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Athelete News
19.06.15
成功と努力
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今週の「Athlete News」は、先週に引き続き、サッカー 元日本代表の中澤佑二さんです。

中澤佑二さんは1978年2月25日生まれ。現在41歳。埼玉県のご出身。
『ボンバー』というニックネームで、日本代表、そしてJリーグ、横浜Fマリノスのディフェンダーとして活躍してきた中澤佑二さん。
高校卒業後は、サッカー選手としてのキャリアを積むため、ブラジルに留学。
1998年、当時のヴェルディ川崎に練習生として加入し、翌年1999年にプロ契約。
2002年には横浜Fマリノスに移籍しました。
不動のセンターバックとして、J1リーグでの出場試合数は歴代3位の593試合を数え、日本代表では歴代6位の110試合を数えます。
2000年にはシドニーオリンピック出場、ワールドカップでは、2006年ドイツ大会、2010年南アフリカ大会の全7試合に出場しました。
そして今年1月、選手生活に終止符を打つことを決断されました。


──今週は、中澤さん流“目標を達成する方法”を教えていただきたいのですが
ご紹介した通り、サッカー選手になるため高校を卒業してブラジル留学を選んだ、このきっかけは何だったんでしょうか?

当時、カズさんやラモスさん、ヴェルディが人気がありまして。中学校3年生でJリーグを目標にしたら、テレビは大体カズさんだったんですよ。
自分の中で“プロサッカー選手になるためにはどうしたらいいんだろう”っていう、いくつか道を作りまして。
一つ目が高校サッカーでスカウトが来て、活躍して、無事にプロになる。それが出来なかった時は、社会人とか大学でサッカー選手を目指す。
最後の最後で出来なかったら、ブラジルに行ってカズさんの様にブラジルでプロになって日本に帰ってくる、なのでブラジルを考えていました。

──中澤さんは目標の設定が上手だと思うんですけど、あまりにも大きな夢だと辿り着けなくて挫折してしまいそうだけど、簡単すぎると…

僕の場合は目標が“ワールドカップで良いプレーをする”という目標があったんですけど、そこから逆算をしていきました。
“◯◯年の時には、ここまでいっていないといけない、ここまでにはJリーグで出てないといけない、そのためにはプロ契約をここでしないといけない”というように逆算していって、“じゃあ、今何をやらないといけないんだろう”と考えて、少しずつ目標をクリアしていきました。

──年表通りにいきましたか?

なかなかいかないですよね、ブラジルに行くところまで良かったんですけど。ブラジルから帰ってきた時はビザの関係でブラジル留学が駄目になって、本当に焦りました。
自分の中ではブラジルでプロになって帰ってくるっていう目標があったので、それがなくなってしまって、“どうしようかな?”と考えた時に、とにかくプロになるためには毎日練習しなきゃいけない、申し訳なかったのですが、自分の卒業した学校の方に行って後輩と毎日ボールを蹴る、とにかくサッカーをやる環境を求めていきました。

毎日サッカーを一生懸命やっていれば何か起きるんじゃないかなと思っていたところと、あとは親が「22歳、大学卒業するまではサッカーだけやってていいから」と言ってくれて、「22歳になって、もしプロになっていなかったら働きなさいよ」と言っていただいたので、22歳まではとにかく24時間サッカーばかりやろうと思っていました。
そしたら、偶然ヴェルディのユースとの練習試合があって、本当は20歳なんですけど高校生の練習試合に入りまして(笑)点を取って、目立ってお願いしたら「まあ、しょうがねえな」ということで練習生になれることができたので。
毎日一生懸命練習したことがやっと実を結んだっていうのがそこかなと思いますよね。

──憧れていたカズさんと同じチームになったわけですよね

僕はサテライトの方だったので、サテライトのグラウンドとトップのグラウンドは違うんですけど。
隣でカズさんが練習している、ラモスさんが練習している、というのはネット越しに見ていたのですごく嬉しかったですね。

──ご自身の著書「下手くそ」の中で「下手くそは絶望ではなく、チャンスだ」とおっしゃっていますね

そんなことも書いてましたね(笑)。下手くそだったから毎日練習しないといけない、常に危機感を持つことができたので、ちょっと上手かったらそこまで努力していなかったと思います。
目標が“ワールドカップに出る”ということだったので、そのためには自分が今、何をしなきゃいけなくて、何ができるんだろうっていうことを常に考えていました。それを達成しなかったらワールドカップなんて無理だろうと思っていたので、達成するためにとにかく一生懸命サッカーをする。
その気持ちでいられたのは“毎日練習しなきゃダメだな”という思いが常にあったので、自然と自分の毎日の生活スタイルになっていたのも良かったです。

