今週の「Athlete News」は、先週に引き続き、マラソン解説者 増田明美さんをゲストにお迎えしました。
増田明美さんは、1964年、千葉県いすみ市生まれ。
成田高校在学中、長距離種目で次々に日本記録を樹立。
1984年のロサンゼルス五輪に出場。1992年に引退するまでの13年間に
日本最高記録12回、世界最高記録2回更新という記録を残します。
現在はスポーツジャーナリストとして
執筆活動・マラソン中継の解説などでご活躍されています
──1月1日の元日に行われる全日本実業団対抗駅伝、ニューイヤー駅伝。
群馬県庁を発着の7区間、100キロを37チームで争われますけど、押さえていくべきポイント、注目すべきポイントがあったら教えてください。
ここのところ、旭化成が強いんです。旭化成が連覇していて、その前まで勝ち続けていたのがトヨタ自動車。
だから、そろそろトヨタが旭化成に対して、これからまた自分たちが時代作るぞ!って、佐藤監督も燃えてると思うんですよ。で、トヨタは今回、福岡国際で服部勇馬さんが優勝したんですね。
記録もそうなんですけども、アフリカの選手に勝ったことがすごいと思うんです。
それで、トヨタは勢いがついてるから今年はいいんじゃないかなってなんとなく思ってます。
──ただ、旭化成は本当に充実してるじゃないですか。
なかなか付け入る隙がなさそうな気がするんですけども…。
今、宗猛さんが総監督になって、西さんという方が監督なんですけど、確かに旭化成は層が厚いですね。
村山兄弟でしょ、市田さんの方も今調子がいいんですよ。なぜか、市田兄弟の方を宗さん達は可愛がるのね。やっぱり、市田兄弟は旭化成で練習しているから。村山兄弟は東京組なんですよ。
──同じチームでも練習場所が違うってことですか。
そうなんです。
──逆に、練習環境が違うと、チーム内にも”東京組には負けられない!”とか、本社の方には負けられないみたいな、ライバル心も生まれたりするんですかね。
そう見たいです。いい刺激があってね。お互いに相手を気にしながら
モチベーションを上げていって、レースが近づくと合同合宿なんかを宮崎の信岡でやっているので、その時は一緒に練習しますからね。でも、それは旭化成の中でもそうだし、トヨタもそうなんですって。
トヨタの佐藤監督が一番意識するのはトヨタ九州って言ってた!
森下さんっていう、バルセロナオリンピックでメダルを取られた方が教えているチームで、そこも強いんですよ。だから、そこを意識しながら頑張ってるって言ってましたね。
──トヨタでの一番はこっちだっていうのをやっぱり示したいっていうのもあるんでしょうね。
世界のトヨタですからね!
──ホンダの方も、今年2月の東京マラソンで日本記録を出した設楽悠太選手が出場するということで、こちらも強いんじゃないですか?
強いですよ!設楽さんは今、余裕がありますからね。
でも、大迫さんもまた自分の記録を破った。服部勇馬さんも頑張ってるってことで、
2020年に向けて、ライバルたちが頑張ってる。これがまた、一億をもらっても彼をのほほんとさせないモチベーションの一つにもなってるからとても良いと思います。
──そして、箱根駅伝が1月の2日、3日に行われますけれども、青山学院大学が5連覇するかどうかっていうことですよね…。
原さんが一番怖いのは、東海大学だっておっしゃっていました。両角監督率いる東海大学は、ハーフマラソンを走れる人が多いんですよ。
ハーフマラソンを1時間2分〜3分で走る人が、16人エントリーした中でほとんどがそうなんです。だから、原さんは自分たちのチームが何かアクシデントがあったりしたときに、怖いのは東海大学だって言っていましたね。
ゴーゴー大作戦の中の「5」には、五連覇の意味もありますけど、ライバルでもある東海大学のゼッケンは「5」なんですよ。
──東海大学は、今3年生になっている方々が1年で入って来た時は、むしろスピードがある選手たちだったのが、
今年は箱根に向けて距離の練習をしてる。っておっしゃってましたから、それが箱根に現れるかもしれませんね。
そうなんです。關さんと、鬼塚さんと、館澤さんのゴールデンコンビが3年生ですもんね。そこも期待されていて、その3人が特に調子いいようですね。
──中でも、増田さんが注目されてる選手っているんですか?
たくさんいるんですけども、東海大学の關さんは良かったなあ。話を聞いていて、透明感がありましたね。
早稲田の中谷選手も面白い選手で、1年生で大スターで、みんなが欲しかった選手なんですけど、中谷さんのところに取材に行ったら、賢い受け答えをしていましたね。
で、爪を見たらびっくりしたんですけど、爪の腹の部分に三日月があるでしょ。あれが真ん中ぐらいまで三日月があって。
爪が健康だとは栄養状態が良いっていうんですけど、よく食べる?って聞いたら、食べること大好きだって言ってましたね。
──そして、箱根といえば山登りが注目されますけれど、一時期、山登りが23キロちょっとと最長区間だったんですけど、少し短くなったことによって重要な空間が変わりましたよね。
重要な空間がそこだけじゃなくなりましたよね。しかも、たくさんの人にチャンスが出てきました。
ちょっと短くなったことによって、そこの層が厚くなりましたね。
──チーム力の差がそこまで出ないようになったのかもしれないので、よりレースが面白くなるかもしれませんね。
だけど、本当に駅伝って先手必勝だなと思ったのが、前回のニューイヤー駅伝の時に1年目のルーキー・遠藤日向さんが飛び出して、区間賞を取ったんです!
それから住友電工は弾みがついちゃって、良い順位でゴールしましたし、トラックアンドフィールドでも住友電工の選手が1年間活躍してますもん。だから、いろんな面で影響を与えるのはやっぱり序盤ですね。
今週のゲスト、増田明美さんの“サイン色紙”をプレゼントします!
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