2016年12月11日
今夜お迎えしたのは、リオデジャネイロオリンピックで、
銅メダルを獲得した、カヌー選手の羽根田卓也さんです。
羽根田さんは、愛知県のご出身で、現在、29歳。
高校卒業後、カヌーの強豪国スロバキアに単身渡り、
2009年に、コメンスキー大学体育スポーツ学部に進学。
現在は、同大学の大学院に在籍され、カヌー選手として活動されていらっしゃいます。
そして、みなさん、ご存知、今年、ブラジルで行われました、
リオデジャネイロオリンピックで、スラローム男子カナディアンシングルで、
カヌー競技では、日本初の銅メダルに輝きました。
今日は、羽根田選手をお迎えして、銅メダルが決まった瞬間の心境や、
カヌー競技の魅力などを伺いました。
──歴史に名を刻む
茂木:銅メダルおめでとうございました!日本初というか、アジア初ですよね?
羽根田:僕の競技ではそうですね。今までアジア人がとれなかった競技だったので、その壁を破れて嬉しいですね。
茂木:順位確定してからも号泣状態でしたよね(笑)。
羽根田:あとで映像を見て”泣きすぎだろう”って(笑)。
茂木:メダルが確定した時はどうでしたか?
羽根田:自分の漕ぎが終わって、ゴールした時にタイムが出るんですけど、タイムを見たときに”メダルは無理だな”と思ったんですよ。
タイムが伸びてなくて、自分がミスしたのも分かっていたので。
メダルを獲るつもりで臨んでいましけど、自分がメダル確定したときに今までの道のりが思い出されて…。
茂木:高校卒業してスロバキア行って、それ以来ですもんね。
周りの選手も祝福してくれてたじゃないですか、あれは仲間なんですか?
羽根田:彼らも、世界大会ではいつも顔を合わせる、世界のトップのライバルたちです。
彼らがあそこまで祝福してくれたのは、日本人がこの競技でメダルを取る価値を知ってくれていたと思うので。そういう事もあって、ああいう風に祝福してくれたんだと思います。
茂木:帰ってきてから大変でしたか?
羽根田:大変というか…世界が変わっちゃいましたね。
オリンピックでメダルを獲ってからは、日本という国が自分にとっては違う国になっちゃいました。
茂木:どういう国になりましたか?
羽根田:以前は、カヌー競技がオリンピックの種目とすら知らない人ばかりだったので。
カヌー競技を知っていただきましたし、自分のことも知っていただいたので世界が変わっちゃいましたね。
茂木:しかも、4年後への期待もお父さんが仰っていましたね。
羽根田:今回、銅メダルを獲ることができたので、次のオリンピックではそれ以上の順位を、と思っています。
茂木:今回オリンピック3回目ですけど、着実に順位を上げてきていますよね。
羽根田:自分でも怖いくらい、右肩上がりで来ていますね(笑)。
──流れをつかむ
茂木:僕も拝見したんですけど、大変な競技ですよね。やっていて、実際はどんな感じなんですか?
羽根田:とにかく激流の中を下っていくので、激流を操るというのは一般の方には想像がつきにくいかもしれないですね。
茂木:平衡感覚、体幹、反射神経…総合的なものだと思うんですけど、どの辺りが難しいですか?
羽根田:一番は流れを掴む力ですね。いかに水の流れに反応して、適切な処理をくだしていくかが肝ですね。
パドルでも捉えますし、カヌーの傾け、重心移動、使えるもの全て使っています。
茂木:単に腕力があるだけじゃなくて、反射神経とか、考える力、推理力とか…。
羽根田:体を動かせばいいというものではないので、常に適切な判断をして、冷静な処理、ゲートに対しての集中力っていうものが一番大切ですね。
茂木:普段のトレーニングはどんなことをされるんですか?
羽根田:シーズン中はカヌーがメインになるので、朝約2時間、午後約2時間漕いで…陸上トレーニングをしたりしますね。
茂木:あの激しい運動を3、4時間やるんですね。そのうえに陸上トレーニングをするんですね。
羽根田:毎日やるわけではないですけど、カヌーばかりだと筋肉が偏ってしまうので、その補強という意味も込めてです。
茂木:”これはやってないだろう”という、トレーニングもあるんですか?
羽根田:冬場になるとカヌーは乗らなくなるので、陸上トレーニングが主になるので、僕が取り入れているのは器械体操とか、クロスカントリースキーですね。
冬場は持久力を培わなければいけないので、クロスカントリースキーは全身運動の持久力にはもってこいのトレーニングです。
茂木:練習場所がなかなか無いようなイメージがあるんですけど。
羽根田:無くはないんですけど、カヌースラロームの競技は人工のコースで行われるんですけど、人工のコースは日本にはない状況ですね。
茂木:羽根田さんの活躍を見て、子供たちが”僕もやりたい!”という場合はどうしたらいいですか?
