2014.01.17
17:18 大地震での食事を考える!


首都直下地震の新しい被害想定。
最悪のケースとして、地震直後は
1都3県のおよそ半数が停電、
水も23区の5割で断水。それぞれ復旧に1ヶ月近く。
ガスは東京で3割が供給停止・・・と想定されています。
当然、物資もなかなか手に入らなくなります。

そんな長い長い被災生活・避難生活を送ることになる中で
重要なのが『食事』です。
災害の時に『食事の質』がどれだけ大切なのか。
よんぱちでは、東北大学 災害科学研究所副所長
今村文彦教授にお話を伺いました。

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東日本大震災ではかなり広域で、
しかも長期間の避難生活をしなくてはならなかった。
避難生活も数ヶ月に及んだ。
特に津波で浸水したエリアでは、おにぎりもなかなか来ず、
備蓄としてあったカップヌードルのような炭水化物のみだったなど、
偏食の状況だったのが実態。
直後では気も張っていて、食事を取れるだけで良かったが、
3日とか1週間すると、食べ辛くなってくる。
冷たいものばかりだと元気も出ないし、
段々とストレスが溜まってくるようになる。

そんな中、温かいものだったり、
栄養素のバランスのいいものを食べることによって
体力だけでなく、気力がどんどん上がってくる。
このような経験をした。 
美味しいものを食べると、皆さん明るくなる。
非常食は食べなれてない。
やはり通常食べなれている、例えば昆布とかを用意しておくと、
それによって元の生活に戻る感覚もあるし、元気の源になる。

東京と言うのは流通機能が充実しているが故に、
それが止まった時点で(食材などの)供給が難しくなる。
やはり個人レベルで自宅できちんと確保するということと、
かなり多くの時間をオフィスや学校にいるので、
平日の昼間に災害が起きても、
この重要な「食事」を備蓄できるようにして欲しい。

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ちなみに、今村教授とエフエム仙台では、
東日本大震災が起きる以前から
温かくて美味しい災害のときの食事を
「サバイバルめし=サバメシ」と呼んで、
レシピのコンテストも行ってきました。

そこで、よんぱちでは
そのサバメシをいくつか、少しアレンジして作ってみました!

ちなみにこのサバメシ、災害のときを想定しているので、条件があります。
45分以内に、カセットコンロ1台で作れるもの。
何より、多くの家庭にありそうなストックだけで作れることがポイントです。

なお、今回のメニューは、
素手で食材に触れることが一度もなく、包丁すら使いません。


さばとトマトのリゾット & 野菜たっぷり豚汁





さばとトマトのリゾット

<用意するもの>

道具: カセットコンロ、鍋、ジップロックなどの清潔なポリ袋、水
食材: パック入りご飯、トマト缶、さばの缶詰





<作り方>
鍋に水を入れて沸騰させる。
その間に、ジップロックに冷たいままのご飯と
トマト缶、さばの缶詰を適量入れて、軽く揉んで混ぜ合わせる。
袋の中の空気をしっかり抜いて、あとはお湯の中でしばらくグツグツ。


野菜たっぷり豚汁(風)

<用意するもの>

食材: 水、味噌、野菜チップス、歌舞伎揚げ

<作り方>
鍋に水をいれて沸騰させ、野菜チップスと歌舞伎揚げを入れる。
味噌を溶きいれて、すぐに火を止める。


鈴木おさむさんも、三浦茉莉ちゃんも、スタッフのみんなも
特にリゾットが美味しい、普通のときに食べても十分美味しいとのこと。

豚汁風は、
野菜チップスが浸れば浸るほど「ちゃんと野菜」になりますし、
歌舞伎揚げがコクを出し、食感もお肉や麩のような役目を果たします!

家にあるものでどんなものを作ることができるのか、
是非、普段から『楽しみながら』考えていきたいですね。

そして、食材の買出しのときに、
例えばトマト缶をいつもなら1つ買うところを2つ買って、
ひとつ使ったらひとつ買い足す
=ローリングストックという方法を取るのがお勧めです!




