今週の「ATHLETE NEWS」は、バンクーバー、ソチ・オリンピックと2大会連続で入賞するなど、女子フィギュアスケート界の第一線で活躍してきた鈴木明子さんをスタジオにお迎えしました。
現在はプロスケーターとして活躍されています。ソチ・オリンピック、引退を決意した瞬間、そして今後の日本フィギュアスケート界のお話をうかがいました。
ー現役最後となったソチオリンピックを、改め振り返ってどうでしたか?
「正直足が痛かったので、そればっかりが記憶に残らなかったですけど、やり終えてみて、自分がこのシーズンで最後だと決めて出場出来て、しかも団体戦という新しいカテゴリーに出場出来て。二大会オリンピック出れたということが、選手生活で良かったなと思っています。
―足が痛い中でも入賞という形で終えられて、どのように感じていますか?
「自分としては、前回が8位だったのでそれより上を目指していたんですけど、あの時の状態としては、出来ることは最大限やったかなと思います。ベストではなかったので、悔しい気持ちはありますが、その時の自分を受け入れて氷の上に立ちました」
―プロのアスリート選手はコンディショニングというか、ピーキングって難しいものなんですか?
「フィギュアスケートって、例えば野球とかは年間100試合以上あるじゃないですか。それに比べるとかなり少ないんですね。多くても月に二回くらいです」
ー絶好調で試合に臨めるというのは年間でどれくらいですか?
「考えたことなかったですけど、年間に試合をしてみて、パーフェクトに出来るのは1回か2回ですね。そういう時って、スポーツ選手が言うゾーンに入ってる感じですね。自然と入り込む感覚、終わってみるとお客さんがバッと立ち上ってるんですよ」
ーあの瞬間ってどんな気持ちなんですか?
「私は表彰台の上とか、高い点数が出た時より、演技後の瞬間が好きなんです。ダイレクトに評価が返ってくる。自分から見える景色が「このために私はスケートしてるんだ」と思えたんです。
ープロと競技の違いはあるんですか?
「現役のアマチュアというのが、競技に出るスケーターのことを言っていて、プロはアイスショーを仕事にしているということですね」
ー演技をする上で、リンクの上の違いはどんなところですか?
「ひとつはショーだと、照明があったり、演出があって、コラボレーションがあったり、いろいろなことが出来る。より幅が広がりますね」
―今は、そういったアイデアを練ってるんですか?
「今は23年間スケートをやってきて、初めて外に出てるような感じですね。さまざまな仕事をさせてもらって、色々な人と会うことによって、色んな事がスケートに繋がっていくのかなと思います。引退してからは挑戦の年だなと思っています」
ーフィギュア一色だったんですね。
「狭い世界の中で生きてきて、生息地は氷の上という感じだったので(笑)。練習もしてますし、その中で色々な仕事をさせてもらって、楽しいというか毎日色々な発見があります」
ーまたアイスショーを見に行ったら、また違った顔が見れるということですよね
「そう思ってもらえるように頑張ります(笑)」