羽根田:カヌーが体験できる場所は日本中いたるところにあるので。カヌースラロームの競技に興味を持って頂けた場合は、僕に連絡して下さい(笑)。
●「羽根田卓也 公式サイト」
「羽根田卓也 公式Twitter」
来週のゲストも引き続き、カヌー選手の羽根田卓也さんをお迎えしてお話をうかがっていきます。
どうぞお楽しみに。
銅メダルを獲得した、カヌー選手の羽根田卓也さんです。
羽根田さんは、愛知県のご出身で、現在、29歳。
高校卒業後、カヌーの強豪国スロバキアに単身渡り、
2009年に、コメンスキー大学体育スポーツ学部に進学。
現在は、同大学の大学院に在籍され、カヌー選手として活動されていらっしゃいます。
そして、みなさん、ご存知、今年、ブラジルで行われました、
リオデジャネイロオリンピックで、スラローム男子カナディアンシングルで、
カヌー競技では、日本初の銅メダルに輝きました。
今日は、羽根田選手をお迎えして、銅メダルが決まった瞬間の心境や、
カヌー競技の魅力などを伺いました。
──歴史に名を刻む
茂木:銅メダルおめでとうございました!日本初というか、アジア初ですよね?
羽根田:僕の競技ではそうですね。今までアジア人がとれなかった競技だったので、その壁を破れて嬉しいですね。
茂木:順位確定してからも号泣状態でしたよね(笑)。
羽根田:あとで映像を見て”泣きすぎだろう”って(笑)。
茂木:メダルが確定した時はどうでしたか?
羽根田:自分の漕ぎが終わって、ゴールした時にタイムが出るんですけど、タイムを見たときに”メダルは無理だな”と思ったんですよ。
タイムが伸びてなくて、自分がミスしたのも分かっていたので。
メダルを獲るつもりで臨んでいましけど、自分がメダル確定したときに今までの道のりが思い出されて…。
茂木:高校卒業してスロバキア行って、それ以来ですもんね。
周りの選手も祝福してくれてたじゃないですか、あれは仲間なんですか?
羽根田:彼らも、世界大会ではいつも顔を合わせる、世界のトップのライバルたちです。
彼らがあそこまで祝福してくれたのは、日本人がこの競技でメダルを取る価値を知ってくれていたと思うので。そういう事もあって、ああいう風に祝福してくれたんだと思います。
茂木:帰ってきてから大変でしたか?
羽根田:大変というか…世界が変わっちゃいましたね。
オリンピックでメダルを獲ってからは、日本という国が自分にとっては違う国になっちゃいました。
茂木:どういう国になりましたか?
羽根田:以前は、カヌー競技がオリンピックの種目とすら知らない人ばかりだったので。
カヌー競技を知っていただきましたし、自分のことも知っていただいたので世界が変わっちゃいましたね。
茂木:しかも、4年後への期待もお父さんが仰っていましたね。
羽根田:今回、銅メダルを獲ることができたので、次のオリンピックではそれ以上の順位を、と思っています。
茂木:今回オリンピック3回目ですけど、着実に順位を上げてきていますよね。
羽根田:自分でも怖いくらい、右肩上がりで来ていますね(笑)。
──流れをつかむ
茂木:僕も拝見したんですけど、大変な競技ですよね。やっていて、実際はどんな感じなんですか?
羽根田:とにかく激流の中を下っていくので、激流を操るというのは一般の方には想像がつきにくいかもしれないですね。
茂木:平衡感覚、体幹、反射神経…総合的なものだと思うんですけど、どの辺りが難しいですか?
羽根田:一番は流れを掴む力ですね。いかに水の流れに反応して、適切な処理をくだしていくかが肝ですね。
パドルでも捉えますし、カヌーの傾け、重心移動、使えるもの全て使っています。
茂木:単に腕力があるだけじゃなくて、反射神経とか、考える力、推理力とか…。
羽根田:体を動かせばいいというものではないので、常に適切な判断をして、冷静な処理、ゲートに対しての集中力っていうものが一番大切ですね。
茂木:普段のトレーニングはどんなことをされるんですか?
羽根田:シーズン中はカヌーがメインになるので、朝約2時間、午後約2時間漕いで…陸上トレーニングをしたりしますね。
茂木:あの激しい運動を3、4時間やるんですね。そのうえに陸上トレーニングをするんですね。
羽根田:毎日やるわけではないですけど、カヌーばかりだと筋肉が偏ってしまうので、その補強という意味も込めてです。
茂木:”これはやってないだろう”という、トレーニングもあるんですか?
羽根田:冬場になるとカヌーは乗らなくなるので、陸上トレーニングが主になるので、僕が取り入れているのは器械体操とか、クロスカントリースキーですね。
冬場は持久力を培わなければいけないので、クロスカントリースキーは全身運動の持久力にはもってこいのトレーニングです。
茂木:練習場所がなかなか無いようなイメージがあるんですけど。
羽根田:無くはないんですけど、カヌースラロームの競技は人工のコースで行われるんですけど、人工のコースは日本にはない状況ですね。
茂木:羽根田さんの活躍を見て、子供たちが”僕もやりたい!”という場合はどうしたらいいですか?
羽根田:カヌーが体験できる場所は日本中いたるところにあるので。カヌースラロームの競技に興味を持って頂けた場合は、僕に連絡して下さい(笑)。
●「羽根田卓也 公式サイト」
「羽根田卓也 公式Twitter」
来週のゲストも引き続き、カヌー選手の羽根田卓也さんをお迎えしてお話をうかがっていきます。
どうぞお楽しみに。