• mixi
  • Facebook
  • ツイッター
  • Google
  • TOKYO FM
  • TOYOTA
Home>Athlete News
Athelete News
17.04.29
日々の葛藤の中で
今週の「Athlete News」は、車いす陸上でリオ・パラリンピックに出場された木山由加選手にお話を伺いました。


──木山選手は、リオパラリンピック車椅子の陸上で女子400メートル、女子100メートルに出場されて、ともに4位に入賞されました
4位というと、メダルまであと一歩というところで逆に悔しさが強かったりするんですか?


「T52」っていう障害クラスの人数が少ないので、4位っていうのが端から見たら上位なので、”すごい”と思われがちなんですけど。人数が少ないので、自分はどっちかと言うとタイムにこだわりたいっていうのがすごくあったので……タイムも思うように出せなかったので悔しい思いをしました。

──タイムが出なかった要因といいますと?

体調管理ですかね、行く前に合宿を詰め込んで入れちゃって。
オーバーワークになって体調を崩して、リオの前にニューヨークの合宿があったんですけど、そこでも調整しきれなくて。そのままリオという感じだったんですね。

──ブラジルのリオというと日本の真裏ですから、移動するだけでもしんどいじゃないんですか?

けっこうきつかったですね。

──木山さんは手足の運動機能が低下する進行性の難病、「脊髄小脳変性症」と向き合いながら競技を続けてらっしゃるそうですけど、これはどういう病気なんですか?

負荷をかけてトレーニングができないというか、それをかけることによって病気が進行しちゃうっていう病気なんですけど。

──となると、やり過ぎても良くないし…でも、競技のためには負荷をかけないといけない状況になるわけですよね
自分でどれくらいやるかを決めるのは難しいですよね?


そうですね。症例とかは無いみたいなので、自分のさじ加減ですね。1週間同じメニューができなかったりしますし、その日によって”今日はできるかな?”とか、”今日はしんどいからやめとこう”とか、日々葛藤ですよね。

──自分の中で体調を見ながら、模索しながら、そういう意味でも戦っていかないといけないですよね

でも走ることが好きなので、そこは諦めたくないというか…病気が進行しても続けていきたいところではあるので、仕方がないのかなと。考えても治らないですし、だから”今できることをやろう”というのがあって。

──病気との向き合い方、考え方は変わったんですか?

2020年の東京パラリンピックが決まってから、そこを目指していきたいというのがあったので。
今までは病気が進行してもガツガツトレーニングしてたんですよ。病院の先生も、「それはやりすぎだから応援できない」と言ってたりしてたんですけど。
2020年が決まってから、今じゃなくて、長く競技を続けると考えたらトレーニングの内容も考えないといけないと思って、自分の病気と向き合うようにはなりましたね。

──以前、イリノイ大学の合宿に参加されたそうですが、何がきっかけだったんですか?

アメリカの選手で、私みたいに細くて体幹が使えて…っていう選手がいたんですね。
その選手がロンドンで金メダルを4つとったんです。もしかしたら同じ病気かもしれないと思って、練習内容を見たいと思って…
そしたら、たまたまイリノイ大学だったんですけどイリノイ大学は障害者スポーツに力を入れてる学校なんですよ。
車椅子バスケ、車椅子マラソン、陸上だったり…そこで練習内容を見させてもらって、結局、同じ病気ではなかったんですけど、練習内容を聞いて、自分はアメリカスタイルのほうが合っているのかなと思って、今の練習には生きてますね。

──3年後、東京パラリンピックへの思いはどうですか?

自国開催っていうのは大きいと思うんですよね。
次はないと思うので、この機会に目指せるものは目指したいと思いますし、体のことも考えて、どうなっているのかが分からないのも現状なので。
一年一年を一生懸命頑張って、それが3年後の東京につながればいいなと思っています。
今できることをしっかりやって、2020年あの舞台に立ちたいですね。あわよくば、メダルをとりたいですけど、それは後からついてくるかなと思って。

──この番組では毎回、ゲストの方にお気に入りの1曲を伺っています。
木山選手にとって忘れられない曲、心の支えになっている曲はありますか?


三代目 J Soul Brothersさんが好きで、忙しくても1年に1回はライブに行ってます。
全部の曲が好きなんですけど、その中でも「Pride」という曲の歌詞が好きですね。

──ライブがショーアップされてて、すごいですよね

アスリートですよね。見てて、私たちに近いものを感じるというか、そのパフォーマンスで私たちも感動しますし、自分たちも走ることによって感動を与えられたらいいなと思っています。


----------------------------------------------------------------------------------------------------------------

過去1週間分の番組が無料でお楽しみいただけるradikoタイムフリー
番組を聴いて気に入ったら、SNSで友達にシェアしよう!

4月29日(土)OA分の放送はこちら

Message

Circle of Friendsや藤木直人さん、高見侑里さんへのメッセージはこちらから。あなたのスポーツ体験と気分を盛り上げるためには欠かせないリクエスト曲をお待ちしています。