東京オリンピックの柔道は、男女14階級で行われるが、その中で唯一代表が決まっていない階級が、男子66キロ級。
阿部一二三と丸山城志郎が一枚の切符をめぐり、激しい争いを展開している。
阿部は、女子52キロ級で代表に内定している詩の兄で、日本柔道界の「最強兄妹」として早くから注目を浴びた。
一方の丸山は、怪我を乗り越え世界王者となった不屈の柔道家。
対戦成績は、丸山が4勝3敗と勝ち越している。
この階級をけん引していたのは阿部、2016年、2017年は、全日本選抜体重別選手権を連覇、2017年、2018年は世界選手権を連覇。
得意の背負い投げや袖釣り込み腰で、相手を豪快になぎ倒し、まさに無双状態。阿部時代が続くかと思われた。
しかし、そこに待ったをかけたのが丸山だった。
天理大学時代の2014年に左膝の前十字靱帯を断裂し、およそ1年半も試合から遠ざかったが、その後、見事に復活を遂げる。
2018年11月のグランドスラム大阪では、決勝で阿部を敗り優勝。
翌年4月の全日本体重別選手権の決勝では、阿部と13分を超える激闘となったが、巴投げで技ありを奪い勝利。
その4か月後に行われた世界選手権、準決勝で阿部を敗ると、勢いをそのままに金メダルを獲得。
丸山は、阿部に代わり世界王者となると同時に、オリンピックの代表争いでも一歩リード。
12月のグランドスラム大阪で優勝すれば、内定するはずだった。
しかし、ここで踏みとどまったのが阿部。
決勝で丸山から支え釣り込み足で、技ありを奪って勝利。
さらに、今年2月のグランドスラム・デュッセルドルフは、怪我で丸山が欠場する中、優勝して結果を残した。
いよいよ迎える代表決定戦、8度目の対決となる大一番。
実力伯仲、どちらが勝ってもオリンピック金メダルの大本命になることは間違いない。
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