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2016.09.01
21:51 スカイロケットカンパニー 「災害時の食」


この時間は災害と食について、
『ごちぼう』という活動を進めている
アートディレクターの吉田裕美(よしだ・ひろみ)さんに
スタジオにお越し頂きました。

そもそも【ごちぼう】とは、
非常食をみんなで『ごちそう』にして食べることで
非常食を見つめ直したり、防災意識を高めて、
助け合いの絆をつくるプロジェクト。
スタジオには、吉田さんによる【ごちぼう】に基づいた料理を
ご用意しました!

「缶詰なんでも煮どんぶり」



【材料】
 ?魚の缶詰4個くらい・・・種類、味付け、何でもOK!
 ?鍋や煮物に入りそうな具材・・・何でもOK!
 (じゃがいも1個、人参1本、玉ねぎ1個、大根1/4、
  さつまいも1/2他、根菜類、ねぎ、ほうれん草や青梗菜のような
  葉野菜、キャベツやレタス、インゲンやエンドウのような豆缶詰や
  加熱済みの豆、コーン、マッシュルーム などなど)



・・・つまり、みんなで持ち寄った魚系の缶詰と諸々を、ごった煮に!
ご飯は「アルファ米」と言って、
水やお湯を入れたらそのまま食べられる非常食の乾燥米です。
食べたことがない方も多いかもしれませんね。

 ・野菜は一口サイズにカット。
全体が少し透明になる程度に軽く炒め、
  ひたひたの水を加えて沸騰させる。


 ・10分ほど煮たら缶詰を加え、野菜が柔らかくなるまで煮込む。







 ・塩、または調味料で味を整える。

皆で持ち寄り、皆で食べる、美味しい食事。
それは決して豪華でなくても、御馳走ですね。





2016.09.01
21:47 シンクロのシティ 「大都市での避難問題」


この時間のテーマは、
首都直下型地震が起きたときに心配な【大都市での避難問題】。
首都直下地震が起きると・・・
・東日本大震災をはるかにこえる渋滞・混雑が発生
・およそ517万人が帰宅困難者(東京都の試算)
その結果、
・人や車が街にあふれる
・火事や津波から身を守るための「避難」の邪魔になる。
・消防車や救急車が渋滞に巻き込まれる。災害対応に遅れが出る。
・・・これが、『大都市避難問題』です。

この「大都市避難問題」を研究されているのが、
東京大学大学院・工学研究科の 廣井悠(ひろい・ゆう) 准教授です。
廣井先生は、都市防災のエキスパート!
では、首都直下地震のときの大都市避難問題。
実際、どんな大変なことになると想定されるのか!?
話を伺いました。

 一斉帰宅すると、東日本大震災の際の大渋滞とは
 比べものにならない程の大渋滞が起きてしまう。
 場所によっては、何倍、何十倍もの人が集まる。
 我々は、よく「1?当たり何人」という混雑の指標を使うが、
 首都直下では1?あたり6人・・・
 電話ボックス位の大きさに6人が詰まってしまう位の
 過密状態があちこちで発生するだろう。
 東日本大震災の時はそこまでなかったが、
 首都直下地震の時には発生する。
 東日本大震災では、揺れが東京はそんなに大きくなかった。
 最大震度5強だったこともあって
 「自宅は大丈夫だろう」と思えたことと、
 何としても帰ろうという人はそんなに多くなかったと予想される。
 また、留まろうと思って、留まれる場所があった。
 建物など倒壊していないので、物理的に建物に留まることが出来た。
 首都直下地震の場合はより、
 自宅にいる家族の安否が気になる人も多いと思う。
 また、建物が倒壊して物理的に留まれないと、帰るしかない。
 だから、もっと多くの人が一気に帰ってしまう可能性がある。

そして廣井先生は、
東日本大震災で帰宅困難者になった2000人にアンケートを行なって、
帰宅経路や帰った理由をリサーチし、
首都直下地震のときの混雑が実際にどんなものとなるのか、
シミュレーションをされました。
これによって、首都直下地震の時に<特に危険な場所>も分かったんです!
それは・・・「駅と橋」です。

・橋:道が急に狭くなったりする。➡人がたまって、渋滞発生。
・駅:電車から脱出してきた人、運行状況を確認しに駅にやってくる人、
   高層ビルからも地下街からも、人が逃げてくる
   ➡ターミナル駅でなくとも、大混乱!

