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Athelete News
21.05.01
ライバルに差をつける!プロが教える睡眠改善方法
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今週の「Athlete News」は、睡眠改善インストラクターの福田英宏さんをゲストにお迎えしました。

株式会社RecoveryAdviser(リカバリーアドバイザー) 代表取締役の福田英宏(ふくだ・ひでひろ)さん。
プロアスリートをはじめとするスポーツ選手に「リカバリー理論」を指導するほか、「疲労回復の専門家」として活動されています。
これまで指導したスポーツ選手は、プロ野球球団やプロサッカーチーム、ラグビーやバスケット、バレーなど多岐にわたります。
睡眠と疲労回復の専門家として、リカバリーウェアや各種サプリなどの最適な使用方法をアドバイスされています。



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──今、年度が変わって、進学・就職・引っ越しなど環境の変化があった方も多いと思います。こういう時期はやっぱり、疲れも多かったりするんですか?

そうですね。まず睡眠というよりは、(今の時期は忙しくて)体内リズムが非常に崩れやすいんですね。1日は24時間なんですけど、体内時計は24.18時間と少し長いんです。睡眠に非常に大事なのが、太陽を見ることなんです。太陽を見ると、「セロトニン」という癒しとか安定の物質が出て、それが夜になると「メラトニン」という眠気に変わるんですね。
でも、今って、朝、皆さんもバタバタしてたりとか、あとは在宅でなかなか外に出なくて光を見ないので、体内時計がリセットされないんですね。そうすると、「セロトニン」が出ないので、夜になっても「メラトニン」という眠気が来ないんです。眠気が来なくなってしまうと、少しずつ体内時計がずれていってしまって、朝起きれなくなって、昼と夜が逆転してしまっている状態でいざ学校スタート、就職スタート…と言っても、体のリズムが崩れてしまっているので、それ(気持ちよくスタートを切る)と反対のことになってしまっているんですね。

──眠りが、朝起きた時の起き方にかかってるって、ちょっと意外ですよね。


そうですね。寝ている時には、逆に何もできないので。

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──眠りに入るまでの、起きた時から眠る前の行動による。眼から鱗ですね! でも、東京とかだと、なかなか朝日を浴びられる環境じゃない人もいると思うんですけど…。

そういった方だど、今は睡眠や疲労回復に良い商品がいっぱい出てきています。まず“光”に関しては、「光目覚まし時計」というのがありまして、普通、皆さん携帯とか目覚まし時計で起きるんですけど、(この目覚まし時計を使うと)光で起きるんですね。太陽と同じとまではいかないんですけど、だんだんと明るくなってきて、(最終的に)さっき言ったセロトニンという物質が分泌されるのに必要な2500ルクスぐらいの光になって、それで起きる。

──それは、相当明るいんですか? 人工的な朝日ということですよね。

明るいです。光には睡眠薬1錠分ぐらいの効果があると言われてるぐらいなので、体調が悪いとかそういった方は、まず朝起きて太陽を見てもらう、というところからスタートしてもらうのがいいと思います。

──それは、カーテンを開けるだけでは足りないですか?

脳には視床下部というところがあって、そこに“刺激を与える”と言うとちょっと違うかもしれないですが、まずカーテンを開けて太陽の光を浴びてもらうことが大事ですね。

──朝散歩をしたりジョギングしたりというのは、本当に健康にいいんですね。これはすぐに実践したいですね。

あとは、私もずっと専門でやってるんですけど、「リカバリーウェア」というのがありまして。普通のTシャツとかパジャマの形をしているんですけど、それに特殊な素材が入っていて、それを着ることによって、自律神経を休ませる副交感神経というものを優位にしてくれるんですね。
なので、なかなか寝付けない人とかは、そういったものを着用して寝てもらうと、(睡眠の)質が良くなったりします。
あとはやっぱり、(パジャマなどの衣類には)化繊(化学繊維)が多くて。「リフランス(Liflance)」というところのパジャマが綿なんですが、私はそういったものをすごくお勧めしてます。

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──(衣類の)素材によっても、受ける刺激とかが変わってくる?

