今年5月27日・代々木第一体育館、「Bリーグ」の初代王者を決める頂上決戦。
歴史的な一戦を見ようと、代々木第一体育館は1万人を超える観客で満員となった。

国内に2つ存在したバスケットボールのリーグ、ナショナルリーグとBJリーグを統合し、去年9月にスタートしたBリーグ。
開幕から8か月、長いレギュラーシーズンとチャンピオンシップを戦い抜いた2チームがコートに立った。

リーグ最少失点の「栃木ブレックス」　対　リーグ1の攻撃力を誇る「川崎ブレイブサンダース」。
レギュラーシーズンの直接対決は1勝1敗の互角。

決勝は、１試合のみの一発勝負。
前半は、栃木が堅い守備からの速攻と持ち味を発揮、43対37と6点リードで折り返した。
しかし、第3クオーターは、攻守にミスが目立ち、川崎が逆転。
59対63、川崎に4点をリードされ、勝負は最終クオーターへ。
　　
栃木は、田臥を中心に守備のプレッシャーを強め、川崎のミスを誘う。
徐々に追い上げ、残り5分で79対79の同点に追いつくと、残り2分で逆転に成功した。
栃木は、ここから川崎に得点を許さず、突き放していく。
そして、85対79とブレックス6点リードで迎えた残り16秒。

ほぼ勝利が確定しているこの場面で田臥はルーズボールを追い、観客席に飛び込んだ。
36歳のキャプテンが、最後まで気迫のプレーでチームを鼓舞し続けた。
そして試合終了のブザーがなる。85対79。クラブ創設10周年。
Bリーグ初代王者とった栃木ブレックス、その名は日本バスケットボール界の歴史に刻まれた。

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