では私たちは、大地震が発生した時にどのような行動をとるべきでしょうか?
東京都などは「安全な場所にとどまりなさい。帰らないでください。」と
呼びかけています。
東京都の条例で、都内にいる私たちは3日間、
その場に留まるよう定められているんです!
企業や施設も、社員やスタッフに加えて、
訪れる人の3日分の食料備蓄などが努力義務とされています。

それでは、自宅に帰らずにどこに留まるのか?ですが・・・

・働いている人は会社が安全ならば、会社に留まる
・買い物客や観光客など、行き場のない帰宅困難者を受け入れるのが
 『一時滞在施設』。
・一時滞在施設は公共施設などを中心に設定されていて、各自治体HPなどで
 確認することができる。

廣井先生は、大都市避難問題を避けるためにも、首都直下地震の際に
「帰らない必要性」を強調されています。

 帰宅困難に限って言えば「不安にならない」こと。
 大地震が起きても、耐震補強していたり、
 家具の固定をしていたりして
 家族が大丈夫だと言う認識さえ持つことができれば、
 無理して帰宅しようということにならない。
 帰宅困難者問題は、
 帰宅することによって火災に巻き込まれたり、
 モノが倒れてきて帰宅途中に怪我をしたりするリスクもあるが、
 渋滞が発生して「間接的な加害者」になってしまう!
 災害対応を遅らせてしまうというのが一番の問題。
 自宅の家族の安否が気になるのはわかるが、
 そうならないような工夫をする。
 きちんと家屋を耐震化したり、安否確認のシステムや
 災害情報、安否情報の取り方をみんなで練習し、
 ひとつでも安否確認とれるような仕組みがあれば安心する。
 安心することによって帰らなくなり、
 二次災害を押さえることが出来る、という風に
 考えるのがポイント。

なお、廣井先生によると、大規模災害が発生したときの移動は
3段階で行うべきだそうです。

? まず、身の安全を図るための安全な避難場所に逃げる
? 落ち着いたら、安全の確認された一時滞在施設や勤務先などに留まる
? 自治体等のOKが出たら、帰宅する

是非、覚えておいてください!



2016.09.01
21:41 これから、何する?「豪雨災害とアプリ」


今週、台風10号が北日本に上陸し 
岩手県、北海道をはじめ「河川の氾濫」や
「堤防の決壊」による浸水被害が起こりました。
こういった被害に対応するためには、
どのような知識を持っていたらいいのか?

今年、国土交通省が河川にまつわる新しい想定
「洪水浸水想定区域図」というものを発表しました。
この新しい想定に関して、河川の洪水や氾濫に詳しい
東京理科大学の二瓶 泰雄(にへい・やすお)教授に伺いました。

 地球温暖化によってですね、
 想定を超えるような雨が全国各地で生じてます。
 もともと各河川で計画洪水の規模というのを考えて
 「ハザードマップ」というのがいままであったんですけれども、
 今回はそれに加えて最大規模の洪水に対して
 どういう浸水が起こるのかというのを作った
 「洪水浸水想定区域図」というのが作られています。
 さらに、今までは「浸水深」
 =水の深さの図だけだったんけれども、
 「浸水継続時間」=どれくらい浸水が続くのかというのも
 作られている大きな特徴だと思います。

では、実際にこれまでの想定とどの程度違うのか?
例を出して聞いてみました!

 多摩川の想定浸水区域図を見ると
 浸水する範囲が広がって、かつ浸水深が増えています。
 場所によっては10mを超えるようなところもあって、
 三階建ての建物も全て水没してしまうエリアが新たに見られます。
 もうひとつ大事なことは、浸水の継続時間です。
 大半のエリアでは12時間程度ですが
 場所によっては14日以上=2週間以上の浸水が
 継続するということになっています。
 2週間水没するとなると、備蓄も尽きますので、
 洪水が起こる前に避難する浸水が想定される範囲の
 かなり離れた所、市をまたいで区をまたいで県をまたいで
 避難する必要があると思います。

水が引くまでが2週間以上かかる地域もあるので
復旧作業にも時間がかり、備蓄も無くなる可能性があるということで
これに対応するには、より広い範囲で避難場所も見ておいて
ご家族で集合場所もよく話し合っておくといいということですね。
    
それでは、最後に二瓶さんに
「水害に対してどういったことに気を付けておくべきなのか」
アドバイス伺いしました!