──岡田監督の言葉で、すごく影響を受けたというのが印象的でした

いろんな監督に出会って、いろんな監督のいいところもあったんですけど。特に岡田さんの言葉が自分の中で勇気付けられました。
自分は下手くそでコンプレックスだったんですけど、岡田さんの場合は「お前はヘタで全然いいんだ、下手だけど何か一つ長所があるだろう」と言われて、「技術があってもヘディングができない選手もいるわけだから、自分の長所のヘディングでJリーグで一番になれ」と言われて、そのトレー二ングをすればお前を使ってやると、言われたんですよ(笑)。
上手い人はいっぱいいるんだから、そっちに任せて、上手い人ができないことをやればいいんだって、その日から毎日ヘディングの練習ですね。

──ヘディングという武器を得ることによって、自信を持ってプレーできるようになったんですね

今まではどっちかと言うと、ネガティブにプレーした部分があったと思うんですよ。“失敗したらどうしよう”とか、“ミスったら周りに怒られる”みたいなイメージでやっていたんですけど、「監督が“失敗してもいい”って言ってんだから、いいじゃん」みたいな感じでやったら、意外と失敗しなくなるので。
人間のその精神っていうのは面白いもんだなと思いますよね、僕は岡田さんと出会えたことが、サッカー選手として最大のターニングポイントだったんじゃないかなと思います。

──長い間、現役生活をされていた中澤さん、いろんな選手を見てきたと思うんですけど
目標達成することができる人、できない人、何が違いますか?


目標に向かっている人はしっかりと行動、チャレンジをしていると思います。言うだけの人ってたくさんいるんですよ、言って「いつやるの?」って言って、「とりあえず、明日から頑張ります」とか言う人は達成できないですよね。
言う以前に、すでに行動してて、聞いたらそれに向かってやってるって人は達成しますよね。「試合で負けて悔しいっす。マジ明日から頑張ります」ってやつは、だいたいダメです。言わなくても、勝手にやってるやつって、すでに目標に向かって突っ走っているので。そういう人は、もう成功している人だと思いますし、そういう人が多かったと思います。

──中澤さんが考える成功とは何でしょうか?

僕は成功はあまり気にしたことがなくて、気が付いたら「目標達成した」みたいな感覚なので。
“これくらいやったから、もう成功だろう”みたいなことは考えたことがなくて、その過程みたいは自分の中で楽しんだりしています。
日本代表になったら、また次の目標がどんどん出てくるので、どのタイミングが成功なのか分からないんだと思います。
その成功に向かって毎日努力するというのが、自分の中で大事かなと思います。

──現役を退かれた今の目標は何ですか?

今はとにかくラクロスをメジャーなスポーツにするということが目標ですね。
2028年のオリンピック正式種目に向けて、今、走り出しています。今はとにかく、僕がメディアに出て「ラクロス」っていうワードを喋る。僕は今、サッカーっていうくくりじゃなくていいです、ラクロスでいいです。

──サッカーの指導者、監督になりたいという思いはないですか?

ないです(笑)。プロサッカー選手としてやってきた中でいろんな監督がいたんですけど、たぶん俺みたいなプレイヤーは扱いづらかったと思うんですよ。
なので、自分が監督やって、俺みたいなやつがいたら絶対嫌なんですよ。嫌な思いしたくないので(笑)。

──いろんな監督を見たからこそ、こういう選手とコミュニケーションとりたいなとか、ないですか?

ないわけではないですけど、資格を取って、24時間サッカーのことをもう考えなくてもいいのかなって。
今はラクロス24時間かな、“こういう練習したら子供たちは成長するんだろう”とか。あと、サッカーは高校生とかも知識を持っているんですよ。練習メニューとかもそうですし。
僕が教えなくてもいいかなって、どちらかというと僕は気合と根性系なので。AB型だから、違った道を歩みたい人間なのかなと思います(笑)。

──今週も、中澤佑二さんの心の支えになっている曲を教えて下さい

今週も安室奈美恵さんなんですけど、僕の一番好きな曲「Baby Don't Cry」です。
この曲のMVで、安室奈美恵さん代々木公園を口ずさみながら、ただ歩くだけというのがあるんですけど。これがめちゃめちゃ可愛いんですよ。
曲もいいんですけど、MVの雰囲気とか世界観が可愛いので、「Baby Don't Cry」を聴いた方は、ぜひMVも見てください。

──最後に、夢に向かっている若いリスナーに向けてメッセージをお願いします

夢っていうのは人それぞれあると思うんですけど、かっこいい夢とか、周りの目もあると思うんですけど。
どんな夢でもいいので、好きなものに向かって一生懸命やってくれればなとも思いますし、一生懸命やっていく中で、色んな出会いとか、色んな発見があると思うので、夢中になれるものを探してもらえたら良いなと思います。それがいつのまにか仕事になっていたりするので。
無駄な時間というのは一切ないので、とにかくサッカーでも野球でも何でもいいと思うので、好きなものを一生懸命、24時間頑張ってもらえればなと思います。

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中澤佑二さん、初のプロデュース香水ブランド
「BOMBER PERFUME」から発売されている「ボンバー パフューム オードトワレ」を1名様にプレゼントします!

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