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Athelete News
14.10.04
夢物語では終わらせない、アスリート達の未来
今週の「ATHLETE NEWS」は、陸上400メートルハードルの日本記録保持者・為末大さんです。

為末さんは、テレビやラジオのコメンテーターとしても活躍中ですが、先月、福岡県の小倉競馬場で、馬が走るコース「馬場」を人間が走る『為末記念』をプロデュースして話題となりました。

競馬場で人間が走るというユニークな『為末記念』。これは、50メートル走のタイムを計りたいという人は年齢、職業に関係なく誰でも参加できて、その中で「最速王」を決める大会です。

子供達には馴染みの深い50メートル走。この「50メートル」に為末さんの強いこだわりがありました。為末記念が行われた小倉競馬場でお話を聞いてきました。



「100m走は、僕らの競技では一番短い距離なんですけど、後半の60m、50m過ぎたあたりがとても重要になるんです。これって、他の競技にはほとんど関係ないんですよね。だから、ほとんどの種目に大事なのは30mくらいの速さ、50m以内の速さなんですよ。

50mという距離でいくと、実は陸上競技だけじゃなくてラグビー、サッカー、野球、バスケットの選手にも大事な距離になってきます。この距離を普及させる事が、日本のスポーツのレベルアップに繋がるんじゃないかという思いがあって、一番最初に50mに特化したのはそういう理由があったからなんですね」


 


ー為末さんはこれまでに、東京・丸の内で行った「東京ストリート陸上」や、為末さんの地元・広島で「かけっこキャラバン」を開催したりと、積極的に、スポーツのイベントを仕掛けていらっしゃいます。そこに込められた思いとは...


「一番大きな事は、みんな体を動かす様になっていけば、日本のスポーツのレベルも上がる。2020年に向けて、足が速くなるっていう事、民族の足が全部速くなると、サッカーパスの幅も広がるし、日本人の盗塁の数が増えたりしますよね。

色んな競技全部をレベルアップさせるのは、僕は足の速さじゃないかと思っています。日本のスポーツは学校教育からスタートしているので、堅くなってしまっているところがあります。

一番根本のところは体を動かしたいから動かすとか、楽しいからスポーツをやるっていう所じゃないかと思います。僕はスポーツは遊びだと思っていますので、そういう事をだんだんと感じ始めたのが、「東京マラソン」のような市民マラソンなんじゃないかと思うんですよ。「縛られずに、自分らしく走る」という事が楽しいと思い始めてると思うんです。

そういうものを、街の中とか一年の中に日本の各地に仕掛けていけば、日本人のスポーツに対する意識と、毎日が楽しいなという気分が変わっていくんじゃないかと思っています。それが僕は一番やりたいと思っていますね」


ー2020年に向けて何をするべきなのか?それは、まずスポーツを楽しんでもらうこと。そんな先を見据えて活動を行っている為末さんですが、東京オリンピックはどういう大会が望ましいのか、伺いました。


「2つの観点があって、選手側の観点で言うと日本の選手は活躍してほしいなと思います。それに向けては色々な方が取り組んでいるので、たぶん上手くいくだろうと思っています。

僕の個人的な夢としては、陸上競技の100mは競争が激しいスポーツの最たるものだと思うんですよ。そこで日本人に9秒台を出してほしいですね。出来たら決勝に残る姿を見てみたいです。

周辺の事でいくと、オリンピック・パラリンピックが来ると、街が巨大化してタクシーの数や色々なものに制限があるんですね。受け入れる為にはすごい大きな競技場を作ったり、という方向にどうしてもいっちゃうんですけど、それはそれで、IOCの規定通りやらないといけません。

一方で、2020年以降も東京も日本も続いていきますからね。僕は2020年以降は高齢化社会だと思うので、パラリンピックにフォーカスをして、沢山の人が体があまり自由がきかなくなる中でも生活しやすい街を作る。それには、パラリンピックにフォーカスして、2020年の時に色々チェックしてもらって、結果として2020年以降バリアフリー化された東京が出来る、そういう大枠なコンセプトがあればいいなと思っています」


ー為末大さんに「日本人の足が速くなると、様々なスポーツのレベルが上がる」というお話を伺いましたが、どうすれば足が速くなるのかを、伺いました。


「1時間だけ時間をもらえるとしたら姿勢ですね。身体を真っ直ぐにして、姿勢を保ちましょうという事ですね。踵をつけてバタバタと走ってる人が多いんですけど、長距離はそれでいいですが、大抵の場合は踵はつかなくて大丈夫なんです。

「拇指球」と呼ばれる親指の付け根があるんですけど、そこで乗っかって立つだけで足首、ふくらはぎの筋肉が使える様になるんです。まず、つま先立ちになると、それから身体を真っ直ぐにする、その二つだけを徹底的に教えますね」

 

Message

Circle of Friendsや藤木直人さん、高見侑里さんへのメッセージはこちらから。あなたのスポーツ体験と気分を盛り上げるためには欠かせないリクエスト曲をお待ちしています。