2014.01.17
17:05 首都直下地震・・・帰宅困難者になったらどうするか


LOVE CONNECTIONで取り上げたのは、帰宅困難者についてです。

東日本大震災のときも、
首都圏で帰宅困難になった方が沢山いました。
今回の新しい被害想定では最悪の場合、
東京、千葉、神奈川、埼玉、茨城で
帰宅困難者が800万人にものぼると想定。
ちなみに、東日本大震災のときの首都圏での帰宅困難者は515万人。
数字だけで比べてみても、大変なことになると想像できますね・・・

そこで、東京都の条例では原則3日間、
私たちは「その場にとどまる」ことになっています。
この条例は昨年4月に施行されたもので、
最初の3日間は人命の救助を最優先するための活動を行えるよう、
大渋滞につながる、地震後の帰宅を制限するというものです。

新しい被害想定での帰宅困難者問題。
専門家がいま一番心配しているのはどういうことか、
そして、実際に私たちはどんな行動を取るべきなのか。
帰宅困難者問題について研究している
名古屋大学 廣井悠 准教授に伺ったところ、
このように教えてくださいました。

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東京は火災の被害が非常に大きい。
基本的にどこで火災が起きているかの情報は来ないし、
近くの広域避難場所に逃げるということになっているが、
それがどこか分からない人も結構いる。
つまり、逃げるタイミングや逃げる場所が分からないような状況が訪れる!
私たちはどういう避難行動をすればいいのかが今後、一番重要になってくる。

火災の延焼速度はそんなに速くないが、一番怖いのは、
色んな所で火災が起きて火災に囲まれてしまう=逃げ場所がなくなること。
だから、早め早めの避難行動を行って、
できるだけ大きな道路や川沿いなどを通って
風上側の広いオープンスペースや公園などに逃げるというのが原則。
環七・環八周辺は古い木造住宅が多く、
火災による延焼が大きいとされている。
地震のときに都心にいて帰宅困難者になり、
徒歩で環七・環八あたりを通って帰宅する人が
亡くなる可能性があると考えている。

それ以外にも、駅前ターミナルなどの人が凄く込んでいるところにいる人、
特に子供や高齢者と一緒に集まるという行為が非常に危険。

東日本大震災以上の被害を想定しなくてはならないが、
家族のことが当然、気になる。
311のときも多くの方が、家族のことが気になって帰宅した。
そういうことの無いように、
少なくとも安否確認の手段だけはきちんと準備して、
家族内で実際に安否情報のやり取りをしてみて、備えて欲しい。

大災害になると、
子供や家族のことが気になって帰宅するというのは当たり前のこと。
家に子供がひとりでいるなど、絶対に帰らなくてはいけないケースもある。
なので、そういう人たちがいることも想定して、
できれば『留まる』という選択肢を取れるような準備をしていただきたい。
これは行政がやるのではなく、
社会全体、個人個人が『帰らない』ということを認知しないと
対策は絶対に打てない。
そういう心構えをもつことが、まず重要です。

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なお、廣井先生は、首都直下地震では
「とどまるための備蓄の準備」「徒歩で帰宅するための準備」を
バランスよく備えておくことも大切だとおっしゃっていました。
例えば、会社に携帯トイレなどを置いておくことと並行して、スニーカーも置いておく。
水や食料を備蓄するのと同時に、
バッグにチョコやカロリーメイトなどを入れておく。
スマートフォンに、帰宅困難者支援場所などが分かる
防災マップのアプリを事前に入れておく、など。

3日後に『帰っていいよ』となっても、交通機関は動いてないはずです。
そのときになって、歩いて帰るための準備を整えようと思っても難しいので、
是非あなたも、準備を見直してみてくださいね。




2014.01.17
16:58 親子で首都直下地震に立ち向かう!


