2017年08月12日
今週お迎えしたのは、ピアニストの北村朋幹さんです。
北村さんは1991年、愛知県生まれ。現在26歳。
3歳からピアノを始め、2005年、14歳のときに、第3回東京音楽コンクールで、
第1位、ならびに審査員大賞を受賞し、注目を集める。
これまでに、「東京の夏音楽祭」や、「中之島国際音楽祭」
「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン音楽祭」などの音楽祭に出演されています。
愛知県立明和高等学校音楽科を経て東京藝術大学に入学し、
2011年より、ベルリン芸術大学に在学し、現在ピアノ科及び古楽科に在籍中です。
そんな北村朋幹さんに、お話を伺いました。
──ピアノとの出会い
茂木:ピアノとの出会いは3歳の時でよろしいんですか?
北村:プロフィールにはそういう風に書いてありますけど、地元の音楽教室に通ったのがきっかけだったんですね。
3歳からピアノをバリバリ演奏していたというよりは、最初は音楽教室に通って、歌を歌ったり、そういう事をしていたと思うんですけど。
茂木:14歳で東京音楽コンクール、最年少で圧倒的な成績を収められたわけですけど。
その時のお気持ちは嬉しかったんですよね?
北村:嬉しかったですけど、ピアノを習っている子供は部活で大会に出るみたいな感じで…毎年コンクールを受けるんですね。
たまたまこのコンクールにご縁があって、応募して、こういう結果をいただいて、結果が出た瞬間は”やった!”と、ただそれだけですよね(笑)。
茂木:ピアニストにとっては、コンクールは必要なものなんですか?
北村:いま振り返ると、僕は「東京音楽コンクール」さんに最初のきっかけを作っていただいたので、これは結果論ですけど。
茂木:恩田陸さんの「蜜蜂と遠雷」の影響もあって、ピアノコンクールに興味を持つ人がグンと増えてきているんですけど。
ファイナリストになる前に、何回かあるんですよね?
北村:もちろん、予選がいくつもありますね。
僕が受けた時の「東京音楽コンクール」だと、テープ審査があって、二次予選があって、本戦ですね。
これはまだ、コンクールにしたら良心的な方ですね。
茂木:テープ審査があるんですか!そこで落ちる人がほとんどなんでしょうね。
予選は東京文化会館でやるんですか?
北村:はい、二次予選からは東京文化会館でしたね。
茂木:例えば、演奏は最後まで弾けるんですか?それとも、「君はもういいよ」っていうのはあるんですか?
北村:それはコンクールによりますね、東京文化会館では最後まで弾けました。
茂木:他の方の演奏も聴くんですか?
北村:僕は自分の演奏が終わったら聴きます。
茂木:終わるまでは一切聴かないですか?
北村:一応ホールの雰囲気を調べる意味も込めて多少は聴くんですけど、どんな演奏をされてもいい気持ちはしないので(笑)。
あまり自分の前は聴かないようにして、自分が終わったら聴きますね、人の演奏を聴くのは大好きなので。
──理想のピアニスト
茂木:好きな作曲家はいらっしゃいますか?
北村:こういう時に言う答えは決めているんですけど、シューマンですね。
芸術家として一番尊敬してますし、自分にとっての理想ですね。
茂木:どういうところがいいんですか?
北村:2つありまして、彼ほど人間と芸術の関係っていうものが……彼のような関係だったらいいなと僕は思っていて。
彼は人生が大変で、彼は常に音楽の中で理想を見ることができたし、音楽に、ある意味逃避をすることができたし、音楽が安らぎだったんですね。
僕は甘い人生を生きていますけど、その感覚ってわかるんですよね。音楽ってそうあるべきだと僕は思っていて。日常生活でつまらないことも沢山あるじゃないですか?
茂木:そうですね。
北村:だけど音楽が、その一音始まった瞬間に、すべて忘れられるっていう体験が頻繁にあるので。
もう一つは、自分が音楽をやる上で…ある方が書いていたことなんですけど。今でこそ、ロベルト・シューマンは音楽をやっている人なら誰でも知っている名作曲家ですけど。
当時は意外と、彼の仕事場というのは書斎の片隅で光をつけて、ただただ自分の夢を綴っていた、みたいなことが書いてあって。
茂木:なるほど。
北村:いかにもシューマンの音楽らしいんですけど、僕は自分が音楽をやる上で、それがちょっとしたモットーになっていたりしますね。
●「北村朋幹 オフィシャルサイト」
●チケットのご購入は、こちらから!
