2020年02月15日
今週ゲストにお迎えしたのは、女優、作家としてもご活躍中の室井滋さんです。
富山県生まれ。早稲田大学在学中に、1981年「風の歌を聴け」で、デビュー。
映画「居酒屋ゆうれい」「のど自慢」などで、多くの映画賞を受賞。
ディズニー映画「ファイディング・ニモ」や「ファイディング・ドリー」の日本語版で、
ドリーの吹き替えなど、多くの作品に声の出演もされています。
また、絵本「しげちゃん」シリーズや、自身が絵も手がけた、てぬぐいあそび絵本、
「ピトトト トン よ〜」や、エッセイ集「むかつくぜ!」「東京バカッ花」、
「おばさんの金棒」、「すっぴん魂」シリーズ他、電子書籍化含め、ご著書が多数ございます。
また、全国各地でしげちゃん一座絵本ライブを開催中でいらっしゃいます。
──旅が好き
茂木:室井さんのご著書「ヤットコスットコ女旅」の中にある“サクラケムシが美味しい”というエッセイ、これは本当ですか?
室井:そうなんですよ。すごく美味しいんだって、大好きな人は大好きらしいんですよ。
サクラケムシは桜の木の香り、葉っぱの香りがすごいので美味しいそうなんです、ただ毛が刺さるので、一回天日干しにしたり素揚げにしたりすると良いと言っていました。
茂木:あと感動の話もあって、田野畑村の農家の方の牛乳をずっと飲んでらっしゃるんですね。
室井:20年くらい飲んでいて、もともとテレビの深夜番組でドキュメンタリーで見たんですよ。
それを見たら、家族で経営していて、こんなことを言って申し訳ないけどその頃は貧しくて、子供たちもみんなで手伝っていて、子供が両親を手伝い、新しく生まれた赤ちゃんがいると赤ちゃんの面倒を猫が見ているみたいな。
そういう生活のドキュメンタリーを見たら感激して、何か少しでもお手伝いができないかなと考えたらとってあげることが一番だと思ったんです。地方発送してくださることが分かって、それを20年間飲んでいたんです。
茂木:口にした瞬間に自分の体が「ヤッホー!」と声を上げたように感じられたと。
室井:美味しいんですよ。自然農法というか、冬の岩手県でツルツルに凍った上を上手に歩かせて、自然放牧しているんです。そういうところの牛ですから素晴らしくて、20年間とってて、さすがに“そろそろやめようかな”と正直思っていたら、ドキュメンタリーがまた出来て、そのナレーションをやってくださいって言われたんです(笑)。
お仕事の依頼を頂いちゃって、去年、映画になったんですよ。全国を巡回してるんですけども、そのご夫婦にも会いに行ったんです。
息子さん達はもう大人になっていて、ヨーグルトやソーセージ、違うグッズもいっぱい出来ていて、やめるどころか沢山とっちゃって(笑)。すっごく美味しいんですよ(笑)。
茂木:一番びっくりしたのが、いきなりバーのカウンターでメモを渡してきた人が「旅先で車輪に注意」と書いてあって、その後車輪に関わるトラブルがあったんですか?
室井:私、お化けは見えないけど、わりと勘が強くて妙なことが起きやすい体質ではあるんですけど。たまたまそういう人と出会ったというか…メモを渡されて、その人もいなくなっちゃったんですけど。
その後、本当に自分の旅行中にトランクがなくなってしまったりして。
茂木:車輪付きのトランクが勝手に旅しちゃったんですよね?
室井:“ない! ない!”と思ったら、電車の細い車両の中を奥の方に探しに行ってもなくて。
そしたら、お席に座っていらっしゃる女の人が「これ、あなたのバッグですか?」って言われて。
茂木:確かに旅先では車輪に注意…さらに自転車ですよね?
