今週の「Athlete News」は、K-1選手の武尊選手にお話を伺いました。
1991年生まれの26歳、20歳でプロデビュー。2014年からは新たに旗揚げされたK-1に参戦。
アグレッシブなファイトスタイルでKO勝利を連発し、K-1史上初の二回級制覇を成し遂げた最強のファイターです。
現在は半年間の休養中で、次の試合は来年3月に開催される、さいたまスーパーアリーナでの大会が予定されています。
──最近はモデルや俳優、バラエティ番組と、いろんなところでお見かけしますね
格闘技は試合を見てもらわないと伝わらないので、見るきっかけになってくれればいいなと思ってやっています。
──ビジュアル面も、髪型が素敵にキマっているイメージがありますけど気にされてたりするんですか?
強いだけじゃなくて、華がある選手でいたいと思います。ただ強いだけじゃなくて、見た目もバッチリキマってて、「スーパースターだな」って言われるような選手になりたいと思っているので、身だしなみには気を付けています。
──お肌が綺麗ですよね
ありがとうございます(笑)、エステとかに通っています(笑)。
──戦いとかでお肌も荒れたりしそうですよね
傷とかアザはいっぱいできるんですけど、なるべくそういうのが無く勝てるようにしたいですね。
──今日はスタジオにチャンピオンベルトを持ってきてくださいました
普段は持ち運ぶのが重くて大変なんですけど、試合後はそれがいい重さですね。
──メダリストだと、メダルは一生もので持っていられますけど。K-1チャンピオンは返還しないといけない場合、何が残るんですか?
1回チャンピオンになるとレプリカを作れるので、返上するときにレプリカを作るんです。
──それはお金を払って自分で作るんですか?
そうですね(笑)。
──何としてでも守り続けたい、誰にも譲りたくないですよね。
武尊選手というと、ガンガン前に出てKOするスタイルですが、リング上はどのような心境で戦っているんですか?
僕は昔から戦うことが好きで、小さい頃からやっているんですけど。
練習とかは、”試合のために”という感じで、”仕事としてやらないといけないこと”という意識でやっているんですけど。試合になったら趣味だと思ってやってるので、心の底から楽しんでやってますね。
試合中に拳の骨を骨折したことがあるんですけど、その手で殴り続けられるくらいでした。
──それは試合中に気付いていないんですか?
気付いていたんですよ。トーナメントの準決勝で骨折して、一回リングを降りて痛みが出てくるんですよ、骨もぐにゃぐにゃ動くし。
”決勝いけるかな?”ってなったんですけど、決勝のリング上がってアドレナリン入ったらその手でガンガン殴っていたので(笑)。リングに上がると、いっちゃうタイプですね。
──今の戦績が32戦31勝、18KO、1敗ということですけど、”この試合!”って挙げるとしたらどの試合ですか?
K-1で初めて世界チャンピオンになった試合で、2015年の試合ですね。
トーナメント戦で1日3試合やるんですけど、素足で蹴り合って小さいグローブで殴り合ってるので、体がボロボロになるんですよ。
それを3試合初めてやったので、きつかった思い出があって。
小さい頃からK-1に憧れていたので、チャンピオンになったときは何とも言えない感情が溢れ出しました。
──試合ではセーブするものなんですか?
僕はセーブできないんですよ(笑)。逆に、そういうタイプの人の方が上に上がれるんですよ。
”その1試合だけ”と思って、全力でやってる選手の方が上がっていけるのは、あると思います。
──そのときもKO勝ちにはこだわっているんですか?
そうですね。トーナメントはKOで勝ってる選手が上に上がれるので、3ラウンドをフルで戦っちゃうと体のダメージもそれだけあるので。KOで、どれだけ早く上に上がれるかっていう、普段から常にKOは意識してます。
僕が小さい頃にK-1見て、”かっこいいな”って思ったのも、KOを見てそう思ったし。
お客さん目線からすると、どっちかが立っていて、どっちかが倒れているっていうのが、一番わかりやすいじゃないですか。
そういう試合をしていきたいし、そういう試合を見て僕は夢とか希望をもらったので、そういうものを与える立場になりたいと思うので、そういう試合をしていきたいと思います。
──勝った後のバク宙は、ご自身で考えたんですか?
デビュー戦からやってて、武尊っていうファイターをとにかくお客さんに覚えてもらいたかったので。できるだけ髪も派手にしたり、KO勝ちした時にバク宙したら盛り上がるだろうなっていうので(笑)。
KOした時しかバク宙やらないんですけど、「武尊はKOしたらバク宙やる」っていう、セットで期待してくれるので、そこも一つのパフォーマンスになればなと思ってやっています。
──武尊選手のお気に入りの一曲を伺います。トレーニング中によく聞いている曲や心の支えになっている曲は何ですか?
K-1始めたのが、中学、高校くらいからなんですけど。きつい事があったら聴いていたMr.Childrenの「終わりなき旅」です。
歌詞も心に響いて、”もっと頑張ろう!”という気持ちになりますね。
当時、挫折だったり葛藤してた頃だったので。
──挫折があったんですか?
めちゃめちゃありましたね。空手は小学校からやっていたんですけど、最初は負けてばっかりで。
高校の時に「K-1甲子園」という、K-1の高校生の大会あるんですけど。それで負けちゃって、自分の中ではそこで優勝してK-1デビューするっていう目標だったので、そこで一回心をポッキリ折られてしまって。
道をそれちゃった時もあって、格闘技から離れた時もあって、そういう時に聴いてて。
歌詞の中で、「高ければ高い壁の方が 登った時に気持ちいい」っていう歌詞があるんですけど
”もっと高い壁登らないとな”っていうので、勇気をもらった記憶があって。
今でも、試合前とかくじけそうな時に聴いてます。
──来年の3月21日 さいたまスーパーアリーナで復帰予定ということで、意気込みをお願いします
新生K-1になってから、初めてさいたまスーパーアリーナ、メインアリーナで大会があるので。
さいたまスーパーアリーナのメインアリーナといえば、K-1の聖地でもあるので、そこに戻ってこれたっていうのが嬉しいし、その分、昔以上に盛り上がったK-1を見せたいし。
メインイベントで最高の試合をして、最後にリングに立っている選手になりたいです、KOで勝ってバク宙をしたいと思います。
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