• mixi
  • Facebook
  • ツイッター
  • Google
  • TOKYO FM
  • TOYOTA
Home>Legend Story
Legend Story
15.04.18
皇帝 フランツ・ベッケンバウアー 「アステカの死闘」

ドイツが生んだサッカー界最大のスター、皇帝、フランツ・ベッケンバウアー。

ワールドカップに、選手として3度、監督として2度出場。
5度のワールドカップで、2度世界一に輝き、史上初めて主将と指揮官の両方でワールドカップ制覇を経験した。
「強い者が勝つのではなく、勝った者が強い」の名言を残したことでも知られている。

彼の輝かしい活躍の中で、もっとも強烈な印象を残したのは2度目のワールドカップ出場となった、1970年のワールドカップ・メキシコ大会。
ベッケンバウアーの西ドイツは、イタリアと準決勝で激突。
この試合は、会場名にちなんで、「アステカの死闘」と語り継がれる伝説の一戦となった。

イタリアの先取点を西ドイツが懸命に追う後半、ベッケンバウアーは、強烈なタックルに倒され右肩を強打。
ピッチの外に出た彼にチームドクターが告げたのは「右肩の脱臼」という事態だった。
西ドイツは、すでに交代枠を使いきっていたため、交代を出すことは出来ない。
すると彼は、右肩から右腕を包帯で固定して再登場。
残り10人で戦うより、少しでも戦力になろうという悲壮な決意が、その姿に表れていた。
当然、体のバランスが取れず、思うように走れない…。
それでも攻守の要に位置し、必死でパスを出した。

そんなベッケンバウアーの姿にチームメイトは奮い立ちタイムアップ直前に1対1の同点に追いついた。
勝負の行方は、延長戦へともつれこんだ。
   
試合は西ドイツが点を入れれば、イタリアは連続ゴールで逆転。
さらに、西ドイツが追いつくという壮絶な点の取り合い。
   
終止符が打たれたのは延長後半5分、イタリアのリベラがベッケンバウアーのマークを外して決めたゴールが決勝点となり西ドイツは3対4で敗れた。

しかし、ベッケンバウアーが見せたゲルマン魂は、世界中の感動を呼んだ。
この一戦をへて、皇帝のカリスマ性は、サッカー史上類を見ないほどに高まったのだ。







Message

Circle of Friendsや藤木直人さん、高見侑里さんへのメッセージはこちらから。あなたのスポーツ体験と気分を盛り上げるためには欠かせないリクエスト曲をお待ちしています。