2019年08月03日
今週ゲストにお迎えしたのは、昨日、8月2日(金)から
ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館を皮切りに全国で順次公開されています
映画「風をつかまえた少年」の主人公のモデルであり、原作者のウィリアム・カムクワンバさんです。
【映画「風をつかまえた少年」】
舞台は、2001年に大きな干ばつが襲った、アフリカ・マラウイです。
このマラウイは、アフリカで最も貧しい国と呼ばれていて、この干ばつにより、農産物は激減し、人々の収入が途絶えたのはもちろん、食べる物さえも無くなっていました。
主人公の14歳の少年ウィリアムも、貧困のため通学を断念。
しかし図書館で出会った1冊の本をもとに、独学で風力発電を作り上げていきます。
その風力発電が出来るまでを描いたのが、今回の映画「風をつかまえた少年」です。
──映画「風をつかまえた少年」
茂木:私もこの映画を観たんですけど素晴らしい映画ですね。
特にマラウイの風景の美しさが印象に残りました。
カムクワンバ:仰るように本当に美しい国なんです。自然が多く残っていて、野生動物がいる地域もありますし、山もあって、世界で最も大きい淡水湖の一つもあります。
この淡水湖は、世界で一番、淡水魚の種類が多い湖でもあるんです。
茂木:映画の製作者は、“今回はマラウイでロケーションをしたい”ということで、今まで映画作りをする経験がなかったマラウイで撮影をしたということなんですど、その後の映画作りは原作者としてどのようにご覧になりましたか?
カムクワンバ:そういう風にアプローチをしたいと言われて嬉しかったですね。
物語に登場する人物たちに現地のチェワ語を台詞として入れるというのは、より、この物語をリアルにしてくれていると思います。
同様に、この物語を実際に起きた場所で撮影してくださったというのも嬉しくて、実際に参加されたエキストラの一部の方は、僕自身とまったく同じ体験を経験している方々でもあります。
違うところで撮影も可能だったとは思うんですけど、そうしたら、このような素晴らしい映画にはならなかったんじゃないかと思います。
茂木:盟友のキウェテル・イジョフォーさんが初めて撮った映画が、ウィリアムさんの原作で作られたということにはどういう感想をお持ちですか?
カムクワンバ:大変嬉しかったです。彼は多くの時間をこの作品のために費やしてくれました。
“この形だったらこの物語を伝えられる”というところまで仕上げてくれました。撮影前から、何度もマラウイに足を運んでくださって、自分の家族だけではなく、自分のコミュニティの方と触れ合ってくださいました。
マラウイの風景を肌で感じてこの作品の準備に臨み、自分の物語に命を与えたのが彼であったことを大変嬉しく思います。
茂木:そのイジョフォーさんが、ウィリアムさんのお父さんである、トライウェル・カムクワンバさんの役をやったわけなんですけども。
映画の中で、お父さん役はどうご覧になりましたか?
カムクワンバ:自分の父親役を演じてくれて、グッドジョブだったんじゃないかと思っています(笑)。
見てて面白かったのは、父は話し方がゆっくりになることがあるんですけど、そういう話し方のペースも含めてしっかりと演じてくださったところです。
茂木:ご自身の少年時代が映画になって、改めてどんなお気持ちですか?
カムクワンバ:自分の物語が大きなスクリーンで観ていただけるということにはワクワクしています。
本を書いた時も、自分の物語を世界中の方々と分かち合いたいという思いがあったからなんです。その本を手に取ることがなかった方も、映画を通して自分の物語を知ってもらえるというのがとても嬉しいですね。
ただ、実際に出来上がった作品を見る時に2つの感情が交錯しました。自分の過去を追体験しなければいけないので、辛い時期を見るのはとても辛かったですし、逆に、友達とすごく楽しかった時期が描かれていると見ていてワクワクもしました。
●映画「風をつかまえた少年」公式サイト
↑全国で順次ロードショー!公開日や上映の映画館、予告など、こちらでチェック!
