アメリカの4大メジャースポーツの一つアメリカン・フットボール。
その王者を決める１発勝負の「NFLスーパーボウル」は、全米中が熱狂する。
アメリカ最大の祭典とも言われるこの試合、
テレビの視聴率は、およそ50％、国民の2人に1人が観戦していることになる。

51年というスーパーボウルの歴史の中で唯一、
兄弟でMVPを獲得したのが、兄のペイトン・マニングと弟のイーライ・マニング。
ポジションは、共にクォーターバック。
司令塔の役割を担い、その選手の能力がチームの勝敗を大きく左右する。
　
兄のペイトンは、1998年ドラフト全体1位指名でインディアナポリス・コルツに入団。
類まれなパスの才能を発揮し、シーズンMVPに輝くこと5回、
2007年のスーパーボウルでは、チームを36年ぶりの優勝に導き、MVPに輝いた。
彼を「史上最高のクォーターバック」という声は多い。

そんな偉大な兄と、常に比較され続けてきたのが5歳下の弟・イーライ。
2004年、ニューヨーク・ジャイアンツ入りした彼は、兄と比べてミスが多く、常に批判を浴びた。
しかし、兄の背中を追いかけ、周囲を見返すための懸命な努力は、
2008年のスーパーボウルで実を結ぶ。

ジャイアンツ　対　ペイトリオッツ。
4点を追う第4クォーター。残り35秒。
敵陣13ヤードから、イーライの放ったパスは、ゴール左サイドにいた味方のワイドレシーバーへ通った。

劇的な決勝タッチダウン。
チームを17年ぶりの優勝に導いたイーライがスーパーボウルでMVPを獲得。
偉大な兄に肩を並べた。

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