今週の「ATHLETE NEWS」は、体操界に現れた超新星"ひねり王子"こと白井健三選手に、日頃練習している体育館でお話を伺ってきました。
ーインターハイお疲れ様でした。ゆかと跳馬の2冠、おめでとうございます。ゆかでは28年ぶりの三連覇、16.700点の自己最高点もマークしました。ご自身の中でも満足の出来だったのでしょうか?
白井「16.7という点数も、三連覇もそうですけど、自分の中でも一番いい演技が出来たので良かったです。いつもの大会よりも着地が決まっていたので、そこが一番良かったです。体操を初めて見たという方でも、いつもテレビで見るより良かったよと言ってくれて、自分でもそれほど良かったのかなと思いました」
ー高校最後の夏、どんな思いでインターハイに臨んだんですか?
白井「すごく練習はしてきていたので、失敗してもその場の運だと思って、思いっきり演技しました」
ーご自身の中で成長を感じられる部分はありましたか?
白井「ああいう素晴らしい場で失敗が出なかったので、そこは強くなったかなと思います」
ー大会後、現在はゆっくり出来ていますか?
白井「自分は体操が好きで、体操をやってる事によってストレスを発散しているところもあるので、体操をやっている時が一番幸せなんです」
【日本で勝ち残るには?】
ー白井選手といえば、"ひねり"のすごさですよね。「シライ」という名前の付く技がありますが、技に自分の名前が付くというのはどんな感覚なんですか?
白井「自分でもあまり感覚は無いですね。「シライ」「シライ2」と言ってくれるんですけど、実際に言われても「シライ2」ってどっちだか判断出来ないくらいですよ(笑)。「シライ2やってよ」と言われても、どっちだっけ?とたまになりますね(笑)」
ー新しい技を出そうというつもりで、作ったわけではないんですか?
白井「そういうわけではないですね。難しい技を並べないと、日本の中で勝ち残れないかなと思って始めた技ですね」
ー努力の結果が結びついた技なんですね。出来上がるまでに時間はかかりましたか?
白井「一本出来ても次の時には出来なかったり、安定感がなくて、本当に世界選手権でようやく安定して来た感じです」
ー私みたいな素人が見ていると、ひねりの速さが速過ぎて数えられないくらいなんですよ。ご自身は感覚でわかるんですか?
白井「それはずっとわかってますね。自分はそこの能力が人と違う所で、ひねってる時に、回り過ぎてるからここはとめないとけがをする、という事が瞬時に判断出来て、それはトランポリンを多く飛んだ結果だと思います。そこが自分は長けているのかと思います」
【追い求めるものは】
ー体操は6種目ありますが、一番好きな種目は何ですか?
白井「好きな種目は平行棒ですね。跳馬とかゆかは好きなんですけど、自分で感覚がわかってる分、すぐに課題がクリア出来てしまって、逆にすぐ練習が終わってしまうんですよ。平行棒は課題が山積みな分、まだ飽きてないというか、これからやる事がいっぱいあるので楽しみですね」
ー常に、刺激を求めているんですね
白井「追うものがいっぱいあるというか、これからどんな平行棒が出来るかというのが楽しみですね」
ー今の目標は何ですか?
白井「今年の世界選手権ではチーム戦があるので、チームに迷惑をかけないようにミスのない演技をする事が目標です」
ー特に中心的に取り組んでいる事は何ですか?
白井「航平さんの様な、着地をとめられるような選手になる事が目標で、練習から着地をとめる様にしていますね」