2017年08月19日
今週お迎えしたのは、ピアニストの北村朋幹さんです。
北村さんは1991年、愛知県生まれ。現在26歳。
3歳からピアノを始め、2005年、14歳のときに、第3回東京音楽コンクールで第1位、ならびに審査員大賞を受賞し、注目を集める。
これまでに、「東京の夏音楽祭」や、「中之島国際音楽祭」
「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン音楽祭」などの音楽祭に出演されています。
愛知県立明和高等学校音楽科を経て東京藝術大学に入学し、
2011年より、ベルリン芸術大学に在学し、現在ピアノ科及び古楽科に在籍中です。
今週も、北村朋幹さんにお話を伺いました。
──憧れの都市・ベルリン
茂木:2011年には、アルバム『遙かなる恋人に寄す ーシューマン「幻想曲」からの展望ー』。
2014年には、第二弾のCD『夜の肖像』を発売されていますが、CDを出すというのはピアニストにとっては嬉しいことですか?
北村:すごい挑戦ですよね。ご縁がないと出来ないことですし、とても魅力的なことだと思います。
茂木:準備はコンサートとは違うんですか?
北村:始まりは一緒なんですよね、”この曲が弾きたい”と思った曲を選んで、練習してというのがあって。
やはりマイクが全部の音を拾ってしまうわけで、こだわり出すと、”この一音が大きすぎるから、この部分全部をやり直す”とか。
どうしても音楽を顕微鏡で見たような感じになってきますし。
茂木:なるほど。
北村:CDを再生される時は、演奏会と同じで通しで聴くわけじゃないですか?
そういうバランスはとっても難しいですね。
茂木:ベルリン芸術大学の入試はあるんですか?
北村:学校で一番大きいホールで試験をするんですよ。1000人くらい入るホールで、そこに7人くらい審査員が座ってて。
一般公開されているので、みんな聴きに来てしまうという(笑)。
茂木:なぜベルリン芸術大学に行こうと思われたんですか?
北村:”ヨーロッパで勉強したい”というのはずっと思っていて。
大きな都市に行って、良いオーケストラをたくさん聴いたりしたかったですし、自分の好きな作曲家や音楽がドイツ語圏のものが多かったので。
最終的にはベルリンに決めました。
茂木:実際に住んでみてどうですか?
北村:街に関して言うと、本当にインターナショナルなので、こちらがドイツ語で喋っても英語で返ってくるような街ですね。
皆さん外国人慣れはしてるのでとっても住みやすいし、物価も安いので学生にも優しいですね。
茂木:食事はどうされているんですか?
北村:自炊してますね、外で食べるよりマシなので(笑)。日本食も作りますし、中華風のものも作りますよ。
茂木:”外で食べるよりマシ”というのは、どういうことですか?
北村:いいレストランに行けば美味しいですが、日本のようなレベルではないですよね。
味付けが全部一緒で、塩とコショーなので。
料理を作るのもけっこう好きなので、自分で食べたいものを作って…という方がよっぽど楽しいですね。
──大好きな音楽
茂木:ピアニストの中には、指揮者に転向される方もいらっしゃるじゃないですか?
そういう可能性ってありますか?
北村:可能性があるか分からないですが、指揮っていうのはとっても魅力的ですよね。
僕はオーケストラを聴くのが好きなので、楽譜を読んでいると”自分だったらこうしたい”とか、音楽家ですから思うわけじゃないですか?
茂木:ええ。
北村:一方で、あれだけ大勢の前に立って棒を振って、自分が指示をできるかと思うと、それは今のところまったく自信はないですね、憧れはしますけどね。
茂木:北村さんの音楽って、今後どういう方向を目指していかれるんでしょうか?
北村:ひたすら自分がやりたいことをやっていけたらいいなというのは、切実に思いますね。
本当に自分が信じているものを続けていかないと、一日中部屋にこもってピアノを弾いてるなんて、寂しいことだと思うんですよ。
そこから何か得られるから、続けられるわけじゃないですか?
それを感じていられるのであれば、ずっと続けたいなと思いますけどね。
茂木:言葉に表せられないからこそ音楽で…何か感じてるんだけど、それを信じるしかないみたいなところがあるじゃないですか?
でも、それしかないですもんね。
北村:本当にその通りですよね。答えがないからこそ、いいのかなと思ったりもしますけどね。
茂木:僕は北村さんの音楽を聴いてると、何かそこにあることは信じられて、それが世の中で何がどうなっていくのかっていうのは…。
北村:それは僕にはコントロールできないことですから(笑)。
茂木:演奏を続けるということでしかない、という事なんでしょうね。
北村さんの今後の夢はなんでしょうか?
北村:音楽を続けていくことができたら、それで十分です。
●「北村朋幹 オフィシャルサイト」
●チケットのご購入は、こちらから!