BLUE OCEANでは、
親子をテーマに首都直下地震を考えました。

首都直下地震の新たな被害想定では、
帰宅困難者は東京、千葉、神奈川、埼玉、茨城で800万人にものぼり、
地震直後は携帯も固定電話も9割がつながらず、メールも大幅に遅延。
1都3県のおよそ半数が停電、水も23区の5割で断水。
それぞれ復旧に1ヶ月近くかかるということです。

また、都心の主な道路は車両通行止めなどの交通規制、
鉄道は全線ストップし、地下鉄の一部がようやく運転再開するのは1週間後。
JRの在来線と私鉄の一部区間の折返し運転再開は1ヵ月後・・・

何より、東京都の条例で人命救助を優先するために
【震災後、3日間は原則その場で待機】となっています。

・・・という風に、離れ離れの親子が無事に再開するためには、
あまりに乗り越えなくてはならないことが多いんです。
そのような状況に、親子でどう立ち向かっていけばいいのか。
「親子と防災」をテーマにワークショップや講演会を数多く行っている
防災ファシリテーターの あんどうりすさんをゲストにお迎えして、
お話を伺いました。

まず、首都直下地震の新しい被害想定を目にして、
あんどうさんが感じた
<子供がいるからこそ一番注目しなくてはいけないポイント>は何か。
これは、やはりクロノスのゲスト 平田教授も仰っていたように
火災を起こさないための感震ブレーカーをつけること。
そして、建物の耐震化を進めること。
その上で、大きめの子供であれば、
離れ離れになっている状況で被災することも十分考えられます。
子供が普段過ごすことが多い場所(学校など)の
耐震がどうなっているかを知ることも重要だと、あんどうさんは仰います。
一方で、赤ちゃんなどの小さな子供がいる方は、
本1冊落ちてきただけでも、赤ちゃんは命を落としかねないので、
より安全な環境を家の中に整えてあげることが大切なんだそうです。

そして、子供と大地震に立ち向かえう上でのポイントは
『小さくても、自分で動けるようになる』こと。
例えば、緊急地震速報が聞こえると、
人は一斉に『横の人の顔をみる』そうです。
でも、数秒の判断が命を分ける可能性がある状況。
あんどうさんは、『横ではなく、上を見てください』と言います。

「上から落ちてくるものがないかを見る。
 そして、横を見るなら、人の顔ではなく、倒れてくるものがないかを見る。
 怖がるだけではもったいないです」

緊急地震速報の音を怖がっている子供には、
緊急地震速報に『きんちゃん』などラブリーな名前をつけて
「きんちゃんがお知らせしてくれたら、いもむしさんになろうね」など、
恐怖を除きながら、身を守る行動を教えていくのがお勧めだそうです。

また、いま『方角が分からない』子供が増えていると言うことなので、
朝の天気予報のときに風向きと強さも聞きつつ、
方位磁石やスマホの星座アプリで
方向感覚を身につけさせるのも重要なことだそうです。

さて、そんなあんどうさんが最後に、
オドロキの身体活用術を教えてくださいました。

「倒れてきた建物などに挟まれ、脱出口が高いところに。
 あとちょっとで手が届きそう・・・でも届かない。
 高いところに逃げる場合に、少しでも早く上に上りたい。
 そんなときには、手を<横から上に>上げてください。」

普通は手をまっすぐ上に挙げますが、
蝶が羽ばたくポーズのように、体の横から手を挙げると・・・
手の高さが数センチから数十センチも高く挙げられるんです。
ツインDJの姜尚中さんも、これにはびっくり。
ちょっとした体の動かし方ひとつで、切り抜けられる状況もありそうです。

オンエアではご紹介できませんでしたが、
抱っこ紐やおんぶ紐がなくても、
カーテンやテーブルクロスで子供をしっかりホールドできる方法も
実際に見せていただきました。



特におんぶは、肩から子供の顔が出るほどの
高い位置でホールドすると、走って逃げるときもぐらぐらせず、
重さも普段のおんぶの3分の1くらいに感じるそうです!
他にも、親子と防災の情報がいっぱいのあんどうさんのブログも
是非、ご参照下さい。

http://plaza.rakuten.co.jp/risurisurisu/

お子さんがいない方でも、災害のときに
身近で助けなくてはならない状況が訪れるかもしれません。
そして何より、社会として子供を守れるよう
一人ひとりが意識を持てるようになるといいですね。



2014.01.17
16:06 首都直下地震の新しい被害想定、ちゃんと知っていますか?