そうですね。睡眠から言うと、綿とか麻とかシルクとかが、睡眠の質を良くするためには良いですね。そこは非常に大事だと思います。
あとはやっぱり寝具ですとか、あと大事なのは、家の睡眠環境ですね。“明るさ”にまた戻るんですけど、朝の太陽とは別に、夜も光が非常に大事なんです。照明は(明るさが)何段階か調整できると思うんですけど、夕方皆さんが帰る頃には一番明るい明るさではなくて、中間位…例えば(一番明るいのが)3だと1ぐらいにしたり、あとは暖色系にするとか、そういう風にしてもらうといいと思います。
その理由は、先ほども言ったメラトニンという物質が、明るすぎると減少してしまうんです。だから、寝る前に携帯を見てしまうのも良くないです。いくら睡眠の時間が長くても、“睡眠の質”をすごく悪くしてしまっていますね。
ところで、お風呂って、お2人とも何度ぐらいで入られてますか?

──藤木さん、高見さん共に42度〜43度との回答。

良い答えですね(笑)。それは逆効果なんですよ。お風呂は、38度から40度ぐらいで10分ぐらい入ると、副交感神経という休む神経を優位にしてくれるんです。42度以上は、逆に交感神経…“活動の神経”を優位にしてしまっているので、寝る時に少し睡眠の質が悪くなっていると思います。
42度や43度の熱いお湯だと、お風呂に入る時間は(眠る)3時間ぐらい前に済ませた方がいいです。それにもきちんと理由があって、深部体温という体の中の体温が一度上がって、下がってきた時に(睡眠に)入ると、入眠の質が良くなるんですね。

──お風呂に入らないよりは、ぬるいお湯に入って、一度(深部体温を)上げた方がいいんですか?

そうですね。深部体温を上げるには、やっぱりお風呂がすごく大事で。でもやっぱり、熱い温度は自律神経がオフからオンに変わってしまうんですね。あと、深部体温は1回上がるんですけど、急激に下がってしまうので、あまりスムーズな入眠にはならないんです。
40度ぐらいで10分入ると、深部体温が下がるのが1時間半ぐらいなので、まずは睡眠の時間を確保して、そこから逆算して、どういう生活リズムをしたらいいのかというのを考えてもらうといいと思います。
どうしても今は皆さん忙しいので、「お風呂に入らなくてもいいや」とか、寝る時間も削ったり、どんどんそういったもの(お風呂に浸かったり、睡眠を大事にする)をしなくなってしまうので、気づいたら、「あれ、なんか体調悪くなったな」とか、5月病じゃないですけど、新社会人も疲れてしまう…というような状況だと思います。

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──ついつい後回しにされるというか、疎かにされがちな睡眠ですけど、そこが、“起きている時間をどういう風に過ごせるか”を決める部分にもなるということですよね。

そうですね。寝ている時は何もできないので、“起きてから寝るまで”が、疲労回復、睡眠の準備において大事だと思います。

──そして福田さんはアスリートなどにも指導されてるということなんですけれども、アスリートとそうでない人の(睡眠への)アプローチの仕方は、何か違ったりするんですか?

基本的なものは変わらないんですけど、やっぱりアスリートだと疲労度がすごく高いので。オリンピックもそうだと思うんですけど、休養をよく知っているチーム、指導者が勝てると言われているんです。運動だと、皆一緒に練習したり、ご飯を一緒に食べますよね。休養中、寝ている時だけは、ライバルは何をしているかがわからないんですよ。
さっきも言いましたけれど、リカバリーウェアを着ている人と着ていない人で、次の日の疲労回復とは全然違うわけです。“同じように練習して飯食ってんのに、なんであいつ元気なの?”みたいな。
その時の、お風呂の温度だったり入る時間だったりグッズだったり、そういったもので(疲労回復度が)変わってきますね。

──今日、この放送を聴いた人はラッキーじゃないですか? ライバルたちに差がつけられますよね。

差をつけられます(笑)。

──いかに眠りが重要か。

重要ですね。やっぱり、休養がパフォーマンスを上げると言われているので。

──今日言われたこと実践して、睡眠の質を変えていきたいなと思います。さて、この番組ではゲストの方のCheer up songを伺っています。福田さんの心の支えになってる曲を教えてください。

嵐の「Happiness」です。私自身が嵐を好きなのもあるんですが、子供が2人いてよくこの曲を聴いていまして、やっぱり聴くとすごく元気になるので、選ばせていただきました。


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