2017年07月01日
今週お迎えするのは、フランス・パリ出身の世界的なバレエダンサー、マニュエル・ルグリさんです。
ルグリさんは、1964年生まれで、現在52歳。
5歳でダンスを始め、12歳でパリ・オペラ座のバレエ学校に入学。
16歳でバレエ団に入団という、生粋のオペラ座育ち。
その後、一流のバレエダンサーとして活躍し、2009年にバレエ団を引退。
引退後は、ウィーン国立バレエ団の芸術監督に就任し、現在に至ります。
ルグリさんは、バレエ界の最高峰に位置する、パリ・オペラ座のエトワールの中でも、
23年にわたりトップを走り続け、その芸術性、確かな技術でクラシック、コンテンポラリー、
どちらの作品においても、数々の名舞台を残した、世界で最も優れた男性ダンサーとして、未だに世界のバレエ界に絶大な影響力をもつ方です。
今週は、8月からスタートする公演「ルグリ・ガラ 〜運命のバレエダンサー〜」について、お話を伺いました。
──新しいバレエの姿を日本の観客へ
茂木:今回、ルグリさんが来日されたのは、8月に大阪・愛知・東京にて行われる公演、「ルグリ・ガラ 〜運命のバレエダンサー〜」のためなんですけれど、日本でもルグリさんの熱狂的なファンは多いと思います!日本のファンの方はいかがですか?
ルグリ:来日して、長いこと私のことを見てくださっている日本の方々の前で、再び舞台に立てることを本当に嬉しく思っています。
茂木:本当に日本のファンにとっては楽しみな舞台だと思います。今回の公演は、色んなバレエから注目すべき場面を集めてきていると思うんですけど、どのようなところがファンにとっては一番楽しみな舞台になるでしょうか?
ルグリ:今回、私が皆様にお届けするのは、世界の名だたるエトワールのダンサーが集結したということにあります。それは、ボリショイ・バレエから英国ロイヤル・バレエ団など…。
それからもう一つ私が非常に誇りに思っているのは、私が芸術監督として直接指導をしたウィーンの若手ダンサーたちを皆様にお目に掛けるということが嬉しく思っています。
そして、エレナ・マルティン、パトリック・ド・バナという、古典クラシックバレエよりも現代的な独創的な2人がこの公演に味付けをしてくれると思っています。
茂木:まさに、ルグリさんはクラシックはもちろんコンテンポラリーのバレエまで見据えていて、本当に幅が広いバレエ表現をされてきたと思うんですけど、今回の舞台ではクラシックからコンテンポラリーまで、色々な才能が集まった舞台ということになるんですね。
ルグリ:これは、私のミッションのようなものでして、例えば芸術監督として、マニュエル・ルグリ個人として日本の皆様に現代的な振り付けをお目にかけるというのも仕事の一つだと考えています。
私は日本に何度も参りましたけれども、この公演において日本の観客の方々に新しい振付け、新しい味付けのダンス、新しいバレエの姿をお目にかけるというのも私のミッションだと思っています。
茂木:ルグリさんは若いバレエダンサーを見て、公演で起用なさったりしていると思うんですけど、ルグリさんが若いバレエダンサーを見る時にどういう点に注目してその人に役をやらせてみようと思うのでしょう?
ルグリ:私が今回、一緒に公演をするウィーンの若手ダンサーというのは、私が直接指導をして選んだダンサーたちです。私は、彼らがバレエ学校出身の小さい時から見ておりまして、16歳でこのカンパニーに来たので、非常に特別な思いがあります。
何しろ彼らの音楽性、踊ること、体現する体の身体能力、それから伸びしろも注目して選んでいます。基礎的な基準というものとは別に、より良いものを良いタイミングで彼らに与えることが彼らの成長に寄与すると思っています。
──受け継いだもの 繋いでいくもの
茂木:ルグリさんはエレガントで若くて、貴公子のような方ですね!
