今週の「ATHLETE NEWS」は、なでしこジャパンの攻撃の中心的存在、川澄奈穂美選手です。
今週、来週と2週にわたって新春スペシャル版でお送りします。
ー昨シーズン、2014年の振り返りからうかがっていきたいと思います。上位リーグでは6位という最下位で終わってしまったのですが、この成績についてはどのように受け止めていますか?
「成績としては悔しい、それしかないんですけど、リーグの4連覇もかかっていた年でしたし、その中で一つ前のシーズンから主力選手が抜けた難しさもあったのかなと思います。その結果をどうしていくかは今年の自分達次第で、今はプラスに捉えるしかないなと思っています」
ーまたチームが浮上するために見えたきたものはありますか?
「リーグ全体のレベルが上がっているのは感じているので、その中で自分たちがどう成長して、優勝争いに食い込んでいくのかは、これからの課題だなと感じました」
ーINAC神戸というのは、2013年シーズンは国内4冠を独占して圧倒的な強さでした。その時に比べて、チームの変化を感じる部分はありましたか?
「3月下旬からアメリカに移籍して、半年ほどいなかったのですが、合宿に参加した感じではしっかりやればいけると思いました。スタートダッシュに失敗したのが一つ大きかったのと、そこで立て直す事が出来ずにずるずるいってしまったのかなと思います。9月にはなでしこリーグに戻って、試合には出させてもらったんですけど、しっかりと仕事が出来なかったのが悔しかったですね」
ー話し合いの場が設けられたり、チームで工夫しようという部分はあったんですか?
「大々的に集めてチームのミーティングというのはなかったんですけど、練習の中から厳しくしていく事が大事だと思ったので、今までの自分だったら、あまり手を出していなかったところも、積極的に声をかけるようにしました。そこは自分が変わった部分ですね」
ー川澄選手といえば、昨年の3月から8月までの期限付き移籍でアメリカの女子サッカーチーム「シアトル・レイン」で大活躍をされましたね。
「アメリカの生活は充実という2文字につきます。初めからやり心地が良かったんです。月日を重ねるごとに、求められるプレーや、やりたいことが分かってさらに楽しくなりました」
ー文化の違いなどには困らなかったですか?
「日本のリーグとは違うなという事が沢山あったんですけど、それは自分自身が経験したかった事なので、違う出来事がある度に楽しかったですね」
ーアメリカでプレーしようと思ったきっかけは何だったんですか?
「本当に理由はないんですよ。練習中に急に「海外でサッカーしたい!」と、思ったんです。私、やりたいと思ったらやめられないんですよ。2013年シーズンに思って、来年は海外へ行こうと思ってやっていたんです。海外への道があったわけではなく、「来年は海外へ行こう!」と思いながらサッカーをしていました。周りに言うわけじゃないんですけど、自分では決まっている事なので"思ったらやる!"という感じなんですね(笑)」
ー納得いくものを手に入れて帰ってきましたか?
「納得しちゃうと、この先がないみたいな感じになっちゃうかもしれないですけど、まだまだ上を目指す上で、この4ヶ月は満足のいく期間だったなと感じています」
ーアメリカで一番の収穫は何でしたか?
「世界で戦う上での駆け引きだったり、判断の部分、そこのコツが掴めました。これをやれば世界で戦えるかも、という自信がちょっとつきました(笑)」
ー川澄選手にとって、サッカーとはどんな存在ですか?
「ありきたりですけど、無くてはならないものですね。ご飯を食べるように、寝るように、空気を吸うように、サッカーは自分の周りにあって当たり前のもの、でも、当たり前じゃないすごく大事なものだと思います」
来週も引き続き、川澄奈穂美選手のインタビューをお届けします。お楽しみに。