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Athelete News
16.06.18
人間は常に進化し続ける
今週の「Athlete News」は、陸上・十種競技の元日本チャンピオンで、数々の猛獣と戦うシミュレーションで2万戦無敗!“百獣の王”武井壮さんです。

数々の強敵を倒してきた武井さんが唯一勝てないのが、ハンマー投げの室伏選手なんだそうです。
聞くところによれば、170戦して全てドローだそうです。武井さんも認める室伏選手の凄さも伺いました。



──現在はどんなトレーニング、競技をされているんですか?

陸上は去年、世界マスターズっていう40歳以上のおじさんの大会なんですけど、そこで世界一がとれたので、
日本一になった時よりも、より大きな反響をいただいて、皆さんに応援していただけたというのがありました。
いまは新たな競技にチャレンジしてまして、ボーリングとビリヤードとゴルフのプロのテストを2年ずつくらいかけて、全部とっていこうと思っています。

──練習を始めているのはありますか?

いま、ビリヤードを日本ランキング1位の選手に教えてもらっています。
一番早くそこに辿り着きたいので、一番プレーの仕方をわかってる人に教わるのが僕の流儀なので。

──十種とは正反対の競技じゃないですか?

十種競技も、他のスポーツも全く同じなんですよ。走るっていうのも、技術を占める割合が大きくて、技術が9割、フィジカルの部分が1割くらいだと思っていて。
基本的には物理なので、100mはだいたい50歩くらいで走るんですけど、スピードの曲線ってずっと変わるわけですよ。
ということは、地面に加える力も50歩全部違うっていうことなんです。そんなこと考えてる人って、なかなかいないんですよね。

──筋量で決まってくるパワーってあるじゃないですか?

筋量はトレーニングで作れるんです。フィジカルの強さは、きちんとしたトレーニングをして、きちんとした栄養素をとってリカバリーすれば、誰でも強くなってきます。それプラス、技術なので。
技術がないと、その筋力だけで強くならなきゃいけないから、すごい才能の部分が大きくなっちゃうんですよ。

小さい頃に、すごい外で遊ぶのが好きだった子と、部屋にいるのが好きだった子が一緒に走ったら、それは外で遊んでる子が速いに決まっていますからね。
物が動くには、すべて理があるんですと。逆に、それがわからずにスポーツをやるっていうのが、どれだけ危険かっていうこと、筋力勝負、才能勝負だけの世界に自分が身を置いてしまうのが、不安定なことなんだよっていうことを僕はスポーツ選手に伝えたいです。

ただ単に体が強いだけでチャンピオンなれるものでもないし、チャンピオンになったからといって、社会で価値を得てライフワークにできるかっていうのは、また別の話だから。勉強もしないといけないし、正しく伸びる知識と技術を持って、スポーツを始めることが大事だと思います。
それを大人があまり知らない、トレーニングの仕方とか、そういったところを、僕がいつかトップアスリートと並べるような成績を出せるような男になれたら、広めていけたらいいなっていう思いはありますね。
自分の人生をギャンブルにしないように、スポーツを楽しいツールとして楽しむためには、世の中のこととかも勉強しておかないと。自分の競技が10年やった先に、どういう社会的価値を持っているのかっていうのも、大人が教えてあげないといけないですよね。

僕がいま新しいスポーツにチャレンジしてるのも、”この歳からできるよ”っていうメッセージなので、僕の今のお仕事ってありがたくて、いろんなジャンルの方と交わることができて、その中心にスポーツがあって。いま、若いアスリート達が、僕のところに声をかけてくれるようになったので。
こういう力を生かして、よりスポーツとかアスリート達が、社会でより幅広く、強く活躍できるような土台が作れたらいいいなと思いますね。

──毎回、ゲストの方のお気に入りの一曲を伺っています。武井壮さんがトレーニング中に聞いている曲や、支えになっている曲を教えてください

いきものがかりさんの「涙がきえるなら」という曲ですね。
僕が全然何もなかったときから、だんだん沢山の人に見てもらえる価値を手に入れてこられた頃に、番組でお会いさせていただいて「あの時に、救われたんです」っていうお話をして……。

──デビュー前のいきものがかりを見て知ったんですよね

そうなんです。日本に対して拗ねてた自分を方向修正してもらって、”もう一回頑張ろう!”と思わせてもらったのが、デビュー前のいきものがかりさんなんです。
そこからの歴史があって、出会って、だんだん仲良くなり始めた頃に作っていた曲だったので。よく家で聴いて、”頑張ろう!”と思っていました。

──いくつになっても進化し続ける武井壮さんから、挑戦すること、スポーツの楽しさについてお願いします

自分自身の人生で進化することができると思うので、今日できないことを、明日の自分にできるようにさせてあげるための、プレゼントを毎日あげてるようなものなので。

──40歳超えたら、”あれができなくなった、これができなくなった”っていうこと、ありませんか?

それを、ほおっておかないことですかね。
毎日衰えを感じることもあるし、だけど、それを超えるほど新しい知識を手に入れたりとか、今でもできますし。
筋力だけじゃなくて、知ることで自分は強くなるし、幅も広がると思っています。
昔は、筋力だけでしかできなかったことが、他の部分のサポートでできることもあるようになるし、技術が上がれば、筋力が必要なくなっていくこともあります。
その上で、より強くなれるものも、また違う分野で手にいれます。
音楽にしてもね、いま、ピアノを始めたとこなんですよ。

──すごいですね、スポーツだけじゃなくて

地球に住んでるんだったら、地球の上の面積全部で「楽しい」って言える自分に育てていきたいっていうのがテーマなんですよ。
今後、地球上すべて笑顔で過ごせるように頑張っていきたいと思います。


来週も引き続き、武井壮さんにお話を伺っていきます。

Message

Circle of Friendsや藤木直人さん、高見侑里さんへのメッセージはこちらから。あなたのスポーツ体験と気分を盛り上げるためには欠かせないリクエスト曲をお待ちしています。