2017年03月12日
今週お迎えしたのは、先週に引き続き、株式会社オリィ研究所 代表取締役 所長 吉藤オリィさんです。
吉藤さんは、奈良県のご出身。
早稲田大学で、孤独解消を目的とした”分身ロボット”の研究開発を、
独自のアプローチで取り組み、2012年に株式会社オリィ研究所を設立しました。
吉藤さんが開発された、分身ロボット"OriHime"は、
「遠く離れた場所にいても、その場にいるかのように会話が出来る」というロボットで、
現在、医療の現場や介護の現場で導入され、高い評価を受けています。
今週は、分身ロボット"OriHime"の可能性について、
また、今後吉藤さんがチャレンジしたい夢について伺いました。
──人と人をつなげる
茂木:分身ロボット"OriHime”ですが、これはどういうところに導入されているんですか?
吉藤:フリースクールであったりとか、都内の特別支援学校にも導入されていて。学校に通えない子供達が、これを使って学校に通うというような使い方もしています。
茂木:家にいて?
吉藤:家とか病室にいて、”OriHime”が学校にいるんです。
茂木:「手を上げてださい」っていうと、”OriHime”が手を上げたりできるんですか?
吉藤:そうですね。”はい!先生!”ということが出来るし、休み時間に友達と遊んだりもできますね。
不登校の子も使っていて、「OriHimeだったら通えるかも」と言った子がいて、”OriHime”を使って半年間くらい通っていたんです。
そうすると、友達もできて、居場所もできて、雰囲気が分かってきて、その友達に「生身で来てほしい」と言われて、学校にも戻ることができた実績もあるんですね。
茂木:実際に使ってみないと分からない事もあるじゃないですか?発見ってありましたか?
吉藤:ありますね。”電話とかテレビ電話と、何が違うんだろう?”というのがあるじゃないですか。私自身も、存在感はあっても、テレビ電話と用途が変わらないと思ったんですね。
この”OriHime”の形をしてる事によって、繋ぎっぱなしにしていると、例えば入院しているお母さんだと、家族は”OriHime”が本当にお母さんに見えてくるんですね。
茂木:なるほど。
吉藤:「花見に行こう!」って言って、この”OriHime”を手に持って繋ぎっぱなしでドライブして、花見に行くというケースがあります。
海外旅行に行った家族もいますし、ディズニーランドに行った家族もいるんですね。iPhoneとかでも、ビデオチャットを使ってやろうと思ったら出来たはずなんですよね。誰もやっていなかった事が、こういう形になってやり始めるんですね。
茂木:身体性を伴って存在していると、それだけリアリティーが増すっていう事なんでしょうかね。
吉藤:”ここにその人がいる”っていう感覚が、こういう形をしてる事によって感じられやすいんでしょうね。
──OriHimeの可能性
吉藤:企業さんで、いま一番導入が多いのがテレワーク市場なんです。
テレワークって、2012年ぐらいがピークで減っていってるんですよ、なぜかと言うと、テレワークでは上手く働く事ができないと企業が感じてしまっているんですね。
茂木:なるほど。
吉藤:なぜ、それが出来ないかというのを研究したんですけど。”OriHime”を導入すると、そこにずっといるような状態が作れるので、限りなく出社している人と同じような密度でコミュニケーションができるというのが、受けているらしいです。
いろんな企業があって、公開していい範囲で、NTTさんで22台導入されています。
茂木:それは多いですね。
吉藤:例えば、女性の育児休暇とか…これがあれば、家で介護しながら、育児しながら、家事をしながらでも、無理なく仕事ができるんですね。
茂木:吉藤さんの究極の夢は何ですか?
