今週の「Athlete News」は、先週に引き続き、ロンドン・オリンピックの女子レスリング48キロ級で金メダルを獲得した、小原日登美さんにお話を伺いました。
──リオオリンピック、女子レスリングはメダルの期待が大きいのですが、今回の日本代表はいかがですか?
階級も6階級に増えたので、全員がメダルをとるチャンスがあると思います。
──4連覇を目指す吉田沙保里選手、調子はいかがですか?
変わらずいいと思います。
──吉田沙保里選手の強さはどこにありますか?
スピードとパワー、気づいたら足を触れらているという感じですね。
掴みどころがないというか…。
──2階級増えて6階級になりましたが、吉田選手が今まで出ていた55キロ級がなくなって、53キロ級になりました。このへんの不安はどうなんですか?
私はもともと、51キロ級から48キロ級に下げて、3キロだったんですけど、体重の差って、たった何キロかでもすごく軽くなると、相手のスピードが増したりします。
自分もちょっと軽くなるので、力が入ってない感覚があったりしたんですけど、だんだん慣れてきますね。経験もありますから、そこは問題なくオリンピックを迎えられると思います。
──吉田選手と同じく、オリンピック4連覇に挑むのが伊調馨選手です。
ロンドンオリンピックのときは、小原さんと同部屋だったんですか?
そうですね、出身も青森の八戸で同じですね。今でも、たまにご飯を食べたりします。
オリンピックの時には、伊調選手の方が年下なんですけど、3大会目のオリンピックの経験があったので、安心感があって先輩のような感じでした(笑)。
すごく心強かったですし、同郷なので安心感がありました。
──伊調選手はどんな方なんですか?
苦しい顔を出さない方で、ロンドンのときも現地に入ってから足首を大怪我してたんですけど、淡々とやることをこなしていたので”すごいな”と思いましたね。
──今回は58キロ級、前回のオリンピックでは63キロ級ですよね。5キロ違う階級に出るというのはどうなんですか?
伊調選手は体重が少なかったので、63キロ級でも60キロくらいとか、増量している選手だったので、自分の元の体重に近いということで58キロ級にしたんだと思います。
あまり体重のことを考えずに戦える階級といえば、階級になるんですね。
──4連覇まちがいなしですか?
階級が変わってやりずらさもあると思うけど、吉田選手と同様に、本人たちが一番、4連覇という目標を達成したいと思っていると思うので頑張ってほしいです。
──レスリング男子の代表はいかがですか?
男子は今回少なくて。みんなチャンスはありますし、55キロ級のグレコローマンの太田選手は同じ青森出身で、ちびっこレスリングから一緒にやっていたんです。
私が大学の時に、ちょうど小学生で一緒に合宿で教えたり、やんちゃ坊主っていう感じでしたけど、練習はすごく一生懸命やっていました。
──毎回、ゲストの方のお気に入りの一曲を伺っています。 小原日登美さんが試合前に聞いていた曲や支えになっていた曲を教えてください
Ms.OOJAの「Be…」という曲です。
まったく知らなくて、ロンドンオリンピックの試合の何ヶ月かくらい前に、たまたま曲を聴いたときに今の自分と歌詞が重なって勇気付けられて。
それから、ロンドンオリンピックまでずっと聴いていました。
──特に気に入ってる歌詞やフレーズはありますか?
「一人じゃ何もできない」っていう、本当は自分は強くないのに強がってみたいな、そういうところがすごく気に入ってます。
ロンドンオリンピックに対して不安を抱いている時期だったので、自分は一人じゃ何もできない、みんなに助けられて頑張ろうって、自分の弱さを認めたところが歌詞と重なって、そこからずっと聴いてました。