• mixi
  • Facebook
  • ツイッター
  • Google
  • TOKYO FM
  • TOYOTA
Home>Athlete News
Athelete News
18.02.10
柔道が変えてくれたもの
null
今週の「Athlete News」は、ロンドン、リオと2大会連続でパラリンピックに出場された、視覚障がい者柔道・半谷静香選手にお話を伺いましした。

半谷静香選手は、1988年生まれ、福島県いわき市出身。エイベックス所属。生まれつき視力が弱く、お兄さんの影響で中学1年から柔道を始め、大学入学後に視覚障がい者柔道と出会いました。
2007年の全日本大会48キロ級で優勝。ロンドン・パラリンピックは、52キロ級で出場し7位。リオは48キロ級で5位入賞を果たしました。昨年末のトルコの国際大会では金メダルを獲得。2020年の東京大会ではメダル獲得を目指します。


──海外遠征がかなり多いようですね?

そうですね、去年は特に多かったと思います。
大会がウズベキスタンとトルコ、韓国とザンビアが合宿で行きました。

──ザンビアを選ばれた理由は何ですか?

私の専属のコーチをやっていただいている仲元コーチが、もともと青年海外協力隊で3年間着任されていたということもあって、ザンビアを選びました。

null
──ザンビアの選手たちと戦うということですか?

視覚障害者の選手に関してはいなかったんですけど、現地のパワフルな柔道家と組むということで、いろんな意味で挑戦、勝ちにこだわるような練習ができたのが収穫でした。

──大学で視覚障害者柔道を知ったということですが、きっかけは何だったんですか?

私が進学した筑波技術大学は、視覚障害者と聴覚障害者を対象とした大学なんですね、そこで出会った先輩から勧めれられたことがきっかけで、初めて大会に出場しました。

──競技を始めて、すぐに全日本の大会で優勝なさったんですか?

はい、初めて出た大会、大学1年生のときの大会で優勝しました。

──手応えはありましたか?

そうですね、中学・高校と一般の方と練習をしていたので。練習量にも、体力にも自信があったので”このままいったら、簡単に勝てるんじゃないかな?”って、調子にのる部分も、いろいろな思いもありました。
ただ、私が日本一になった喜びよりも、視覚障害者であることを公にしなければいけないことの方が心の中には強く残っていて。当時、葛藤したのを覚えています。

──日本一になることで、そのことが知られてしまうことも考えたと

高校までは障害者であることを隠して生きてきたので、自分がそういう世界に入るとは思っていませんでしたし。
同時に、視覚障害があるからこそ世界一を目指せるというのも特権なのかなと考えました。

──ロンドン・パラリンピックの前年、大学卒業を目前にした2011年3月11日、東日本大震災が起きました
そのとき、半谷選手はどちらにいらっしゃったんですか?


大学の4年生でしたので、大学の寮にいました。

──ご出身が福島ということで、とても心配だったんじゃないですか?

そうですね、その日の夜に連絡をとろうと思ったんですけど、いわきの方は停電だったりとか色々あって連絡がとれなくて。
生活がなかなか戻らなかったので、一ヶ月くらい家族は新潟の方に避難していました。

──そうなると、実家に頼ることもできないですよね

就職先も決まっていなかったですし、大学4年生だったので出ないといけない、かといって実家に帰ることもできなくて。
避難先もスペースがないから行けない、”どうしよう?”と困っていたのが3月の末だったんですね。
当時からお世話になっていた大学の先生が、小川直也先生を紹介してくださって、そこにお世話になることになりました。

──道場での練習はどうでしたか?

オリンピックでメダルをとっている方なので、細かい指導をされていて、勝つことに対しての意識の高さを感じさせてくれました。
小川先生が得意だった大外刈り、払い腰、内股という技に関して、一から手取り足取り教えてくださって。”できるまでやめない”という、熱い指導をしてもらいました。
小川道場にいた間で一番身になったと思うことは、世界に挑戦することの大変さ、意識が高くないとメダルがとれないんだということを教えてもらったんですけど。
言われた言葉があって「俺は一番を目指していても、二番にしかなれなかったんだ。一番を目指すなら、圧倒的な一番を目指せ」と言われました。

null
──柔道と出会って、半谷選手自身変わった部分はありますか?

以前は自信が持てなかったことが大きかったんですけど、柔道をして、持久力がついたり、他の人よりも体力があったり。
そこらへんの29歳にはできない、後転倒立ができたりっていうのがちょっとした自信になって、人の前で話すこととか、目立つことに対して、そんなにイヤじゃないと思うようになったのは柔道のおかげだと思っています。

──ゲストの方にお気に入りの一曲を伺っています。 半谷静香選手がよく聞いている曲や心の支えになっている曲などはありますか?

AIさんの「みんながみんな英雄」という曲をよく聴いています。

──この曲はどういうきっかけで知ったんですか?

TEAM BEYONDのイベントで、武道館でAIさんの歌を初めて聴かせていただいてから好きになって、練習前に聴いたりするようになりました。

──どんな時に聴かれたりとか、好きなフレーズはありますか?

練習に行くときに気持ちが上がらないとか、”練習乗り切れるかな?”って不安になったときに電車の中で聴いてます。
「つむじ風が吹く」っていうフレーズがあるんですけど、寝てしまったら大したことはない、寝転んでしまったらそよ風だっていうのが、私にとって”今日も大したことないって思ったら、意外とあっという間に過ぎちゃうんじゃないかな”って思ったら、練習を頑張れたりします。

──ロンドンで7位、リオで5位と順位を上げています。2020年、東京パラリンピックで目指すところは?

もちろん金メダルです!柔道が初日で、私が軽量級で一日目なんですね。私が金メダルをとったら、日本チーム一番最初の金メダルになるので、何としてでも一番目の金メダルになりたいです!

----------------------------------------------------------------------------------------------------------------

過去1週間分の番組が無料でお楽しみいただけるradikoタイムフリー
番組を聴いて気に入ったら、SNSで友達にシェアしよう!

2月10日(土)OA分の放送はこちら

Message

Circle of Friendsや藤木直人さん、高見侑里さんへのメッセージはこちらから。あなたのスポーツ体験と気分を盛り上げるためには欠かせないリクエスト曲をお待ちしています。