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2009年06月26日

清春サマのDNA付きプレゼント?!

先日の21日(日曜日)は、某女性タレントさんの本の2回目の撮影で、
都内某所に居ました。
6月5日のこのコラムで、「撮影の時に雨が降ると大変なので、
晴れるよう神頼みをしている」と書いたおかげで(?)、
9日の撮影は終日天気に恵まれたのですが、
それですっかり安心したせいだかなんだか、21日はドシャ降りに。

しかも、殆どが屋外撮影だったため、それはもう大変なことに。
服やら靴やらビショ濡れになるし、タレントさんの髪の毛は
雨と風ですぐに乱れてしまうし、カメラマンさんのアシスタントさんは
何度もコケるし…編集者たるもの、やはり晴れ請いの神頼みをすることは、
怠るべきではなかったのでした。
とほほ。

でも、スタッフ全員のがんばりもあり、
そんな裏舞台なんて微塵も感じさせないような
ステキな写真が撮れたのであります。
来月には、この本の詳細もお伝えできると思うので、どうぞお楽しみに。

そして23日(火)と24日(木)は、
「清春40X 4SEASONS〜Summer〜」の先行発売を行なうため、
直販担当のミンミンと、「40Xシリーズ」編集担当のコーコ嬢と共に、
清春サマのライブが行なわれた赤坂BLITZに行ってました。
Autumn、Winter、Spring、Summerと、4冊完結のシリーズもいよいよ最終号なので、
どこでどんな写真を撮ろうかと考えるコーコ嬢の気合もたっぷり。
今回、ポイントとなる小道具として果物が登場するのですが、
これもコーコ嬢のアイデア。
特に、ブラッドオレンジをナイフで切る清春サマの手のアップは、
とってもセクスィ〜でございます。
男の人の手って、色気がありますよねぇ。

しかし、ここで思いもかけない事件が発生!
清春サマの着ておられた白いシャツカーデガンに、
オレンジの果汁がちょこっとついてしまったのです。
このカーディガンは、私物ではなく撮影用にスタイリストさんが
手配してくださったものなので、汚れてしまうと返却できなくなる……
こりゃ困った……
と、一瞬あせったものの、「そうだ!」と、ステキなアイデアが閃いたのであります。
「40Xシリーズ」最終号にふさわしい豪華プレゼントにしてしまおう!!

てなわけで、「清春40X 4SEASONS〜Summer〜」に付いている応募券を
ハガキに貼って7月31日までに送っていただければ、抽選で1名様に、
清春サマが快くご提供くださったこの貴重な衣装をプレゼントいたします。
撮影が終わってからクリーニングに出していないので、
このオレンジ果汁の染みもそのままだし、
セクスィ〜な匂いもそのまま残っているかも?!
とにかく、清春サマのDNAがたっぷり採取できるカーディガンなのでございます。

詳しくは、7月3日から一般書店や大手CDショップなどでも販売開始となる
「清春40X 4SEASONS〜Summer〜」をご覧くださいませね。

投稿者 ハヤシ : 17:33

2009年06月19日

「ブーアの森」の出張色校正・その2

今週は、前回に引き続き、絵・忌野清志郎さん/文・せがわきりさんの
絵本「ブーアの森」の出張色校正のお話デス。

印刷の機械から出力された色を、ハヤシは細かくチェックしたわけなのですが、
ベテラン印刷工の方々の刺すような視線を浴びていると、
ついつい「これくらいならOKかな〜」と、
多少甘い判断をしそうになったというのが正直なところ。
でもでも、側で一緒に清志郎さんが見守ってくださっているような気が
ずっとしていたので、「もうちょっと微妙に濃く出来ますか?」とか、
一切の妥協を許さず、隅々まで確認をしました。
何とも言えない重圧感、責任感がずっと肩に圧し掛かっていたので、
たぶんホントに清志郎さんが側に居てくれたのじゃないかしらん。