吉藤:人はいつか体が動かなくなると思うんですけど、そうなったとしても、ベッドの上からでも自分の意思で会いたい人に会えて、行きたいところに行けて。
そして社会に参加して、死ぬまで生き生きと人生を謳歌する事ができる社会を作りたい、それが私の夢です。
●「株式会社オリィ研究所」公式サイト
分身ロボット「OriHime」公式サイト
来週は、LEGOマスター・ビルダーの 大澤よしひろさんをお迎えしてお話をうかがっていきます。
どうぞお楽しみに。
吉藤さんは、奈良県のご出身。
早稲田大学で、孤独解消を目的とした”分身ロボット”の研究開発を、
独自のアプローチで取り組み、2012年に株式会社オリィ研究所を設立しました。
吉藤さんが開発された、分身ロボット"OriHime"は、
「遠く離れた場所にいても、その場にいるかのように会話が出来る」というロボットで、
現在、医療の現場や介護の現場で導入され、高い評価を受けています。
今週は、分身ロボット"OriHime"の可能性について、
また、今後吉藤さんがチャレンジしたい夢について伺いました。
──人と人をつなげる
茂木:分身ロボット"OriHime”ですが、これはどういうところに導入されているんですか?
吉藤:フリースクールであったりとか、都内の特別支援学校にも導入されていて。学校に通えない子供達が、これを使って学校に通うというような使い方もしています。
茂木:家にいて?
吉藤:家とか病室にいて、”OriHime”が学校にいるんです。
茂木:「手を上げてださい」っていうと、”OriHime”が手を上げたりできるんですか?
吉藤:そうですね。”はい!先生!”ということが出来るし、休み時間に友達と遊んだりもできますね。
不登校の子も使っていて、「OriHimeだったら通えるかも」と言った子がいて、”OriHime”を使って半年間くらい通っていたんです。
そうすると、友達もできて、居場所もできて、雰囲気が分かってきて、その友達に「生身で来てほしい」と言われて、学校にも戻ることができた実績もあるんですね。
茂木:実際に使ってみないと分からない事もあるじゃないですか?発見ってありましたか?
吉藤:ありますね。”電話とかテレビ電話と、何が違うんだろう?”というのがあるじゃないですか。私自身も、存在感はあっても、テレビ電話と用途が変わらないと思ったんですね。
この”OriHime”の形をしてる事によって、繋ぎっぱなしにしていると、例えば入院しているお母さんだと、家族は”OriHime”が本当にお母さんに見えてくるんですね。
茂木:なるほど。
吉藤:「花見に行こう!」って言って、この”OriHime”を手に持って繋ぎっぱなしでドライブして、花見に行くというケースがあります。
海外旅行に行った家族もいますし、ディズニーランドに行った家族もいるんですね。iPhoneとかでも、ビデオチャットを使ってやろうと思ったら出来たはずなんですよね。誰もやっていなかった事が、こういう形になってやり始めるんですね。
茂木:身体性を伴って存在していると、それだけリアリティーが増すっていう事なんでしょうかね。
吉藤:”ここにその人がいる”っていう感覚が、こういう形をしてる事によって感じられやすいんでしょうね。
──OriHimeの可能性
吉藤:企業さんで、いま一番導入が多いのがテレワーク市場なんです。
テレワークって、2012年ぐらいがピークで減っていってるんですよ、なぜかと言うと、テレワークでは上手く働く事ができないと企業が感じてしまっているんですね。
茂木:なるほど。
吉藤:なぜ、それが出来ないかというのを研究したんですけど。”OriHime”を導入すると、そこにずっといるような状態が作れるので、限りなく出社している人と同じような密度でコミュニケーションができるというのが、受けているらしいです。
いろんな企業があって、公開していい範囲で、NTTさんで22台導入されています。
茂木:それは多いですね。
吉藤:例えば、女性の育児休暇とか…これがあれば、家で介護しながら、育児しながら、家事をしながらでも、無理なく仕事ができるんですね。
茂木:吉藤さんの究極の夢は何ですか?
吉藤:人はいつか体が動かなくなると思うんですけど、そうなったとしても、ベッドの上からでも自分の意思で会いたい人に会えて、行きたいところに行けて。
そして社会に参加して、死ぬまで生き生きと人生を謳歌する事ができる社会を作りたい、それが私の夢です。
●「株式会社オリィ研究所」公式サイト
分身ロボット「OriHime」公式サイト
来週は、LEGOマスター・ビルダーの 大澤よしひろさんをお迎えしてお話をうかがっていきます。
どうぞお楽しみに。