室井:“ここのスーパーが良い”というところに友達と自転車で行って、買い物を“安かったし、良かった〜!”と思って自転車に乗ったら、自転車の空気を抜かれていたんですよ。
それで、4駅も5駅も引きずりながら帰って大変でした。
茂木:室井さん、本当にたくさん旅されているんですね。
室井:そうですね、「しげちゃん一座」で、年間30ステージくらいやっているので。30箇所行きますし。
富山でラジオをやっているので、月に1回か2回は必ず行きますので。あとは、私たち京都の撮影所へロケに行ったり、やっぱり電車や飛行機はすごく乗るんですよ。
茂木:旅しててトラブルすると落ち込んだり、気分が塞いだりするんですけど、全然落ち込まないですよね。
室井:それよりも、まずは目的地にたどり着かないといけないし、でも、私は何が一番好きかというと移動が一番好きなんですよ。
茂木:移動そのものが?
室井:移動そのものが大好きなんです。自宅から富山に行くじゃないですか? 富山で仕事なり、何か色々楽しくして帰ってくる途中に、“また富山に行きたいな”と思っちゃうんです。
茂木:帰ってる途中に、すでに次の旅を考えているんですね(笑)。
室井:そうなんです“また帰りたいな〜”とか、北海道へ行ったら戻ってくる飛行機の中で“また北海道行きたいな〜”と思うんです。
そうすると、必ず北海道からまた別の仕事がきたりするんですよ。
茂木:そんなにストレスなく、前向きに旅を楽しめる秘訣って何なんですか?
室井:美味しいものもたくさんあるし、変な人にも会えるし、例えば宿屋が変なところだったり、怖かったり、いろんなことがあっても、それで落ち込んだり、ひどい目に遭った、とはならないんですよね。
例えば、こういう仕事をしているので、顔をテレビで見ているから気を使ってくださって、ものすごく広い部屋を通されちゃったり、そういうことが時々あるんですよ。
ちょっと貧乏性かもしれないんですけど、広くてゴージャスなところがダメで「全部を見渡せる小さいお部屋がいいんですよ」と言っても、「いやいやいや」って言われて、大きいところに通されちゃったりするんですけど。
ドキドキしながら大きな部屋、ほっこりしながら小さな部屋、結局、どっちも楽しいですね。
●ヤットコスットコ女旅 / 室井 滋 (著)
(Amazon)
●株式会社ホットロード
●しげちゃん一座 オフィシャルサイト
●小学館
富山県生まれ。早稲田大学在学中に、1981年「風の歌を聴け」で、デビュー。
映画「居酒屋ゆうれい」「のど自慢」などで、多くの映画賞を受賞。
ディズニー映画「ファイディング・ニモ」や「ファイディング・ドリー」の日本語版で、
ドリーの吹き替えなど、多くの作品に声の出演もされています。
また、絵本「しげちゃん」シリーズや、自身が絵も手がけた、てぬぐいあそび絵本、
「ピトトト トン よ〜」や、エッセイ集「むかつくぜ!」「東京バカッ花」、
「おばさんの金棒」、「すっぴん魂」シリーズ他、電子書籍化含め、ご著書が多数ございます。
また、全国各地でしげちゃん一座絵本ライブを開催中でいらっしゃいます。
──旅が好き
茂木:室井さんのご著書「ヤットコスットコ女旅」の中にある“サクラケムシが美味しい”というエッセイ、これは本当ですか?
室井:そうなんですよ。すごく美味しいんだって、大好きな人は大好きらしいんですよ。
サクラケムシは桜の木の香り、葉っぱの香りがすごいので美味しいそうなんです、ただ毛が刺さるので、一回天日干しにしたり素揚げにしたりすると良いと言っていました。
茂木:あと感動の話もあって、田野畑村の農家の方の牛乳をずっと飲んでらっしゃるんですね。
室井:20年くらい飲んでいて、もともとテレビの深夜番組でドキュメンタリーで見たんですよ。
それを見たら、家族で経営していて、こんなことを言って申し訳ないけどその頃は貧しくて、子供たちもみんなで手伝っていて、子供が両親を手伝い、新しく生まれた赤ちゃんがいると赤ちゃんの面倒を猫が見ているみたいな。
そういう生活のドキュメンタリーを見たら感激して、何か少しでもお手伝いができないかなと考えたらとってあげることが一番だと思ったんです。地方発送してくださることが分かって、それを20年間飲んでいたんです。
茂木:口にした瞬間に自分の体が「ヤッホー!」と声を上げたように感じられたと。
室井:美味しいんですよ。自然農法というか、冬の岩手県でツルツルに凍った上を上手に歩かせて、自然放牧しているんです。そういうところの牛ですから素晴らしくて、20年間とってて、さすがに“そろそろやめようかな”と正直思っていたら、ドキュメンタリーがまた出来て、そのナレーションをやってくださいって言われたんです(笑)。
お仕事の依頼を頂いちゃって、去年、映画になったんですよ。全国を巡回してるんですけども、そのご夫婦にも会いに行ったんです。
息子さん達はもう大人になっていて、ヨーグルトやソーセージ、違うグッズもいっぱい出来ていて、やめるどころか沢山とっちゃって(笑)。すっごく美味しいんですよ(笑)。
茂木:一番びっくりしたのが、いきなりバーのカウンターでメモを渡してきた人が「旅先で車輪に注意」と書いてあって、その後車輪に関わるトラブルがあったんですか?