●風をつかまえた少年 / ウィリアム・カムクワンバ (著)
(Amazon)
● ロングライド|映画配給 (@longride_movie) · Twitter
来週も引き続き、ウィリアム・カムクワンバさんをゲストにお迎えします。
ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館を皮切りに全国で順次公開されています
映画「風をつかまえた少年」の主人公のモデルであり、原作者のウィリアム・カムクワンバさんです。
【映画「風をつかまえた少年」】
舞台は、2001年に大きな干ばつが襲った、アフリカ・マラウイです。
このマラウイは、アフリカで最も貧しい国と呼ばれていて、この干ばつにより、農産物は激減し、人々の収入が途絶えたのはもちろん、食べる物さえも無くなっていました。
主人公の14歳の少年ウィリアムも、貧困のため通学を断念。
しかし図書館で出会った1冊の本をもとに、独学で風力発電を作り上げていきます。
その風力発電が出来るまでを描いたのが、今回の映画「風をつかまえた少年」です。
──映画「風をつかまえた少年」
茂木:私もこの映画を観たんですけど素晴らしい映画ですね。
特にマラウイの風景の美しさが印象に残りました。
カムクワンバ:仰るように本当に美しい国なんです。自然が多く残っていて、野生動物がいる地域もありますし、山もあって、世界で最も大きい淡水湖の一つもあります。
この淡水湖は、世界で一番、淡水魚の種類が多い湖でもあるんです。
茂木:映画の製作者は、“今回はマラウイでロケーションをしたい”ということで、今まで映画作りをする経験がなかったマラウイで撮影をしたということなんですど、その後の映画作りは原作者としてどのようにご覧になりましたか?
カムクワンバ:そういう風にアプローチをしたいと言われて嬉しかったですね。
物語に登場する人物たちに現地のチェワ語を台詞として入れるというのは、より、この物語をリアルにしてくれていると思います。
同様に、この物語を実際に起きた場所で撮影してくださったというのも嬉しくて、実際に参加されたエキストラの一部の方は、僕自身とまったく同じ体験を経験している方々でもあります。
違うところで撮影も可能だったとは思うんですけど、そうしたら、このような素晴らしい映画にはならなかったんじゃないかと思います。
茂木:盟友のキウェテル・イジョフォーさんが初めて撮った映画が、ウィリアムさんの原作で作られたということにはどういう感想をお持ちですか?
カムクワンバ:大変嬉しかったです。彼は多くの時間をこの作品のために費やしてくれました。
“この形だったらこの物語を伝えられる”というところまで仕上げてくれました。撮影前から、何度もマラウイに足を運んでくださって、自分の家族だけではなく、自分のコミュニティの方と触れ合ってくださいました。
マラウイの風景を肌で感じてこの作品の準備に臨み、自分の物語に命を与えたのが彼であったことを大変嬉しく思います。
茂木:そのイジョフォーさんが、ウィリアムさんのお父さんである、トライウェル・カムクワンバさんの役をやったわけなんですけども。
映画の中で、お父さん役はどうご覧になりましたか?
カムクワンバ:自分の父親役を演じてくれて、グッドジョブだったんじゃないかと思っています(笑)。
見てて面白かったのは、父は話し方がゆっくりになることがあるんですけど、そういう話し方のペースも含めてしっかりと演じてくださったところです。
茂木:ご自身の少年時代が映画になって、改めてどんなお気持ちですか?
カムクワンバ:自分の物語が大きなスクリーンで観ていただけるということにはワクワクしています。
本を書いた時も、自分の物語を世界中の方々と分かち合いたいという思いがあったからなんです。その本を手に取ることがなかった方も、映画を通して自分の物語を知ってもらえるというのがとても嬉しいですね。
ただ、実際に出来上がった作品を見る時に2つの感情が交錯しました。自分の過去を追体験しなければいけないので、辛い時期を見るのはとても辛かったですし、逆に、友達とすごく楽しかった時期が描かれていると見ていてワクワクもしました。
●映画「風をつかまえた少年」公式サイト
↑全国で順次ロードショー!公開日や上映の映画館、予告など、こちらでチェック!
●風をつかまえた少年 / ウィリアム・カムクワンバ (著)
(Amazon)
● ロングライド|映画配給 (@longride_movie) · Twitter
来週も引き続き、ウィリアム・カムクワンバさんをゲストにお迎えします。