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Athelete News
17.04.01
2019年 フランスワールドカップへの思い
今週の「Athlete News」は、なでしこジャパンのミッドフィルダー、宇津木瑠美選手にお話を伺いました。

──2010年から6年間所属していたフランスのモンペリエから、去年の6月にアメリカのシアトル・レインに移籍されました。移籍を決めたのは何がきっかけだったんですか?

フランスに移籍した時もそうなんですけど、きっかけとかは無いんです。あまり良くないかもしれないんですけど、何を決めるにしても消去法で決めているんですよ。
そういう意味で、断る理由も無いなって状況になった時に移籍を決めました。

──アメリカと言えば、世界で活躍する選手がたくさんいますし、代表選手も集まっていますもんね。1年目はどうでしたか?

アメリカは、どのスポーツも夜にやるんですね。サッカーの試合だと、夜の8時とか。
女子のサッカーの試合で夜にやるっていうのは中々ない事だったので、お祭りみたいな雰囲気があって、盛り上がっている感じは伝わってきましたね。

──プレーのレベルとしては、日本やフランスとはまた違いましたか?

そうですね。フランスのリーグって色んな人種の方がいて、それもそれですごく面白い体験が出来たんですけど、アメリカのリーグはアメリカの選手が中心でやっているので、みんなが同じ意識でやれるっていうのは新鮮でしたね。

──宇津木選手は試合を展開されたり、組み立てたりされますが、新しいチームで、まだよく知らない選手とプレーする時ってどんな感じですか?

まず、名前を覚えるのにすごく時間がかかるんですよ。味方なのに「○○番、行け!」みたいな感じになっちゃうのは、本当にごめんなさいっていつも思っています(笑)。

──ニックネームみたいなのでも覚えるのは難しいんですか?

選手を後ろから見ることが多いので、みんなポニーテールで金髪だと、「あの選手は誰だろう?」って思う事はよくありますね。

──フランスに行ってからアメリカに移籍になりましたが、言葉の面ではいかがでしたか?

フランスの時は、基本的に英語が無いので、サッカーに関する全ての名前をフランス語で覚えるのに1年くらいかかりましたね。練習のメニューを理解するのに半年くらいかかりました。
ボールの事を「バロン」って言うんですけど、最初は何のことか分からなかったですね。ルールと全然違う事を一人でやりだして怒られることもありました(笑)。

──アメリカ特有の明るいノリはどうでしたか?

基本的にどの試合でもスタンドの所でバーベキューをやっているんですよね。
観ている人達が、試合を観ながらご飯を食べるっていうスタイルなんですけど、その匂いがすごくて!(笑)
私はサイドをやっているんですけど、すぐそばでバーベキューをしていて、みんなお酒も飲んでいるので匂いがすごいですね。

──こっち見てないな?って時もありますか?

見てないですね(笑)。背中を向いている時もありますし、バーベキューの人達の所にボールを取りに行くこともあります。

──川澄奈穂美選手とは現在チームメイトでもありますが、一緒のチームでプレーされてみて、いかがですか?

チームに日本人がいるっていう事があまり無いので、コミュニケーションを伝えやすいっていうのもあるし、新鮮だなって思いますね。助かっていることが多いです。

──そして、なでしこジャパンは、佐々木則夫さんから高倉麻子監督へと変わりましたが、変化っていうのは大きいものですか?

そうですね。一番大きいのは女性の監督で、女性のコーチで、女性のプレイヤーなので、今まであまり課題にならなかったことが課題になったり、問題だったことが問題じゃなくなったりという事がサッカー以外であるので、そういう意味では成長しやすい環境になったかな、と思います。

──色んな事が相談しやすくなったり、コミュニケーションも取りやすくなりましたか?

合宿中は1ヵ月くらい一緒に過ごしていますし、女性同士、精神的に近いような感覚でいられるような気もしますね。
サッカーという局面では、男性から教わることと女性から教わることで多少のズレっていうのもあるので、今後、長い時間をかけて作っていけたらいいかな、と思っています。

──佐々木監督の時から、「なでしこ」というと雰囲気が良いというイメージですよね。

佐々木さんの時って10年くらい同じ選手でやっていて、それぞれの役割がはっきりしていたんですよね。
澤選手がいれば引き締まったりとか、年齢も離れていたのもあってメリハリのあるチームにはなっていましたね。
今は若い選手ばかりなので、誰がどのポジションにいくかっていうのは、今、模索しているところではあります。

──2019年にはフランスでワールドカップがありますが、そこに向けての思いは?

フランス開催という事でゆかりがあるんですけど、その頃チームメイトだった若い子達が主力の選手になっているのかな、っていう楽しみもあって。
成長した選手を見たいなって思う気持ちと、一緒にやれたらいいなって思う気持ちがあります。すごく楽しみですね。

──そして、2020年のオリンピックは自国開催ですね。

あまり先の事を見るタイプじゃないんですけど、1個ずつ積み重ねていって、その先にあればいいかな、くらいに思っています。

──毎回ゲストの方にお気に入りの1曲を伺っています。宇津木選手にとって忘れられない曲、心の支えになっている曲がありましたら教えてください。

Adeleさんの「Hello」という曲ですね。同じ女性なんですけど、見ていてすごくセクシーだなぁって思いますし、癒されます。


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