今週の「Athlete News」は、先週に引き続き、リオ・オリンピックのカヌー・スラローム銅メダリスト 羽根田卓也選手にお話を伺いました。
──”レース前は、あえて怒りの感情を湧き上がらせて臨む”ということですが、これはどういうことですか?
奮い立たせるような感じですね。リラックスして、いつも通りに臨む選手もいますけど。
僕の場合は、試合だからこそかかるプレッシャーだとか緊張感を、自分の中でエネルギーにしてぶつけるという感じですね。
──ルーティーンみたいなものが決まっているんですか?
ルーティーンというルーティーンはないんですけど、スタートのコール音が”ピッピ!”と鳴る時に、スタート直前に「よし!!」と(笑)。
──オリンピックでメダルをとってから、日本中が”ハネタクブーム”になったわけじゃないですか。周りを取り巻く環境の変化はすごかったんじゃないですか?
環境はすごく変わりましたね。カヌー競技というものを皆さんに知っていただいたので。それが嬉しいのと、自分を選手として以前より認知していただけたので、それが何より嬉しいですね。
──”こんな友達いたっけ?”みたいなことは、なかったですか?
いろんな方から連絡いただいたんですけど、”親戚が増える”と言うじゃないですか?
増えたわけじゃないんですけど、初めて、羽根田家一族の集まりをして50人くらい集まって。見たことないような親戚の方もいて、でも、ちゃんとした一族なので(笑)。
オリンピックのメダルの力というのを初めて知りましたね。
──現在は29歳独身ということで、リオオリンピックの後にフェイスブックに女性からのメッセージが来たんですか?
来ましたね。リオの直後は「おめでとうございます」というメッセージをいただいて。
リオからちょっと時間が経つと、プライベートな内容もあったりして(笑)。
──結婚も考えていらっしゃるんですか?
考えていますけど。4年間は現役を続けるつもりで、海外を拠点にずっと飛び回る生活が続くと思うので、その間は結婚は考えていないですね。
──東京オリンピックに対する思いは?
すごく楽しみですね。全競技そうですけど、何より、カヌースラロームという競技が、日本ですごく高いレベルで皆さんに見てもらえる最高の機会なので、自分としても一番いい姿を見せたいと思います。
──なかなかカヌー競技を見られる機会がないので、これが東京にあって、いつでも見れたりすると…ますますカヌーへの距離が縮みそうな気がしますね
そうですね。日本になかったものが都心の真ん中に作られるので楽しみですね。
──今週も、羽根田選手のお気に入りの1曲を伺いたいと思います。羽根田選手が試合前に聞いている曲や、心の支えになっている曲を教えてください
Linkin Parkの「Numb」という曲です。
──けっこう激しめな曲が好きなんですか?
僕は激しい曲しか聴かないですね、バラードとか全然聴かないです。
──この曲はどういう歌ですか?
初めて海外遠征に行った時にLinkin Parkの存在を知って、いいなと思ったんですね。
──どういう時に聴くんですか?
レース前とか、決まった時はないんですけど。移動中とか、電車に乗っている時とか聴きますね。
──海外で生活をしていて、海外の文化に馴染んでいくんでしょうか?また、外に出てみて日本の良さに気が付きましたか?
どっちもですね。海外に適応していくっていうのもあるんですけど、日本を離れたからこそ、外から見れるようになって。
日本の良さっていうのに気付いて、日本がもっと好きになりましたね。
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