素晴らしかったですね。
たかまつ:いや、でも、結構きつかったですよ。やっぱり“お嬢様芸人”として出たら、番組では“お嬢様”しか求められないんですよ。全部それでしか呼ばれなくなってしまうので、「イメージを変えていく」とか「やりたいことをやっていく」のはすごく大変なんだなと思いました。
茂木:なるほどね。
たかまつ:ひな壇に出て、学歴がない人のことを馬鹿にしたりとか、お金を持っていない人のことを「しもじも」みたいなことを言うのは、ゲームとしてはやっていましたけど、お笑いを取って、先輩芸人さんに振ってもらって笑いを取って。大きな笑いが起きるのはもちろん気持ちいいですけど、自分の本来の気持ちはどちらかと言うと「『教育格差』や『貧困』とか問題だ」と思っていることを考えると、ちょっとずつ矛盾が出てきて少ししんどかったりもしましたね。
茂木:たかまつななさんから見て、今社会を見ていった時に、例えばどんなことが気になりますか?
たかまつ:やっぱり一番は『シルバー民主主義』ですね。人口も減っている中、このままだと若者世代がかなり損してしまう、と。
地球温暖化の問題は、「なんでこんなに災害が大きくなってから対処するんですか」と。もう待ったなしの状況ですよね。
「なんでコロナでこんなにお金使うんですか?」と。「それって本当に必要ですか?」と。「私たちが返済するんですか?」ということとかも含めて、若者にどんどんツケが回ってくる。
そして「人口が減ってどうするのか?」と。海外に行ってすごく売っていくかと言って、そんなグローバルに展開するということもないですし、むしろグローバルのもの…Uberとか締め付けたりとかして、「外国人の労働者を受け入れるのか?」「移民・難民を受け入れるのか?」と言ったら、そういうこともしない、と。
どんどん国際社会からも、まだ孤立とまでは言えないかもしれないですけども、すごくこれから先で日本で生きていくことに対して不安ですし、結局「自分さえよければいいのか?」という問題ですよね。
茂木:たかまつさんは、たまたま恵まれた環境から出てこられましたけど、格差の問題はありますね。
たかまつ:自己責任論の社会なので、私は逆にアメリカとかよりも怖いなと思いますね。寄付文化とかも根付いてないですし、「自己責任だ」「生活保護を受けてる奴は悪い」みたいな空気がどんどん蔓延していくと、めちゃくちゃ怖いなと思います。
茂木:『笑下村塾』の仲間たちは、どんな方たちですか?
たかまつ:やっぱり政治とか社会問題に関心がある人がすごく多いですね。
茂木:まさに、吉田松陰の志の共同体のような?
たかまつ:そうです。“笑いで世直し”ということに対して、共感してくれている人が多いですね。
茂木:リスナーの方が『笑下村塾』の活動に興味を持っていたら、サイトに行けばいいですか?
たかまつ:『笑下村塾』と検索していただいたりとか、私のTwitterを見ていただくと、活動がわかると思います。
茂木:そしてクラウドファンディングも。
たかまつ:やってます! “社会問題解決型”のYouTube番組を作りたいと思っていまして、若い人に本当に届くような番組を作りたいと考えていますので、今その番組の制作費をクラウドファンディングで集めてます。よろしければご支援いただけるとありがたいです。
茂木:先ほど『シルバー民主主義』とおっしゃっていましたが、お年寄りの方のほうが投票に行ってしまうから、そのご意見が政治により強く繁栄されちゃうということだと思うんですけど…。
これから日本の若者たちが希望を持つような国になるためには、どうしたらいいですかね?
たかまつ:まず、若い人たちがそれを自覚して、「もう大人たちには任せてられないんだ」という気持ちを持って、選挙に行く・政治参加する・おかしいことはおかしいと声を上げていく・理不尽を受け入れない、ということだと思いますね。
変革していく、と。変革するのは組織もなかなかしんどいと思いますけどね。変革できない人は変革しようとしている人を応援してあげるということがすごく大切だと思います。
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