ルグリ:ありがとうございます。私は若い人と常日頃接しておりますので、やはりそうしたエネルギーの交換ということで若くいられるのかなと思います。
そして、若い人と接する上ではフレッシュさやダイナミックさも必要ですし、私にヌレエフが色々と指導をしてくれたように、今度は私が若手のダンサーに色々な遺産を残していきたいと思っています。
茂木:ヌレエフさんのことについて伺いたいのですが、ヌレエフさんが若くして亡くなってしまったことについては、当時どのような思いを抱きましたか?
ルグリ:ヌレエフが亡くなった時には、みんな本当に悲しみました。私たちの大好きな、そしてバレエ界にとって象徴的な人でしたし、今でもこうやってヌレエフの名前が出るように有名な人でしたから、衝撃は計り知れませんでした。
そして、ヌレエフとの思い出として私が大事にしているのは、ウィーンでダンスを指導するようになりまして、改めてヌレエフの振り付けを指導することにもなりましたし、彼の振り付けたものというのは後々引き継がれていくものだと思っています。
茂木:ルグリさんは未だに舞台で踊ってらっしゃいますが、長く踊り続けるということについて、どんな意識を持たれていますか?
ルグリ:私がヌレエフから引き継いだものというのは、ダンサーにとっての生き方です。毎日レッスン場に通ってトレーニングをするというのは本当に必要なことで、彼も死の直前まで病気をおしてレッスンに顔を出していました。
ですので、私もそれを踏襲して毎日レッスン場に行き、体を整えて元気でいることに気を配っています。もちろん、体だけではなくてメンタル面でも良い状態に持っていくということが大事だと思っています。
ヌレエフも出来る限りのことをして仕事に臨んでしました。仕事をする上で、私はその姿勢をヌレエフから受け継いだものだと思っています。
●ルグリ・ガラ 〜運命のバレエダンサー〜 <オフィシャルサイト>
来週も引き続き、世界的なバレエダンサー、マニュエル・ルグリさんをお迎えしてお話をうかがっていきます。
どうぞお楽しみに。
ルグリさんは、1964年生まれで、現在52歳。
5歳でダンスを始め、12歳でパリ・オペラ座のバレエ学校に入学。
16歳でバレエ団に入団という、生粋のオペラ座育ち。
その後、一流のバレエダンサーとして活躍し、2009年にバレエ団を引退。
引退後は、ウィーン国立バレエ団の芸術監督に就任し、現在に至ります。
ルグリさんは、バレエ界の最高峰に位置する、パリ・オペラ座のエトワールの中でも、
23年にわたりトップを走り続け、その芸術性、確かな技術でクラシック、コンテンポラリー、
どちらの作品においても、数々の名舞台を残した、世界で最も優れた男性ダンサーとして、未だに世界のバレエ界に絶大な影響力をもつ方です。
今週は、8月からスタートする公演「ルグリ・ガラ 〜運命のバレエダンサー〜」について、お話を伺いました。
──新しいバレエの姿を日本の観客へ
茂木:今回、ルグリさんが来日されたのは、8月に大阪・愛知・東京にて行われる公演、「ルグリ・ガラ 〜運命のバレエダンサー〜」のためなんですけれど、日本でもルグリさんの熱狂的なファンは多いと思います!日本のファンの方はいかがですか?
ルグリ:来日して、長いこと私のことを見てくださっている日本の方々の前で、再び舞台に立てることを本当に嬉しく思っています。
茂木:本当に日本のファンにとっては楽しみな舞台だと思います。今回の公演は、色んなバレエから注目すべき場面を集めてきていると思うんですけど、どのようなところがファンにとっては一番楽しみな舞台になるでしょうか?