「東京文化会館|東京音楽コンクール」
来週も引き続き、ピアニストの北村朋幹さんをお迎えしてお話をうかがっていきます。
どうぞお楽しみに。
北村さんは1991年、愛知県生まれ。現在26歳。
3歳からピアノを始め、2005年、14歳のときに、第3回東京音楽コンクールで、
第1位、ならびに審査員大賞を受賞し、注目を集める。
これまでに、「東京の夏音楽祭」や、「中之島国際音楽祭」
「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン音楽祭」などの音楽祭に出演されています。
愛知県立明和高等学校音楽科を経て東京藝術大学に入学し、
2011年より、ベルリン芸術大学に在学し、現在ピアノ科及び古楽科に在籍中です。
そんな北村朋幹さんに、お話を伺いました。
──ピアノとの出会い
茂木:ピアノとの出会いは3歳の時でよろしいんですか?
北村:プロフィールにはそういう風に書いてありますけど、地元の音楽教室に通ったのがきっかけだったんですね。
3歳からピアノをバリバリ演奏していたというよりは、最初は音楽教室に通って、歌を歌ったり、そういう事をしていたと思うんですけど。
茂木:14歳で東京音楽コンクール、最年少で圧倒的な成績を収められたわけですけど。
その時のお気持ちは嬉しかったんですよね?
北村:嬉しかったですけど、ピアノを習っている子供は部活で大会に出るみたいな感じで…毎年コンクールを受けるんですね。
たまたまこのコンクールにご縁があって、応募して、こういう結果をいただいて、結果が出た瞬間は”やった!”と、ただそれだけですよね(笑)。
茂木:ピアニストにとっては、コンクールは必要なものなんですか?
北村:いま振り返ると、僕は「東京音楽コンクール」さんに最初のきっかけを作っていただいたので、これは結果論ですけど。
茂木:恩田陸さんの「蜜蜂と遠雷」の影響もあって、ピアノコンクールに興味を持つ人がグンと増えてきているんですけど。
ファイナリストになる前に、何回かあるんですよね?
北村:もちろん、予選がいくつもありますね。
僕が受けた時の「東京音楽コンクール」だと、テープ審査があって、二次予選があって、本戦ですね。
これはまだ、コンクールにしたら良心的な方ですね。
茂木:テープ審査があるんですか!そこで落ちる人がほとんどなんでしょうね。
予選は東京文化会館でやるんですか?
北村:はい、二次予選からは東京文化会館でしたね。
茂木:例えば、演奏は最後まで弾けるんですか?それとも、「君はもういいよ」っていうのはあるんですか?
北村:それはコンクールによりますね、東京文化会館では最後まで弾けました。
茂木:他の方の演奏も聴くんですか?
北村:僕は自分の演奏が終わったら聴きます。
茂木:終わるまでは一切聴かないですか?
北村:一応ホールの雰囲気を調べる意味も込めて多少は聴くんですけど、どんな演奏をされてもいい気持ちはしないので(笑)。
あまり自分の前は聴かないようにして、自分が終わったら聴きますね、人の演奏を聴くのは大好きなので。
──理想のピアニスト
茂木:好きな作曲家はいらっしゃいますか?
北村:こういう時に言う答えは決めているんですけど、シューマンですね。
芸術家として一番尊敬してますし、自分にとっての理想ですね。
茂木:どういうところがいいんですか?
北村:2つありまして、彼ほど人間と芸術の関係っていうものが……彼のような関係だったらいいなと僕は思っていて。
彼は人生が大変で、彼は常に音楽の中で理想を見ることができたし、音楽に、ある意味逃避をすることができたし、音楽が安らぎだったんですね。
僕は甘い人生を生きていますけど、その感覚ってわかるんですよね。音楽ってそうあるべきだと僕は思っていて。日常生活でつまらないことも沢山あるじゃないですか?
茂木:そうですね。
北村:だけど音楽が、その一音始まった瞬間に、すべて忘れられるっていう体験が頻繁にあるので。
もう一つは、自分が音楽をやる上で…ある方が書いていたことなんですけど。今でこそ、ロベルト・シューマンは音楽をやっている人なら誰でも知っている名作曲家ですけど。
当時は意外と、彼の仕事場というのは書斎の片隅で光をつけて、ただただ自分の夢を綴っていた、みたいなことが書いてあって。
茂木:なるほど。
北村:いかにもシューマンの音楽らしいんですけど、僕は自分が音楽をやる上で、それがちょっとしたモットーになっていたりしますね。
●「北村朋幹 オフィシャルサイト」
●チケットのご購入は、こちらから!
「東京文化会館|東京音楽コンクール」
来週も引き続き、ピアニストの北村朋幹さんをお迎えしてお話をうかがっていきます。
どうぞお楽しみに。