突然ですが、ここで本についての豆知識。
通常の本の場合、1枚の大きな用紙の裏表に8ページずつ印刷します。
つまり、16ページが1単位で、これを「1折」と呼びます。
なので、7折で112ページ、8折で128ページと、
殆どの本が16で割り切れるページ数になっているのです。
験しにお手元の本をチェックしてみてくださいな。

で、今回の色校正では、まず1折の表ページ、つまり8ページ分をチェック。
私がOKを出した後、その8ページ分だけとりあえず印刷。
その印刷にかかる時間が約1時間(=ハヤシの待ち時間)。
待ち時間の間、図書印刷の方と話しをしたり、
他の仕事を片付けたりしながら応接室で待機。
そして「次の8ページ分の用意が出来た」とのお呼びがかかると、
また工場の中をズンズン印刷機の所まで歩いて行ってチェック。
……というのを何度も繰り返したのでした。
以上、今回のような本番印刷での色校正は、
とっても時間がかかる作業だということがおわかりいただけたでしょうか?

「ブーアの森」はページ数がさほど多くないため日帰り出張で済みましたが、
たくさんのページをチェックしなければならない場合は、
1泊2日とか、2泊3日がかりになることもあるとか。
書籍編集って、華やかな仕事に聞こえる場合もありますが、
実はホントに地道なお仕事なのねぇ。(←と、ヒトゴトのように言ってみたり)

そんな途中の待ち時間を利用して、T印刷部長が工場の中を見学させてくださいました。
先ほどの話のように、1折が16ページといった知識はあっても、
実際にその紙が折られて、糊付けされて、余分な端が切り揃えられて、
帯が巻かれて……なんて行程を実際に目にするのは初めて。
他にも、コミック1冊分のページを一気に印刷できる機械とか、
出荷用に何十冊かをまとめてラップでグルグル巻きにする巨大な装置とか、
「ほほ〜」とビックリするような設備もあって、とっても面白かったのでした。
もちろん面白かっただけじゃなく、本を作ることを生業としている者として
知っておくべきことでもあったので、と〜っても勉強になった次第。
やっぱりナニゴトも「百聞は一見にしかず」、でございますなぁ。


投稿者 ハヤシ : 15:09

2009年06月12日

「ブーアの森」の出張色校正・その1

前回のコラムの最後にチラっと書いたように、ハヤシは先週の金曜日、
沼津への日帰り出張を敢行いたしました。
で、何が目的の出張だったかと言いますと、増刷作業を急ビッチで進めている
忌野清志郎氏の絵本「ブーアの森」の色校正。
んん??色校正とは、何ぞや?
と、疑問に思った方に、ここでちょっと解説いたしましょう。

カラーの印刷物を作成する際、色がきちんとイメージどおり、
現物どおりに印刷されるかどうかを必ず事前チェックします。
これがすなわち、色校正の作業。
特に、写真やイラストなどを印刷する場合、原本どおりに色が再現できているか、
入念なチェックが必要になるのです。
通常は、印刷会社さんが原稿を手元まで届けてくれるので、それを見ながら、
「ちょっと青が濃い」とか、「肌色が暗い」とか、細かい指定を入れていきます。
ただ、この色校正用の原稿は、あくまでも仮印刷のため、
本番印刷の色合いと微妙に違ってしまうという難点があるのです。

で、今回印刷する「ブーアの森」は絵本。
つまり、絵が命。色が命。
ちょっとでも色のニュアンスが違ってしまったら、
それは作者である清志郎さんの意図とは違ってしまうということなのです。
そこで、「ブーアの森」の印刷会社である図書印刷さんの沼津工場まで行って、
本番印刷用の機械で刷った原稿のチェックをして来たというわけ。