ルグリ:今回、私が皆様にお届けするのは、世界の名だたるエトワールのダンサーが集結したということにあります。それは、ボリショイ・バレエから英国ロイヤル・バレエ団など…。
それからもう一つ私が非常に誇りに思っているのは、私が芸術監督として直接指導をしたウィーンの若手ダンサーたちを皆様にお目に掛けるということが嬉しく思っています。
そして、エレナ・マルティン、パトリック・ド・バナという、古典クラシックバレエよりも現代的な独創的な2人がこの公演に味付けをしてくれると思っています。
茂木:まさに、ルグリさんはクラシックはもちろんコンテンポラリーのバレエまで見据えていて、本当に幅が広いバレエ表現をされてきたと思うんですけど、今回の舞台ではクラシックからコンテンポラリーまで、色々な才能が集まった舞台ということになるんですね。
ルグリ:これは、私のミッションのようなものでして、例えば芸術監督として、マニュエル・ルグリ個人として日本の皆様に現代的な振り付けをお目にかけるというのも仕事の一つだと考えています。
私は日本に何度も参りましたけれども、この公演において日本の観客の方々に新しい振付け、新しい味付けのダンス、新しいバレエの姿をお目にかけるというのも私のミッションだと思っています。
茂木:ルグリさんは若いバレエダンサーを見て、公演で起用なさったりしていると思うんですけど、ルグリさんが若いバレエダンサーを見る時にどういう点に注目してその人に役をやらせてみようと思うのでしょう?
ルグリ:私が今回、一緒に公演をするウィーンの若手ダンサーというのは、私が直接指導をして選んだダンサーたちです。私は、彼らがバレエ学校出身の小さい時から見ておりまして、16歳でこのカンパニーに来たので、非常に特別な思いがあります。
何しろ彼らの音楽性、踊ること、体現する体の身体能力、それから伸びしろも注目して選んでいます。基礎的な基準というものとは別に、より良いものを良いタイミングで彼らに与えることが彼らの成長に寄与すると思っています。
──受け継いだもの 繋いでいくもの
茂木:ルグリさんはエレガントで若くて、貴公子のような方ですね!
ルグリ:ありがとうございます。私は若い人と常日頃接しておりますので、やはりそうしたエネルギーの交換ということで若くいられるのかなと思います。
そして、若い人と接する上ではフレッシュさやダイナミックさも必要ですし、私にヌレエフが色々と指導をしてくれたように、今度は私が若手のダンサーに色々な遺産を残していきたいと思っています。
茂木:ヌレエフさんのことについて伺いたいのですが、ヌレエフさんが若くして亡くなってしまったことについては、当時どのような思いを抱きましたか?
ルグリ:ヌレエフが亡くなった時には、みんな本当に悲しみました。私たちの大好きな、そしてバレエ界にとって象徴的な人でしたし、今でもこうやってヌレエフの名前が出るように有名な人でしたから、衝撃は計り知れませんでした。
そして、ヌレエフとの思い出として私が大事にしているのは、ウィーンでダンスを指導するようになりまして、改めてヌレエフの振り付けを指導することにもなりましたし、彼の振り付けたものというのは後々引き継がれていくものだと思っています。
茂木:ルグリさんは未だに舞台で踊ってらっしゃいますが、長く踊り続けるということについて、どんな意識を持たれていますか?
ルグリ:私がヌレエフから引き継いだものというのは、ダンサーにとっての生き方です。毎日レッスン場に通ってトレーニングをするというのは本当に必要なことで、彼も死の直前まで病気をおしてレッスンに顔を出していました。
ですので、私もそれを踏襲して毎日レッスン場に行き、体を整えて元気でいることに気を配っています。もちろん、体だけではなくてメンタル面でも良い状態に持っていくということが大事だと思っています。
ヌレエフも出来る限りのことをして仕事に臨んでしました。仕事をする上で、私はその姿勢をヌレエフから受け継いだものだと思っています。
●ルグリ・ガラ 〜運命のバレエダンサー〜 <オフィシャルサイト>
来週も引き続き、世界的なバレエダンサー、マニュエル・ルグリさんをお迎えしてお話をうかがっていきます。
どうぞお楽しみに。