今週の「ATHLETE NEWS」は、世界が注目する二刀流、北海道日本ハムファイターズの大谷翔平選手に、キャンプ地の沖縄で今シーズンの目標、そして試合前のルーティーンについてお話を伺いました。
──大谷選手、体が大きいですね。今年はシーズンオフにウェイトを増やされたとお聞きしました
2年くらい前から力を入れて取り組んでいます。今はちょっと絞ったので減っていますが、一時は8、9キロくらい増えましたね。
──新しい体を獲得して、手応えはいかがですか?
状態は悪くないですし、3年やってきて一番手応えを感じるキャンプなので楽しみではあるかなと思います。
──ウェイトを増やしたのは、ダルビッシュ選手の影響が大きかったりするんですか?
もともと僕も増やしたいと思っていて、ダルビッシュさんと食事をする機会があって、ダルビッシュさんの方から「もし良かったら、一緒にトレーニングしてみる?」という話をしてもらったので、「ぜひお願いします」という形で教えてもらいました。
──イチロー選手とも食事をされたそうですが、どんなお話をされたんですか?
野球の話はそんなに…基本的に、ざっくばらんにというか、あまり壁を作ることなく気さくに話してくださるのですごく楽しかったです。
──イチロー選手は、「バッターとしてメジャーリーグに挑戦してほしい」ということを仰っていましたが?
そういう記事を見たときは嬉しかったし、頑張りたいなという気持ちになりました。
イチロー選手は小学校の頃から憧れている人だったし、こういう世界に入って一緒に食事をしたりというのも、夢のようだったので楽しかったです。
──今までで一番嬉しい誉め言葉は何ですか?
僕は全然褒められることはないので(笑)。それは期待を込めて、あえて、そうしてくれているのかなという部分もありますし。
子供達が、「大谷選手みたいになりたい」と言ってくれたら、すごく嬉しいなと思いますね。
──25日にプロ野球が開幕されますが、大谷選手は2年連続開幕投手に指名されました。「開幕投手を任せる」と聞いた時のお気持ちは?
早い段階で言ってもらえて、僕の気持ちも改めて引き締まりました。今年はビジターでの開幕なので、去年と違った緊張感があるんじゃないかと思います。
──2年目になると余裕が出たり、心境が変わったりしますか?
去年は初めてで緊張しましたし、”2回目で落ち着けるのかな?”という部分もありますけど、おそらく緊張するんじゃないかと思います。
──開幕投手発表は、ベーブ・ルースの誕生日にしてくださったとお聞きしました。ベーブ・ルースも実は二刀流だったとニュースになりましたけど、監督の粋な計らいはどう思いましたか?
去年も長嶋監督の誕生日だったりと、僕が”頑張りたいな”と思う材料を集めてくださるので、頑張りたいという気持ちは一段と強くなったと思います。
──去年は、バッターとしてやや苦しんだ部分があるのかもしれないんですけど、そのへんはどう考えてらっしゃいますか?
去年は”自分がどうやって打ったらいいのかな?”というところで迷いがあったし、相手との勝負の前に自分のやりたい事ができなかったので、そこに一番不満があったかなと思います。
──どうしても、割かれる時間が2つになってしまうじゃないですか。バッターとピッチャーお互いに影響はするんですか?
去年はバッターで相当悩んでいましたし、それでもマウンドに立ったら、特にバッターのことを引きずるというのもなかったので。
左右の結果がお互いに引かれあう、というのはなかったかなと思います。
──今年の目標は、具体的な数字を持ってたりするんですか?
去年も沢村賞を獲りたかったなと思ったり、2年目よりもホームランを打ちたいなと思ったので…近付いてはいますけど、達成できなかった部分の方が多いかなという印象だったので。今年は、自分がクリアしたいところを超えていけるように頑張っていきたいですね。
──球速に対するこだわりはありますか?
昔は強かったですね、”160キロ投げたい”とか思ってました。昔ほどではないけど、そこは僕の一番の武器ですし、そこがないと僕のピッチングが成り立ってこないので。
伸ばすところは伸ばして、速い球を投げるならもっと突き詰めていけたらいいんじゃないかと思っています。
──160キロを初めて投げた時は、どんな感じなんですか?
大会中の試合だったので、岩手県営野球場は後ろにしか表示されないので、僕は全然わからなくて。ベンチに帰ってきて、控えの投手の子が僕に言ってきたので、その子は監督に怒られたんですけど(笑)。
「試合中に余計なことを言うんじゃない!」みたいな(笑)、すごく良い思い出ですね。
──登場曲はご自身で決めるんですか?
映画を観るのが好きなので、いいなと思った映画の主題歌だったり…バスケットとか、アメフトの映画が好きなので、スポーツものが多いですね。
──他の競技を観られたりするんですか?
今回アリゾナに行って、初めてアイスホッケーを観たりとか、席も近かったので迫力が凄かったですね。演出も面白かったです。
──そういうところから野球にフィードバックするものはありますか?
競技が違っていても、トッププレイヤーなので見るだけでも勉強になります。
──映画も、けっこう観られるんですね
登板の前日とか、当日には絶対観ますね。
──あえて登板のときに観ようと心がけている、ルーティーンということですか?
そうですね。なるべく試合のことを考えたくないので。