現役時代は、近鉄で、投手、打者として活躍した関根潤三が、老衰のため93歳で亡くなった。

1927年、東京生まれ。日大三中、現在の日大三高を卒業後、法政大学へと進学。
エースとして活躍し、現在も東京6大学史上5位となる通算41勝を挙げた。
また、1949年に来日したアメリカ、3A（スリー・エー）のサンフランシスコ・シールズを相手に、東京6大学選抜チームの投手として先発。
初回に2点を失ったが、その後は抑え続けて延長へ突入。
試合は、2対4で敗れたものの、延長13回を1人で投げ抜く力投を見せた。

大学で確かな実績を残した関根は、プロ野球が2リーグに分立した1950年、球団創設1年目の近鉄に入団。
即戦力としてルーキーイヤーからマウンドに立つ他、打者としても非凡な才能も買われ、登板日以外の試合には、野手として出場することもあった。
大谷翔平が広く世に広めた「二刀流」だが、関根はその先駆けだった。

投手として8年で通算65勝をあげたが、肩を壊したことから自ら申し入れて打者へ転向。
16年間で通算1137安打を放った。

2リーグ分立後、投手として通算50勝以上、打者として1000安打以上を記録したのは、関根しかいない。

1965年に現役を引退し、大洋の監督時代は、高木豊、屋鋪要ら若手の育成に力を注ぎ、その後、ヤクルトの監督時代は、ドラフトで長嶋一茂を獲得。
また「イケトラ」こと池山隆寛、広澤克実らを熱血指導、後のヤクルト黄金期の礎を築いた。

昭和の野球史に名を刻み、ファンに愛された関根潤三、
偉大な野球人が残した功績は、計り知れない。


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