今週の「Athlete News」は、パラ・バトミントンで活躍する今井大湧選手です。
今井大湧選手は、1998年生まれ、愛知県津島市出身。
友人の影響で、小学4年の時にバドミントンを始める。
生まれつき右の前腕に障がいを持ちながら、健常者と一緒にプレーし、高校は地元の強豪・愛工大名電へ進みました。
高校2年の時に選手発掘事業に参加したのがきっかけでパラ・バドミントンに出会い、その後、出場した第1回日本障がい者バドミントン選手権大会で優勝、高3の夏にはアイルランドで開催された国際大会に出場しました。
高校卒業後は日本体育大に進学しバドミントン部に在籍し、去年11月の世界選手権で銅メダルを獲得。
現在は大学に通いながら、2020年の東京パラリンピックでメダル獲得を目指します。
──高校は地元の強豪・愛工大名電のバドミントン部ということですが
健常者と一緒にインターハイ出場を目指して取り組んでいらっしゃったんですか?
そうですね、ずっとインターハイに出るということを目標にして高校生ではやっていました。
──右腕にハンディキャップがあるということで、ご苦労された点はあるんですか?
基本的にはみんなと同じ練習メニューをやっていたんですけど、ウェイトトレーニングは両手を使ってやるものは、なかなかできなくて。
チューブトレーニングだったりすると、握らなくても、引っ掛ければ引っ張ることができるので、そういうところではみんなと違うことをしてました。それ以外はなかったですね。
──バドミントンとパラ・バドミントンの違いは何ですか?
車椅子、上肢障がい、下肢障がいと大まかに分かれていて。様々なカテゴリーによってルールが違うところですね。
車椅子だったらコート半面だったり、下肢障がいの重いクラスだと半面のコートになります。
自分のクラスはまったく同じルールですね。点数も21点で、3ゲーム、2ゲーム先取ですね。
──パラ・バドミントンに本格的になったときに、プレーとしての戸惑いはなかったですか?
自分のクラスは変わらないので、変化っていうのはないですね。
今まで、パラ・バドミントンがあるというのを知らなくて、2020年から正式な種目に決まったんです。それをお父さんに言われて始めました。
──お父様から聞いたときは、どう思われましたか?
自分としては、高校でインターハイに出たいというのがあったので、パラ・バドミントンに出るのは、そのときは考えられなかったです。
高校の部活動の顧問の先生から、”自分にしかできないから”っていうのを言われて、視野も広がると思うし、ということを言われて出てみようと思いました。
──日本障がい者バドミントン選手権大会で優勝されて、出場前と心境の変化はありますか?
市の大会でも、県の大会でも準優勝だったりだったので、すごく嬉しかったというのと、自分と同じような障がいを持った人がバドミントンをやってるところを見たことがなかったので驚きました。
──高3の夏ですね、初めて国際大会に出場されて感じたことは?
決勝でマレーシアのリク選手に負けて、”世界にはこんなに強い人がいるんだ”っていうのを感じて、負けてられないなと思いました。
──今井選手のプレーのストロングポイントはどこですか?
自分のクラスだと大きい方なので、スマッシュに角度がつくっていうのは強みだと思います。
──バドミントンは、ある部分頭脳戦だと思うんですけど、展開力はどういう風に養えばいいんですか?
自分の思ったところに打てる技術力だったり、そこに打てれば返ってくるところも限定されてきて、ヤマを張って早いタッチができると主導権を握れますね。
──昨年開催された世界選手権で3位になるなど、2020年、東京パラリンピックで活躍が期待されますが目指すところは?
初めてということと、日本で開催されるので金メダルをとりたいです。
パラ・スポーツは、障がいを持った人にはきっかけや可能性が広がるものだと思うし、健常の方には、見て、価値観とか視野が広がるものになるんじゃないかなと思います。
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