Dream Heart(ドリームハート)

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REPORT 最新のオンエアレポート

Dream HEART vol.264 村本大輔さん

2018年04月21日

今週ゲストにお迎えしたのは、今、日本中から注目を集めている、ウーマンラッシュアワーの村本大輔さんをお迎えしました。

村本さんは、1980年生まれで、福井県のご出身。
2008年9月にボケ担当の村本大輔さん、ツッコミ担当の中川パラダイスさんでウーマンラッシュアワーを結成。
現在は、よしもとクリエイティブエージェンシー所属のお笑いコンビとして活動されていて、
昨年12月放送のフジテレビ系の特番『THE MANZAI』にて原発や沖縄の米軍基地問題を扱った漫才を披露して話題になりました。

今週は、村本さんが日本に対して抱えている想い、アメリカでのスタンドアップコメディの様子など、色々とお伺いしていきます。


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──誰に向けてのネタなのか


茂木:『THE MANZAI』での漫才は色んな方が絶賛していたんですけど、あのネタは、現場の方は事前に把握されてたんですか?

村本:フジテレビの方ですか?あれは把握してました。一応収録なので、終わった後にどこを切るか、みたいなことじゃないですか。
なので、あらかじめ総合演出の人に会った時に”こういうネタをやるんですけど…”って言ったんです。
でも、絶対に誤解が無いように伝えるし、「僕は地元が福井県で原発の町なんですけど、街の人が言ってるということなんで…」ってなんとか説得して、「全然問題ないんじゃない」と言っていただいて。
結局、全部をまるごと使ってくれたんです。どこか切られると思ってたんですよ。

茂木:一切カットが無かったんですね。

村本:逆に、オンエアの後は感謝されました。あれをオンエアするフジテレビすごい!ってことで、フジテレビが得したって言っていたんですけど、
その次の『ENGEIグランドスラム』には呼んでくれなかったんですよ(笑)

茂木:あれは、現場でも何回か試してるネタなんですか?

村本:普段からルミネtheよしもととか劇場でやっていますね。

茂木:「〇〇へようこそ!」っていう風に落とすというのは鉄板のパターンじゃないですか。そういう意味においては非常に高度な技術でしたね。

村本:よく、あのネタに関して沖縄でも賛否あったりとか、熊本や被災地でも賛否あるという話を聞いたこともあるんですけど、
特に沖縄の辺野古とかに関しては、「沖縄のこと何も知らないやつが外から言うんじゃない」っていう活動家の人がいたりするんですけど、沖縄の人のためにやってないんですよ。
そもそもそれが大きな間違いで、沖縄にいる僕の知り合いの人のためにやってる。テレビの向こうに顔が浮かんでる人のためにやってるんです。

茂木:すごく具体的な顔があるのね。イデオロギーじゃないんだよね。

村本:そうです。その人が喜ぶものをやったんですよ。

茂木:あのネタで村本支持の人がワーッと増えた一方で、反響としてはどうだったんですか?

村本:共感もアンチもすごい増えたんですけど、僕はその二つともムカついたんですよ。沖縄のことや熊本のことを考えようっていうネタをやっているのに、俺の漫才の評価っていう、一番簡単な事するんじゃねーって思って。

茂木:そっちじゃないんだと。

村本:今日、お話したい1つのテーマでもあるんですけど、アメリカのスタンドアップコメディってあるじゃないですか。
今のスタンドアップコメディももちろんそうなんですけど、90年代とかの80年代とかの昔のアメリカのお笑いは、お笑いの中で真実を言っていたんです。
例えば、クリス・ロックの『Black People VS. Niggaz』っていうネタではクリス・ロックが「Niggazは最低だ」ってずっと言うんです。
Niggazが足を引っ張るせいで、俺たちがどれだけ頑張っても生活はあがらない、社会のイメージは変わらない。そんな風に笑いに混ぜて、本当の事を言うから皆がワーッと盛り上がるんですよね。
笑いに混ぜることで考えさせる、ということが大事なんですけど、”村本が言うな”とか、”お笑いでこんなことやるなんてすごいな”っていうのが多いんですよ。
でも、そういう声ばかりなのかなって思っていたら、この前アメリカに留学に行った時に留学している大学生から「父親からこれを見ろって『THE MANZAI』の動画が送られてきました。社会問題について考えるようになりました」って言われたり、
新聞にも投稿してる子がいて、あの漫才を熊本の事を考えるようになりました、とか…。

茂木:それだけの役割を果たしているんだね。

村本:子供は社会問題について考えてくれて、今までお笑いを見てこなかった大人は、お笑いについて興味持ってくれたんです。それが嬉しくて!


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──ダークな笑いでも

茂木:村本さんは、アメリカのコメディクラブで3分くらいのネタを披露されたと伺いましたけど…。これすごいですよね!

村本:向こうはオープンマイクでやるんですよ。自由にマイク使っていいですよって感じで、5ドルの参加費を払って自分の名前を紙に書いてバケツ入れていくんです。

茂木:それで名前を引かれたらやるんだね。

村本:でも、聞いてるのはみんなチャレンジャーばかりなんです。お客さんはスタンドアップコメディをやりに来ている人たちなんです。

茂木:聴衆が意外と耳が肥えてるんだ!

村本:そうなんです。で、ネタが終わった後に司会者の人が来て、「お前、素人じゃねえだろ!」って言われて。

茂木:バレちゃったんだ(笑)

村本:日本で芸人をやっていて…って言ったら、「お前、ネイティブになったらヤバイな」って褒めてくれたんです。
アメリカはホワイトとブルーに分かれてるらしくて、ホワイトっていうのがテレビ用で、ブルーっていうのはダーティなネタなんですって。
ダーティなネタでも舞台でみんなやるし、聞きに来る。そこにNetflixとかケーブルテレビとかが入ってすごいお金を入れてくれるから、そこだけで成立して芸人が成長するんです。

茂木:これ、あと2・3回やったらスカウト来るんじゃないの?

村本:いやいや、全然まだ喋りも流暢じゃないですし、日本に戻ってきたら一気にさぼっちゃうっていう…(笑)

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ウーマンラッシュアワー

村本大輔(ウーマンラッシュアワー) (@WRHMURAMOTO) | Twitter


来週も引き続き、ウーマンラッシュアワーの村本大輔さんをお迎えします。
どうぞお楽しみに。