今週の「Athlete News」は、先週に引き続き、ボクシングの元3階級王者の長谷川穂積さんをお迎えしました。
──競技は違いますが、先日、ゴルフの宮里藍選手がモチベーションの維持が難しくなったということで、今シーズン限りでの引退を発表しました。アスリートが引退を決める理由って様々ですけど、長谷川さんがボクシング人生にピリオドを打とうと思った瞬間はどういった時だったんですか?
昨年の9月に3階級制覇ができて、どうしようかなと思っていたんですけど、自分がボクシングを始めた理由をふと考えた時に「自分が強いのか、弱いのか」どちらかを知りたかったんです。
最後の試合は去年の9月の試合なんですけど、試合の45日前に親指を脱臼骨折したんです。その状態でも一回も心が折れず、絶対にこの状態でも戦うと決めて結果的には勝てたんですけど、その時に相手がどうこうではなく、自分自身に勝てたな。って思ったんです。
自分自身に勝てたことが、”自分は強い”という答えだな、と分かって、これ以上ボクシングをしていても自分自身に対して証明するものがなくなったのが、一番の大きな理由ですね。
──現在、日本の現役王者の数は、過去最多タイとなる12人!この現状をどう思われますか?
団体が増えたっていうのが一つの理由だと思うんですけど、決してボクシング界にとってはプラスではないかな、と思っていますね。
昔はWBC、WBAっていう2団体があって、みんなが世界チャンピオンを知っていたと思うんです。今は12人もいて、その内何人を知っているか、っていうとほとんど知らないと思うんです。
そういう意味ではボクシングチャンピオンの低下になるのかなと思いますね。
──その中でも井上尚弥選手は相当素晴らしい選手なんじゃないですか?
そうですね。僕もすごく仲が良いんですけど、とにかく全てがすごいです!パンチのスピード、パンチ力、当てる技術、避ける時にディフェンスとか距離感、タイミング…全部良いんです。
だから、井上選手のダメなところが出てこないんです。僕は150年に1人の選手だなと思っていますね。
──やっぱり、総合的に全部ができる選手ってそれだけ珍しいんですか?
珍しいですね!例えば、これだけ強いけど女性に対してはダメダメとか、女性を覚えてしまってダメになってしまうとかあるんですけど、彼は結婚していて奥さんがしっかりと影で支えていますしね。
──アメリカに進出するんじゃないかって話もありますよね。
そうですね。次の試合はアメリカでやるみたいです。井上選手ってスーパーフライ級って言って、階級が軽いので、アメリカは軽い階級があまり受け入れられないんですよ。
だから、彼が今から階級を上げていくと思うんで、階級を上げた時にどうなっていくのか注目していきたいですね。
──それでは、今週も長谷川穂積さんにとってお気に入りの曲を教えてください
清木場俊介さんの「Fighting Man」です。
──この曲を知ったきっかけはあったりするんですか?
清木場さんとは仲良くさせていただいてまして、僕に曲を作りたいっていうことで作っていただいたのがきっかけですね。お互い、すごく性格が似ているんですよ。適当、大雑把、でも繊細っていう(笑)。
──曲を作ってもらって初めて聴いた時どんな印象でした?
嬉しかったですね。試合前はいつも聴いてテンション上げてます!
──普段はどんな曲を聴かれるんですか?
普段は友達でもある清木場俊介さんの曲が多いんですけど、結構バラードも好きで日本の方が歌っているバラードもよく聴きますね。ソナーポケットや、GReeeeNやケツメイシも好きですね!
走ったりするときもバラードを聴くことが多いです。
でも、試合前になるとだんだんアップテンポな曲に勝手に変わっていきますね。
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