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Legend Story
15.01.24
モハメド・アリ

「チョウのように舞い、ハチのように刺す」の名言で知られる、伝説のボクサー、モハメド・アリ。

ビッグマウスを叩きつつ、その公約を果たす有言実行男は、リングだけでなく、人種差別や政府の弾圧と徹底して戦った、オピニオンリーダーとしても知られる。

ローマオリンピックで金メダルを獲得後、プロボクサーに転向。
1964年、世界へビー級チャンピオンの座につくと、そこから、3年で9度の防衛を重ね、長期政権を築こうとしていた。

しかし、アリは敗れずして栄光を失うことになる。
きっかけは、ベトナム戦争。
"罪のない人を殺す気はない"と発言し、徴兵を拒否したことで、反逆罪に問われたのだ。

ボクサーライセンスとヘビー級王座を剥奪され逮捕、投獄、罵声、あらゆる逆風がアリを襲った。
しかし、決して彼は諦めなかった。

全米各州を歩き、州知事や議員に掛け合い、戦争の愚かさを話し、ライセンスの再交付を求めたのだ。
その後、ベトナムでの戦局が悪化したことも追い風となり、アリの地道な運動は人種の枠を超え、大衆の心を動かした。

1970年、アメリカ政府はアリを無罪とし、再びライセンスを交付。
25歳から28歳までという、ボクサーとしての絶頂期を犠牲にしたが、アリは、民衆のヒーローとして今まで以上の支持を得た。

1974年10月30日、アフリカ、ザイールのキンシャサ市で、アリは、世界チャンピオン、ジョージ・フォアマンに挑戦する。
当時、フォアマンは、「象を倒すパンチ」と言われるほどの強打で、圧倒的な強さを誇っていた。
25歳の最強ハードパンチャー、フォアマンに対し、アリは、ピークを過ぎた32歳となっていた。

「アリはフォアマンに倒されるだろう」
大方の予想は、ほとんどがフォアマンのKO勝利。
?ジャングルの決闘?と名づけられたタイトルマッチは、まさかの展開となった。

ゴングが鳴ると、予想通りフォアマンの強打がアリを襲う。
アリは、ガードを固めて後ろに下がるとロープを背に防戦一方の展開。
打ち続ける王者と耐える挑戦者。
だが、ラウンドが進むにつれ、フォアマンは倒れないアリに対して次第に戦意を喪失、肩で大きく息をしはじめた。

そして迎えた第8ラウンド、一瞬のすきを突いて、アリはフォアマンの顔面に左右の連打をたたきこんだ。
巨木が倒れるようなダウン。フォアマンがマットに沈んだ。

「キンシャサの奇跡」
圧倒的不利の状況を覆し、アリは、再び世界の頂点に立った。

幾度もの挫折にも負けず、常に挑戦し続け、リングの内外で人々を魅了したモハメド・アリの姿は、今なお多くの人々に勇気を与えている。




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Circle of Friendsや藤木直人さん、高見侑里さんへのメッセージはこちらから。あなたのスポーツ体験と気分を盛り上げるためには欠かせないリクエスト曲をお待ちしています。