オンエアレポート

07
30
Tue

2024-07-30 認定NPO法人「キッズドア」渡辺由美子さん

認定NPO法人「キッズドア」の理事長
渡辺由美子さんをお迎えしました!


「キッズドア」は、2007年に設立。
2009年に認定NPO法人となり、日本の子ども支援に
特化して活動しています。

不登校や虐待、教育格差の解消など、あらゆる支援をされていますが
“子どもの貧困”に対しても、チカラを入れています。



2022年の国民生活基礎調査によると、日本の
子どもの貧困率は「11.5%」と言われています。

渡辺由美子さん
「9人に1人が“貧困”という状況。例えば、収入でいうと、お母さんとお子さん1人の、二人家庭であれば、年間の総所得が177万円。そこから家賃や光熱費などを払うので、ものすごく厳しい。そういう方が、9人に1人ぐらいはいるということです。
日本では、ひとり親家庭の貧困率がとても高く、多くの方が母子家庭。ひとり親に限ると44.5%で、2人に1人ぐらいは、かなり厳しい状況で暮らされているということです。」

美雨さん
「そういうところにこそ、行政の支援があって然るべきだと思うんですけれど、行き届いていないということですか?」

渡辺由美子さん
「日本は長らく一億総中流という意識が強かったので、政府が初めて貧困率を出したのも、私たちが法人を作った2009年。その前までは、ほぼ支援策がなくて、そこから急いで法律を作ったり、色んなことをやっているけれど、まだまだ行き届いてないという状況です。」


今年も「キッズドア」では、夏休み食料支援の
ためのクラウドファンディングを7月31日まで実施しています。

学校が夏休みになると同時に、給食がなくなって
1日3食、食べられない。栄養バランスがとれた
食事を取ることができない子どもがいます。

キッズドアでは、申込みのあったご家庭に無料で食料を届ける支援をしています。



美雨さん
「ご家庭のお話を聞いていて思うのは、皆さん本当に頑張って働いているということ。支援というと、日本だと“努力が足りないんじゃないか”と、体育会系なマインドが染み付いているような気がしますが、決して、そうではなくて、よく働いて、それでも足りない。それでも子どもと一緒にいられない。」

渡辺由美子さん
「日本では母子家庭でひとり親の女性は、正社員になりたいけれど“子どもが熱を出したら働くのが難しいでしょう”などと言われて、正社員になれないので、どうしても最低賃金のパートをやるしかない。パートも、二つ三つ掛け持ちをしているけれど、まとまった収入にはならないですし、ボーナスが出る訳でもない。本当に厳しい生活をしている。日本ではワーキングプアという言葉が当たり前のように言われますが、働いたら貧困から抜け出さないとおかしいと思うんですよね。働いても抜け出せず、忙しいからトレーニングをする時間もなく、スキルアップもできずに困ってらっしゃるという状況です。」



◎キッズドアが行っている支援「ファミリーサポート」
https://kidsdoor-family-support.jp/index.html

◆◆◆認定NPO法人キッズドア◆◆◆