当日の午後イチ、図書印刷・営業部長のT中さんに連れられて、
風光明媚で知られる千本松原のすぐ隣の工場に到着。
晴れた日なら富士山も見えるらしいのですが、その日はあいにくの雨。
う〜ん、残念。
って、別に観光に来たのではないのですがね。
仕事じゃ、仕事。
そしてお茶を一杯いただいた後、広大な工場の中をずんずん歩いて、
「ブーアの森」を印刷している機械の所へ。
そこには、出力したばかりの原稿と、印刷部長のT橋さんほか、
数人の印刷工さんが私を待ってくださっていました。

その印刷工さんの中に、いかにも「職人」という風貌の方がいらっしゃったのですが、
この方はI川さんとおっしゃって、既に定年退職された超ベテランで、
業界では名の知れた元印刷部長とのこと。
ナント、今回の印刷を完璧な色で仕上げるために、
T中さんが特別に呼んでおいてくださったのです。
その職人的お仕事ぶりには、ハヤシ、惚れ惚れ。
「ちょっとここの青を濃くして欲しいのですが、肌色はこのままキープを」
とかお願いすると、
「じゃぁ、青のナンチャラを&%$#……」
と、専門用語で他の印刷工さんたちに指示をして、機械の数値をピピピと操作。
そして刷り直された原稿を見ると、
私のイメージ通りの色に仕上がっているじゃないですかっ!!
「印刷」って、機械的な技術だけではなくて、
熟練した人の技やセンスが出来上がりを左右するお仕事なのだと、改めて実感。
スゴイな〜。

(話が長くなりそうなので次回に続く)


投稿者 ハヤシ : 16:43 | コメント (0) | トラックバック

2009年06月05日

編集者には念力も必要?!

現在ハヤシ、某分野で大人気の女性タレントさんの
フォト&エッセイ(9月刊行予定)も担当中。
この本、フォト&エッセイと謳っているからには、写真がとっても重要なわけです。
で、来週火曜(9日)、都内のハウススタジオでその写真撮影をするため、
現在諸々調整中。

ブックデザインを担当してくれているT社のTさんに、
イメージに合ったスタジオや、カメラマンさんも選んでもらったのですが、
そのスタジオ、カメラマン、そして本人が揃えば撮影ができるってわけではありません。
ステキな本人を更にステキに見せるための、
スタイリストさん、ヘア・メイクさんも必要となるわけです。

そして、雑誌とか、登場ページが少ない書籍ならば、
これらスタッフが全員が揃って、ハイ!撮影本番!っていうことになるのですが、
なにせ100ページを超える本の中、何十という本人登場写真が掲載されることになるため、
衣装合わせをするなど、事前準備も入念にしなければなりません。
写真集的な本って、本当にたくさんの人たちが関わって、
たくさんの時間をかけて出来上がるものなのでありますよね。

そんな来週の撮影は、スタジオだけではなく近くの公園でのロケも予定しています。
しかし、ご存知のように、6月と言えば雨。
残念ながら、スタッフの中に晴れ男・晴れ女は皆無。
ハヤシも正直、ここのところ仕事でもプライベートでもお天気に恵まれた記憶が無い。
雨が降ったらまた他の日、その日もダメならまた別の日……と
調整したいところなのですが、どんな本にも制作予算ってものがあって、
その予算にも限りがあるのでそう簡単にはいきません。

だから、天気ばかりは神頼み!!
念力が強いのも編集者の見せどころ?!
真剣にテルテル坊主でも作ろうかと思ってしまいますよ、はぁ〜……
はたして6月9日のお天気はどうなるでしょうか。
皆さまも雨が降らないよう、どーかひとつ、お祈りくださいまし。

さて、このコラムが掲載されたTOKYO FMのメルマガが配信されている頃、
ハヤシはこのフォト&エッセイ本とはまた別の案件のため、
新幹線で静岡に向かっている予定。
これがまた、非常に重要で、非常に地道な仕事のためなのですが……
その話は、次回コラムにつづく!

投稿者 ハヤシ : 11:54