「東京文化会館|東京音楽コンクール」
来週は、日本人初のMITメディア・ラボ所長、伊藤穰一さんをお迎えしてお話をうかがっていきます。
どうぞお楽しみに。
北村さんは1991年、愛知県生まれ。現在26歳。
3歳からピアノを始め、2005年、14歳のときに、第3回東京音楽コンクールで第1位、ならびに審査員大賞を受賞し、注目を集める。
これまでに、「東京の夏音楽祭」や、「中之島国際音楽祭」
「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン音楽祭」などの音楽祭に出演されています。
愛知県立明和高等学校音楽科を経て東京藝術大学に入学し、
2011年より、ベルリン芸術大学に在学し、現在ピアノ科及び古楽科に在籍中です。
今週も、北村朋幹さんにお話を伺いました。
──憧れの都市・ベルリン
茂木:2011年には、アルバム『遙かなる恋人に寄す ーシューマン「幻想曲」からの展望ー』。
2014年には、第二弾のCD『夜の肖像』を発売されていますが、CDを出すというのはピアニストにとっては嬉しいことですか?
北村:すごい挑戦ですよね。ご縁がないと出来ないことですし、とても魅力的なことだと思います。
茂木:準備はコンサートとは違うんですか?
北村:始まりは一緒なんですよね、”この曲が弾きたい”と思った曲を選んで、練習してというのがあって。
やはりマイクが全部の音を拾ってしまうわけで、こだわり出すと、”この一音が大きすぎるから、この部分全部をやり直す”とか。
どうしても音楽を顕微鏡で見たような感じになってきますし。
茂木:なるほど。
北村:CDを再生される時は、演奏会と同じで通しで聴くわけじゃないですか?
そういうバランスはとっても難しいですね。
茂木:ベルリン芸術大学の入試はあるんですか?
北村:学校で一番大きいホールで試験をするんですよ。1000人くらい入るホールで、そこに7人くらい審査員が座ってて。
一般公開されているので、みんな聴きに来てしまうという(笑)。
茂木:なぜベルリン芸術大学に行こうと思われたんですか?
北村:”ヨーロッパで勉強したい”というのはずっと思っていて。
大きな都市に行って、良いオーケストラをたくさん聴いたりしたかったですし、自分の好きな作曲家や音楽がドイツ語圏のものが多かったので。
最終的にはベルリンに決めました。
茂木:実際に住んでみてどうですか?
北村:街に関して言うと、本当にインターナショナルなので、こちらがドイツ語で喋っても英語で返ってくるような街ですね。
皆さん外国人慣れはしてるのでとっても住みやすいし、物価も安いので学生にも優しいですね。
茂木:食事はどうされているんですか?
北村:自炊してますね、外で食べるよりマシなので(笑)。日本食も作りますし、中華風のものも作りますよ。
茂木:”外で食べるよりマシ”というのは、どういうことですか?
北村:いいレストランに行けば美味しいですが、日本のようなレベルではないですよね。
味付けが全部一緒で、塩とコショーなので。
料理を作るのもけっこう好きなので、自分で食べたいものを作って…という方がよっぽど楽しいですね。
──大好きな音楽
茂木:ピアニストの中には、指揮者に転向される方もいらっしゃるじゃないですか?
そういう可能性ってありますか?
北村:可能性があるか分からないですが、指揮っていうのはとっても魅力的ですよね。
僕はオーケストラを聴くのが好きなので、楽譜を読んでいると”自分だったらこうしたい”とか、音楽家ですから思うわけじゃないですか?
茂木:ええ。
北村:一方で、あれだけ大勢の前に立って棒を振って、自分が指示をできるかと思うと、それは今のところまったく自信はないですね、憧れはしますけどね。
茂木:北村さんの音楽って、今後どういう方向を目指していかれるんでしょうか?
北村:ひたすら自分がやりたいことをやっていけたらいいなというのは、切実に思いますね。
本当に自分が信じているものを続けていかないと、一日中部屋にこもってピアノを弾いてるなんて、寂しいことだと思うんですよ。
そこから何か得られるから、続けられるわけじゃないですか?
それを感じていられるのであれば、ずっと続けたいなと思いますけどね。
茂木:言葉に表せられないからこそ音楽で…何か感じてるんだけど、それを信じるしかないみたいなところがあるじゃないですか?
でも、それしかないですもんね。
北村:本当にその通りですよね。答えがないからこそ、いいのかなと思ったりもしますけどね。
茂木:僕は北村さんの音楽を聴いてると、何かそこにあることは信じられて、それが世の中で何がどうなっていくのかっていうのは…。
北村:それは僕にはコントロールできないことですから(笑)。
茂木:演奏を続けるということでしかない、という事なんでしょうね。
北村さんの今後の夢はなんでしょうか?
北村:音楽を続けていくことができたら、それで十分です。
●「北村朋幹 オフィシャルサイト」
●チケットのご購入は、こちらから!
「東京文化会館|東京音楽コンクール」
来週は、日本人初のMITメディア・ラボ所長、伊藤穰一さんをお迎えしてお話をうかがっていきます。
どうぞお楽しみに。