南果歩 家族Xとは?
今週はその2回目です。
1984年、映画『伽椰子のために』の主役オーディションに2000人の中から合格し女優デビュー、数多くの映画、テレビ、そして舞台で活躍してきましたが、その最新作が9月24日公開の「家族X」です。
失われた家族をどう回復していくのか、「家庭内行方不明者」を探す旅を描くストーリー、吉田光希監督、ベルリン国際映画祭の参加作品です。
吉田光希監督は前作『症例X』では、年老いた母親の介護に追い詰められそうな息子の暮らしを描き、今回は、奇妙にみえてよくありそうな「とある家族」の微妙な関係がテーマです。
映画についてこんな思いを教えてくださいました。
「家族どうしの会話やふれあいが失われていく。
ストレスをかかえて家に帰ってまで煩わしい会話をかわしたくない、
そんな気持ちが家族ひとりを孤独にしてしまっているのに、自分たちがそれに気付く事ができないでいる。
優しさ故に離れた距離を埋められないのは悲しいこと、勇気を出して、
言葉をかけて、解り合うこと。そんな心の通い合いこそ、人生を豊かにするのだから。」
「去年とった映画ですが、震災以降、人とのかかわりや人とかわす言葉に対し、今一度確認しようという気持ちにに誰もがなったかもしれません。
私もほんの一言でも人を救うことが出来る、絆を持てることができるのを新たに心に刻みました。言葉の大切さを再認識した2011年に公開されるのは意味があると思っています。」
南さんは静かに家族を支え、そして苦悩する主婦の役で主演。
そんなメッセージで私たちを応援してくれています。