阪神淡路大震災の発生から丸19年。
阪神大震災は都市部を襲った、直下型の地震で、
首都圏に住む私たちがいま備えなければならない首都直下地震は、
まさにこの都市直下型。
いま改めて阪神大震災から学ぶべきことが本当に沢山あります。

そんな中、内閣府の中央防災会議が昨年12月、
首都直下地震に関する新しい被害想定を発表しました。
その想定における最悪のシナリオでは死者が2万3000人、
経済被害は国の年間予算にほぼ匹敵する95兆円・・・
数字が大きすぎて、なかなかリアリティが湧かないほどの大きな被害ですが、
首都圏のどこかでM7クラスの大地震の発生する確率は、
この30年以内に70%とされています。
自分だけは大丈夫、ではもう済まされない状況!
そこでTOKYO FMでは1月17日の一日を通して、
この新しい被害想定を元に、私たちはどうしたら
この首都直下地震を生き延びることができるのかを
専門家の方と一緒に考えていきます。

クロノスではまず、
首都直下地震の新しい被害想定そのもについて特集。

東日本震災を受けて、
内閣府2004年度に発表された被害想定を見直しました。
震源が異なるM7級の首都直下地震を19パターン想定。
このうち、首都中枢機能への影響が最も大きい
「都心南部直下地震」の被害想定を具体的に算定しています。

2004年の想定では、
被害が最も大きいのは「東京湾北部地震」としていましたが
想定震源域が変わり、計算式も変わったことによって
被害の数字も大きくなったそうです。
ただ、ゲストにお迎えした東京大学 地震研究所
地震予知研究センター センター長の平田直教授は、
「直下型の地震は首都圏のどこでいつ起きてもおかしくない」
と、話します。
だから、わたしたち一人ひとりが
しっかり対策を取っておく必要があるんです。

新しい想定では、最悪の被害が出るケースとして
都心南部直下で冬の夕方、マグニチュード7.3の地震が起きた場合。
今回の想定は「フィリピン海プレート」という、
首都圏の下に潜り込んでいる岩板の内部で起きる地震で、
1855年に起きた安政江戸地震を参考にしています。
品川区や大田区などの真下で断層が動いて、都心の大半は震度6強。
一部地域では震度7になるとの想定です。

最悪の死者数2万3000人、
このうち火災による死者が7割に当たる最大1万6000人。
死者と建物の被害分布図を見ると、
都心部をぐるりと囲むように、大きな被害が想定されています。
これは、震源付近に木造密集地域が多く、
大規模な火災が発生する懸念があるからです。
同時に2000箇所で出火・・・。
木造密集地域で発生した火災が燃え広がって、
周囲を火で塞がれて逃げ場を失う「逃げ惑い」で犠牲者が多く出るとの想定。
この「逃げ惑い」という言葉は今回の被害想定での重要なキーワードです。
一方で、電気機器などからの出火防止や初期消火で、
犠牲者はぐっと減らせるということにも今回の想定は踏み込んでいます。

平田教授は、感震ブレーカーの重要性を訴えます。
感震ブレーカーとは、大きな揺れを感じたら
自動的にブレーカーが落ちるというもの。
ガスは大きな揺れを感じたら自動的に止まりますが、
怖いのは通電や漏電による火災。
この感震ブレーカー、
そして、火が天井に届く前の状況=初期消火ができれば
犠牲者は9000人にまで減らせる見込みです。

一人ひとりが火を出さない、
小さな段階で食い止める、ということが
とても大きな意味を持つんですね。

あなたの対策はいかがですか?
是非、首都直下地震対策=火災対策でもあるということを
しっかり頭に入れて、備えておきたいですね。



2014.01.10
16:20 マグニチュード7.3 〜首都直下地震を生き延びる〜


阪神淡路大震災から19年となる、2013年1月17日。
TOKYO FMでは1日を通して、大地震への備えについて考えます。
テーマは、<首都直下地震>
2013年末、内閣府の中央防災会議から
首都直下地震の新たな被害想定が発表されました。
それによると、最悪の被害が出るのは都心南部直下でのM7.3。
都心の大半は震度6強で、江東区や大田区の一部では震度7も。
死者は約2万3000人、帰宅困難者は800万人、
経済被害は95兆円・・・政府予算の一般会計総額に匹敵します。
この未曾有の災害に対して、私たちはいま何をどう備えるべきか。
首都直下地震を生き延びる術を、4人の専門家とともに探ります。




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