 まずは、こういう大雨がいつ何処で降りそうかとか、
 河川の氾濫というのも気象庁の天気予報とか出ているので、
 注意深く見ていく必要があると思います。
 例えば自分のところで雨が降っていなくても、
 川の上流の方で大雨が降っていれば
 川の水位というのは上がります。
 荒川の上流の方とか多摩川とかは
 川の勾配が急な河川です。
 ですので、大雨が上流の方で降りますと
 かなり早い時間で川の水位が上がると考えられます。
 ですので、ちょっと雨降っているくらい大丈夫だろうと思って
 川の中にいますと、川の中に取り残されることがありますので、
 あらかじめ危険を察知して早めに避難、
 川の外に出るということが重要じゃないかなと思います。 

下流で釣りとか、バーべキューなどをやって
小雨だから大丈夫だろうと思っても
きちんと調べてみて、早めに避難することが大事ですね。

そして、身近に災害情報を知る方法、防災アプリに関して
お話をITジャーナリスト 三上 洋さんにも伺いました。

 先ほど、お話に出ていたハザードマップはアプリにもなっている。
 関東洪水ハザードマップ、関西、九州沖縄など地域ごとにあり、
 市ごとに作っているところもある。無料です。
 オフラインでも使える帰宅支援マップなどもあります。
 そして、これの進化版が「ARハザードスコープ」
  http://www.cadcenter.co.jp/camp/ARscope.html
 カメラ撮影した実写の映像に、その場所の防災情報が表示されます。
 たとえば津波、水害の場合、どの程度の高さまで来るのか表示されます。

是非、あなたもダウンロードして下さい!




2016.09.01
21:33 LOVE CONNECTION 「親子で防災」


ただでさえ手がかかる小さな子どもとそのお母さんは、
いわゆる「災害弱者」となってしまいます。
お父さんは仕事で帰宅できないかも!
そこでこの時間、【親子で防災】のスペシャリスト
あんどうりすさんに、お話を伺いました。

りすさんは「アウトドア流防災ガイド」。
少ないもので自然と向き合うアウトドアの技術を
防災に生かす取り組みをされています。

まず、ひとつ目のポイントは「少ないもので逃げる」
新生児のいる家庭であれば、おむつをタンスの中などに閉まってしまわず
トートバッグに敷き詰めておく。
いざとなったら、赤ちゃんをバスタオルでくるんで
そのおむつの上に置いて、バッグごと抱えて逃げる!
こうすれば、素早く逃げられます。
哺乳瓶が無い時は、紙コップやスプーンで
母乳やミルクもあげられるそうです。
また、紙おむつが足りなくなってきたら
おむつの汚れた部分を取り去って、外側の防水部分をリユース。
吸水部分に布などを敷けば、また使えます。

ふたつ目のポイントは「身軽に素早く逃げる」
アウトドアの基本として、重いものはより重心を高く。
そして、揺らさない。
子どもを前に抱くのであれば、おへそより上に。
抱っこひもは服の中につけて、ぶれないようにする。
おんぶは、こどもの顔と頭が自分の肩から
ひょっこり出るくらいの高さに。
こうすれば、大分軽く感じるそうです。

みっつ目のポイントは「家具の固定と耐震化」
家族が増えるタイミングで住み替えや家具の買い替えが
しばしばありますが、どうすれば子供が犠牲にならないか。
とにもかくにも、家具はしっかり固定すること!
家が倒壊しないことも、何より重要です。





2016.09.01
21:21 BLUE OCEAN「ペットと防災」


東京都獣医師会の副理事長で防災担当の
「成城こばやしどうぶつ病院」
小林元朗院長にスタジオにお越し頂きました。

小林先生がまずお話してくださったのが、
ペットフードの備蓄や防災グッズなどを
用意している飼い主さんもいますが
飼い主さんもペットも生き延びていなければ
全ては意味がない!と言うこと。
確かに、その通りですね。

ペットだけ生き延びたとしても、
他に助けを求めることも、脱出することも出来ません。
自分に小さい子、もしくはそれ以上のハンディがあると考えて
生き延びることをまず第一に、
【自分の防災の備え】をしましょう。
誰かが助けてくれる、と言う考えは、捨てるべし!と小林先生。
避難所の開設にも時間がかかります。
発災後72時間は兎に角自力で生き抜く覚悟を。
そうすると、自ずと必要なものが見えてくるはずです。

なお、ペットと避難所にともに向かう『同行避難』は
確かに環境省のガイドラインで認められていますが、
特に全員が避難所に入れないほど過密する都心部では
「日頃からの会話」が大切。
自治会や避難所運営者となる学校側と
本当に連れて行っていいか、連れて行った時の扱いなど
日頃から打ち合わせや会話を持つべきだそうです。

都心部では、自宅での避難も選択肢。
避難所は決してオールマイティではありません。
赤ちゃんの泣き声にさえピリピリする中、
ペットが吠えてしまったらどうするか。
その発想を持つことが大切です。

防災グッズは全て準備できるわけではないのですが、
スマホにペットの写真と医療情報などを
入れておくことも重要なポイントです、とのことでした。




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