室井:私、お化けは見えないけど、わりと勘が強くて妙なことが起きやすい体質ではあるんですけど。たまたまそういう人と出会ったというか…メモを渡されて、その人もいなくなっちゃったんですけど。
その後、本当に自分の旅行中にトランクがなくなってしまったりして。
茂木:車輪付きのトランクが勝手に旅しちゃったんですよね?
室井:“ない! ない!”と思ったら、電車の細い車両の中を奥の方に探しに行ってもなくて。
そしたら、お席に座っていらっしゃる女の人が「これ、あなたのバッグですか?」って言われて。
茂木:確かに旅先では車輪に注意…さらに自転車ですよね?
室井:“ここのスーパーが良い”というところに友達と自転車で行って、買い物を“安かったし、良かった〜!”と思って自転車に乗ったら、自転車の空気を抜かれていたんですよ。
それで、4駅も5駅も引きずりながら帰って大変でした。
茂木:室井さん、本当にたくさん旅されているんですね。
室井:そうですね、「しげちゃん一座」で、年間30ステージくらいやっているので。30箇所行きますし。
富山でラジオをやっているので、月に1回か2回は必ず行きますので。あとは、私たち京都の撮影所へロケに行ったり、やっぱり電車や飛行機はすごく乗るんですよ。
茂木:旅しててトラブルすると落ち込んだり、気分が塞いだりするんですけど、全然落ち込まないですよね。
室井:それよりも、まずは目的地にたどり着かないといけないし、でも、私は何が一番好きかというと移動が一番好きなんですよ。
茂木:移動そのものが?
室井:移動そのものが大好きなんです。自宅から富山に行くじゃないですか? 富山で仕事なり、何か色々楽しくして帰ってくる途中に、“また富山に行きたいな”と思っちゃうんです。
茂木:帰ってる途中に、すでに次の旅を考えているんですね(笑)。
室井:そうなんです“また帰りたいな〜”とか、北海道へ行ったら戻ってくる飛行機の中で“また北海道行きたいな〜”と思うんです。
そうすると、必ず北海道からまた別の仕事がきたりするんですよ。
茂木:そんなにストレスなく、前向きに旅を楽しめる秘訣って何なんですか?
室井:美味しいものもたくさんあるし、変な人にも会えるし、例えば宿屋が変なところだったり、怖かったり、いろんなことがあっても、それで落ち込んだり、ひどい目に遭った、とはならないんですよね。
例えば、こういう仕事をしているので、顔をテレビで見ているから気を使ってくださって、ものすごく広い部屋を通されちゃったり、そういうことが時々あるんですよ。
ちょっと貧乏性かもしれないんですけど、広くてゴージャスなところがダメで「全部を見渡せる小さいお部屋がいいんですよ」と言っても、「いやいやいや」って言われて、大きいところに通されちゃったりするんですけど。
ドキドキしながら大きな部屋、ほっこりしながら小さな部屋、結局、どっちも楽しいですね。
●ヤットコスットコ女旅 / 室井 滋 (著)
(Amazon)
●株式会社ホットロード
●しげちゃん一座 オフィシャルサイト
●小学館